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異世界転生に祝福を...。(女神からの祝福を受けて異世界転生したら無双する事になった)  作者: 緋勇蒼夜
第一章 転生編 人族の国【オーク強襲編】
20/111

(20)不穏な影と姫様冒険者になる

キリリカ防衛戦までが第一章となります。

あと少しです。

頑張ります。

では本編をお楽しみください。

2日後の朝、食堂にて…。


「おはようございます。リヒト様」

「おはよう、アイリス。アイリスもコーヒー飲むか?」

「私は苦いのが苦手で…」

「だったら甘くて飲みやすいようにしてやるよ」


俺はそう言うとミルクと蜂蜜を持ってきてもらい、コーヒーに混ぜてカフェオレを作る。

蜂蜜を使ったのは砂糖だと溶けにくく舌触りが悪いだろうと考えたからだ。

それをアイリスの前に置く。


「騙されたと思って飲んでみな?」

「はい」


恐る恐る口をつけ一口飲むと、驚いた顔をするアイリス。


「甘くてクリーミーで美味しい」


嬉しそうにコクコクと飲む。


「それはカフェオレという飲み物だ。コーヒーにたっぷりのミルクと、今回は溶けやすいように蜂蜜を使ったけど本来は砂糖を使って混ぜて作る飲み物だ。子供にも人気なんだぞ?俺の国では普通に飲まれてた」

「そうなのですね。とても美味しいです」

「そりゃ良かった。ブラックコーヒーは飲みすぎると体に良くないからな」

「そうなのですか?」

「胃を悪くしてしまうんだ」

「胃?」

「人間の体の中にある消化器官だ。食べた物などを分解して、栄養として吸収しやすくする器官と言えばわかるかな?」

「なんとなくですが…リヒト様は博識でいらっしゃるのですね?」

「一般的な常識だぞ?俺の国ではな。医療技術が発達してるから、人体の構造なんかは、情操教育に組み込まれてるくらいだ」

「そうなのですか?凄いのですね」

「おはよう、リヒト、アイリス様何を話してるんだ?それに何飲んでるんだい?美味しそうだね」

「おはよう、オーグ」

「おはようございます。オーグ様。これはコーヒーが苦手な私の為に、リヒト様が作ってくださったカフェオレという飲み物です」

「ほう、カフェオレ」

「オーグがいつも飲んでるコーヒーにミルクと蜂蜜を混ぜただけの飲物だぞ?気になるなら作ろうか?」

「是非!」


食い気味に言ってくるオーグ。

俺は苦笑しながら、オーグを宥める。


「わかったわかった。ちょっと待ってろ」


コーヒーにミルクと蜂蜜を混ぜ、よくかき混ぜてからオーグに手渡す。


「ほら、できたぞ?」

「ありがとう!リヒト。うん!美味い!」


一口飲んで、笑顔で言うオーグ。

こないだお土産で買って帰ったケーキを美味しそうに頬張っていた様子からすると、オーグはどうやら甘党のようだ。

コーヒーは仕事に集中する為に、仕方なく飲んでいたんだろう。


「今度からはカフェオレを飲むようにする!」

「飲み過ぎには注意しろよ?夜眠りにくくなるぞ?」

「何故だ?」

「コーヒーには覚醒作用のある成分であるカフェインが多く含まれるんだ。だから多く飲みすぎると夜になっても覚醒状態が続き眠れなくなるんだよ。それにブラックコーヒーは特に胃を痛めやすくなるから、飲み過ぎは体に良くないんだ」

「ほう、リヒトは博識なのだな」

「俺の国では、一般常識だ」

「そうなのか?」

「医療や科学技術の方が進んでたからな」

「よくわからんが凄いというのはわかったぞ」


そんな話をしてると、アレンとセインが入ってくる。


「失礼します!閣下!冒険者ギルドからギルドマスターのヴォルフ殿と、クラウド殿それにCランク冒険者のクロトが来ています。2日前に出された偵察依頼についてご報告に来たそうです」

「さすが仕事が早いな。わかった。通してくれ」

「はっ!畏まりました!」


アレン達に促され、クロトやギルマスが入ってくる。


「おはよう、リヒト、オーグ、アイリス」

「おはよう、クロト」

「おはようございます。クロト様」

「おはよう!クロト」


挨拶を交わす。

クロトの後ろにいる二人に声を掛ける。


「おはよう、ギルマス、クラウド。2日前に出した依頼の結果が出たんだって?」

「まあな」

「その様子だと状況は芳しくないみたいだな」

「報告を聞こう」


オーグが先を進める。


「では、報告する。ここから半日行った所にある岩場にオークの集落を発見した。規模はかなりでかい。

約2千匹近くが生活していた。

オークキング、ジェネラルの存在を確認。約半数のオークがハイオークに進化しているのも確認された。リヒトの懸念したとおりになったな」

「やはりな。おかしいと思ったんだ。人里近くに無計画にオークが出てくるわけない。斥候じゃないかなってさ」

「斥候…なるほどな。確かにその可能性が高いか」

「オーグ今すぐ防備を固めろ!ギルドの方もなるべく多くの冒険者を集めるんだ。多分数日中に奴らは仕掛けてくるぞ?ただしライラックは野放しにするなよ?あれを離したら面倒な事になる」

「わかった」

「了解だ。直ぐに動こう」


俺の言葉を聞いてすぐ様行動に移す二人。

夜にはキリリカの全勢力が招集された。


「皆!よく聞け!このキリリカの近くにオークの群れの集落が発見された!数は約2千!

