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神様、ありがとう
ふにゃりと笑って答えると、アランを私に抱きついた。
「そういえば、魔王って?」
「えっ?な、何のこと?イレーナの聞き間違えじゃない?」
アランは私から離れると目を泳がせながら言った。
私は別にアランが魔王でも悪魔でも殺人鬼でも構わないと思ってる。
だって、皆に忌み嫌われている私を「愛してる」と言ってくれた唯一の人だから。
じっと見つめ続けるとアランはため息を一つつき、ぽつりぽつりと話し出した。
自分が魔王だということ。
本当は魔法で金髪碧眼に見せていて、本当は銀髪碧眼だということ。
結婚したら、魔界に来て私が魔王妃をしなければならないこと。
結婚するには互いの血を飲まなければならないこと。
もしかしたら、血を飲んだ時に魔族になってしまうかもしれないこと。
「魔王とは、結婚したくない…?」
捨てられた仔犬の様な顔でアランが聞いてくる。
「そんな訳ないでしょ?どんなアランでも大好きよ。」
微笑んで答えるとアランは、私にもう一度抱きついてきた。
「絶対、守るから。」
「うん…頼りにしてるよ。」
魔王の妻になるのだから、こんなことを言ったら変かもしれないけれど…
神様、私に素敵な旦那様をありがとう。




