(56)迷子のリリア
今回は迷子になったリリアのお話です。
ルカが苦労してます。
では本編をお楽しみください。
ラオスにて迷子中のリリア。
その後ろを、リヒトにリリアを頼まれたルカが着いていく。
「リリア、皆から逸れているが、戻る手立てはあるのか?」
少し呆れ気味に尋ねるルカ。
それに慌てて答えるリリア。
「だ、大丈夫ですよ?」
「…大丈夫ではないだろう?リヒト様のお言葉聞いてなかっただろう?」
「な、何ですか?」
「ギルドに向かわれると仰られていただろう?」
「それを先に言ってくださいよ!」
「いや、俺の話を最初から聞く気なかっただろう?」
諦めた様に大きな溜息を吐きながら言うルカ。
「ムッ…そんな事ないですぅ」
図星をルカに突かれ、目を泳がせ挙動不審になるリリア。
「バレバレだぞ?」
「うぐっ」
言葉に詰まるリリア。
それを呆れた目で見るルカ。
「で?どうするのだ?リヒト様がギルドに向かわれると仰られてから、かれこれ5時間ほど経っているが?」
「勿論向かいますよ‼︎」
意地になって答えるリリア。
「はあ…わかった。もう逸れるのだけは勘弁してくれ」
「じゃあ、ほっとけば良いじゃないですか‼︎」
「リヒト様に頼まれたのだ。彼の方の御指示を違える訳にはいかん。俺は彼の方の守護騎士なのだ」
「す、すいませんでした」
頭を下げてルカに謝るリリア。
大人しくルカに着いて歩く。
今度は迷う事なくギルドに着く二人。
中に入る。
「リリア、やっと戻ってきたか」
ホッとした声が響く。
リリアの大好きなリヒトの声だ。
「リヒト様‼︎」
子犬の様にリヒトに駆け寄るリリア。
それを苦笑しながら出迎えるリヒト。
「リリア…迷子になるなって俺言ったよな?何で逸れてんの?お前が逸れている間に、依頼を一件終わらせちまったぞ?」
「え⁉︎す、すみません。リヒト様」
しゅんと肩を落とし、落ち込むリリア。
「まあ、国から出た事ないんだろ?今回は見逃すけど、もう逸れるなよ?それとルカに礼を言う事わかったか?」
「はい、すみませんでした。ルカさん、ありがとうございました。そしてごめんなさい」
頭を下げて謝るリリア。
「リリア…もうリヒト様に心配を掛けるなよ?」
「はい!」
「返事は良いんだけどな…ルカ暫くはリリアの面倒頼む」
「承知致しました」
俺の言葉に頷くルカ。
その横で膨れっ面になるリリア。
すると、クロトがリリアを諌める。
「リリア、仕方ないと思うよ?既に逸れるなと言われた直後に逸れた事実がある以上はね」
「うっ…はい…」
しゅんと凹むリリア。
「少しでも早く…そのそそっかしさを直しましょう?リリア」
「はい、アイリス様」
しゅんとしつつも決意新たに頷くリリア。
さて、丸く収まったし明日ラオス出発して前に進もう。
その日はラオスの街に泊まった。
リリアの迷子に振り回される苦労人ルカ。
如何だったでしょうか?
お楽しみ頂けたなら幸いです。
次回も楽しみに〜。




