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意地悪な神


思えばバカらしい動機だ。


最初に死んだ時、世界が全て敵に見えて


残された人の事など考えもせず


自分勝手に死んだ......。



頭の痛みが治まっていくとそんな事ばかり考える。



......最初の場所


飛び降りたそこで、彼女を待つ......。






階段を昇る足音が聴こえる、彼女だ。


「飛び降りるの?」


表情を崩さず、感情のない顔


思えばいつもそうだった。


「訊きたい事が山ほどあります、その機械、美咲さん自身の事、この先どうするつもりなのか......。」




「......2年前、ある研究に携わった......タイムマシーン。」



「!?」


「驚いた?好奇心よ、ただの暇潰し。けれど、思わぬ成果があった......並行世界への扉が開いたの。」


「まさか、それって!?」



「そう、開発したのは私......通称『NAVI』これは所有者を特定し持ち主を渡らせる為の装置。」


「じゃあ、それがあれば死ぬ事は......。」


「いいえ、それは必要。同一の人間が存在出来ない以上、片方に吸収させる為には絶対的な条件なの。でも、それを回避する方法がある。」



「回避......死ぬ事なく、渡れる?」



「そう......元々『NAVI』は2つあったの。片方を自分、もう片方を並行世界の自分に......そうする事で、お互い自身を渡らせ死という条件を回避した。」



「『アイツ』は一つしか持っていなかった!?」



「核兵器を造ったら使ってみたいと思わない?私達はそうした。研究者の一人が使用すると扉が開き、並行世界の自分を見たの、『NAVI』を持ち自分に会いに行くと......彼は殺された。」


「.........。」


「扉は閉じ『NAVI』を消失。その直後強烈な頭痛が私達を襲い、世界中で奇病が発生......私達は研究を断念し『NAVI』を破壊した。」



「並行世界に残したそれが『アイツ』の手に渡った......2%は?」



「それについては不思議だった。私達が造った時にはそんな要素はなかったから......ただ『NAVI』を失ったあの時から世界の有り様も変わった。神様の意地悪かしら。」



「......美咲さんは、何をするんですか?」



「......さぁ、何をしようかしら......。」



「俺を使うんですか?」



「付き合ってもらうわ、2%なんて意地悪をした神様を恨んで。」



彼女はゆっくりと近付く、弱っている俺を突き落とす気だ。


俺は彼女の腕を掴み引き寄せる。


唇が触れる距離。



「このまま落ちるのもロマンティックかしら。」


「......落ちるのは俺だけだ......。」




彼女を突き放し、俺は飛んだ。





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