2年半経ちました(訂正済み)
「イレーナ様、お上手です。」
アランと結婚してからもう2年半程経った。
私は魔族になった事で膨大になった魔力を制御するべく、私の侍女であるベラとマイヤに魔力について教わっている。
ベラはあだ名で、本当の名はイザベルと言う名だ。
桃色の瞳で同じ桃色の髪をツインテールにしている。
彼女は、他人の精神に干渉する魔法が得意らしい。
マイヤはターコイズブルーの瞳でアッシュブロンドの髪をショートヘアーにしている。
彼女は水を操るのが得意らしい。
彼女達は、魔族になりより強大な魔力を得たものの制御できない私に根気よく制御の仕方を教えてくれる。
「化け物」と忌み嫌われていた私には、ほんの少し優しくされただけでも涙が出るほど嬉しい。
ここに来てすぐの頃は、温かい言葉をかけられる度にポロポロと泣いてアランや皆を心配させまくっていた。
今は泣いたりしないが、それでも泣くほど嬉しいのには変わりない。
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お茶の時間になったので、魔力制御の練習を中断して中庭に向かうと前魔王妃であるお義母様が既に準備をしていた。
「お義母様!」
結婚式以来の再会に思わず頬が緩む。
お義母様はアランと同じ銀髪だが目は思わず見とれてしまうような美しいラベンダー色だ。
私の事を実の娘のように可愛がってくださっていて、毎日水晶で会話をしている。
「アランは玉座の間にいるから呼んできて?」
「はい、行ってきますね。」
笑顔でお義母様に返事をすると、玉座の間に小走りで向かった。
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「何度言ったら分かるのだ!」
扉に手をかけた瞬間大声が中から聞こえ、ビクリと体を震わせる。
重厚な扉を少しだけ開けて中を覗きみると、アランは七大貴族達と会議をしているようだった。
七大貴族とは七つの大罪から産まれた貴族であり、この国の中での権力者達を多く排出している。
各自大罪と関連した魔法が代々使える。
ちなみに、アランは七大貴族の「強欲」の家系で、受け継がれているのは「ずば抜けた魔力」である。
よく見ると、アランの澄んだ空のような瞳は凍てつく様な視線を貴族達に向けていた。
貴族達は今にも失神してしまいそうな程青ざめていた。
アランは、私にはこんな冷たく鋭い視線を私に向けたことは一度もない。
しかし、それでもアランの視線は鋭すぎて自分に向けられていないと分かっていても少し怖い。