オークキングとオークジェネラルの姿が確認されている。そして群れの殆どのオークがハイオークに進化しているのも確認された!数日中に襲撃が予想される!我々の力でこのキリリカの街を守るのだ!我が近衛騎士団の指揮は、団長のアレンが取る!ギルドの指揮は、ギルドマスターが決める!皆、心してかかれ!」

「はっ!!」


騎士団の騎士達は、オーグの言葉に気合を入れて答える。

冒険者の方は、ギルマスが活を入れていた。


「野郎共!キリリカの街の危機だ!気合入れていけ!我ら冒険者ギルドの指揮は、Cランク冒険者のリヒトに一任する!補佐として同じCランク冒険者のクロトを指名する!頼むぞ?二人共!」

「はぁ!?聞いてないんだが?」

「だから今言った!因みにリヒトおまえのランクをBランクに上げる。この戦いが終われば、クロトも1ランクアップだ。二人共Aランクへの昇級を認める!気合い入れて頑張ってくれよ?グランドマスターの許可はもうもらってある!」

「いつの間に…」

「通信用ラクリマで、ちょっとな」

「はぁわかったよ。指揮を取ろう。皆!俺の事は知っていると思う!納得がいかない奴もいるだろうが、今はそんな事を言ってる場合じゃない!協力してくれ。この街を…この街に住む全ての人達を守るために皆の力を貸して欲しい!俺も力を出し惜しみしないと約束しよう!俺の力は規格外過ぎて抑えて置かなければ悪目立ちしてしまうし、色々な亀裂を生むため今日まで抑え隠してきた!でも、今は緊急時だ!だから出し惜しみはなしだ!皆を守るためにあえて本当の力を開放する!俺を信じて力を貸してくれるか?」

「何を今更!あんたはライラックの横暴に喘いでいた俺達を助けてくれたじゃないか?それに聞いたぜ?今回の件に一番先に気づき最善策をとって動いてたのはあんただってな!この街の冒険者であんたに従わない馬鹿なんてライラック位だぜ!なぁ?皆!」

「おー!そうだそうだ!俺達はあんたについていくぜ?頼りにしてるぜ?指揮官殿」

「皆…ありがとう。皆の期待に必ず応えると誓おう。誰も死なせない!失わせない!俺が守る!転生の女神アレンシエルの使徒として!」


俺の宣言に皆がざわつく。

もう隠す必要はない。

話そう全てを。


「俺は、この世界の人間じゃない。異世界の地球と呼ばれる世界から、この世界を管理する転生の女神アレンシエルからの要請を受け、やってきた彼女の使徒だ。今まで黙っててすまない。混乱を避けるために、全てを話す事はできなかったんだ。でも、今この状況で隠す必要はないと判断した。俺はこの街が好きだ。ここに生きるみんなが好きだ。だから守りたい。俺は地球で一度死んでこの世界に新たな命と身体を与えられ転生した。ここが俺の第二の故郷だ!だから守ってみせる!俺のすべてを掛けて!だから俺と一緒に戦ってくれ。騎士の皆も街の皆も冒険者の皆も、俺の守りたい大切な人達だ!皆で生き抜こう!この危機を乗り切ろう!」


俺が言い切ると、大きな歓声とともに皆が応援してくれる。


「リヒト、大切な事を話してくれてありがとう。大切な仲間だって言ってくれて凄く嬉しいよ。僕はどんな時でも君の味方だよ。だって僕達は親友だもん。君が黒の剣士で僕が青の剣士。二人で一つのパーティーだもん。ずっと一緒だよ?リヒト」

「クロト、ありがとう」

「リヒト様、私も戦います!」

「アイリス!?」

「先程ギルド登録を済ませました。遠距離からの弓の攻撃なら得意です!それに魔法も!」

「危険だぞ?良いのか?」

「リヒト様が守ってくださるのでしょう?」

「それは勿論」

「ならば、リヒト様の背中は私がお守りしますわ」

「アイリス…ありがとう。必ず君を守るよ」

「はい」


嬉しそうに輝く笑顔を俺に向けるアイリス。

俺は状況を確認する為、マップを皆にも見せるように可視化して表示する。

見ると、かなりの数のオークが隊列を組んでキリリカに向かっていた。


「リヒト、これは?」

「俺の持つ能力だ。マップと呼んでる。地形の詳細な位置や、敵の配置や数なんかも網羅できる優れものだ。どうやら、オークの軍勢がこっちに向かってる。着くのは明日の朝位だな」

「それは本当か?リヒト」

「あぁ、間違いない。オークキングにジェネラルも居るみたいだ」

「直ぐに防備固めろ!」

「四方の門には、それぞれに兵を配置しろよ?別働隊がいる可能性もあるからな」

「わかった」


すぐ様アレンの指揮の元全ての門が閉じられ、防御が固められた。

「決戦は明日の早朝だ!今は英気を養っておけ!装備の点検も怠るなよ?」

「おう!」


俺が指示すると皆すぐ様行動に移してくれた。


「ミカエラ!居るか?」

「はい、お側に。リヒト様」


いきなり現れた天使にざわめく周り。


「落ち着け!彼女は味方だ!俺の守護天使のミカエラだ!ミカエラ、今回のオークの件、魔神は関与していると思うか?」


俺はミカエラに魔神の関与の有無を確認する。


「オークキングとジェネラルは間違いなく魔神の配下だと思われます」

「何故そう思う?」

「あれらの後にオークロードの影がちらついて見えるからです」

「オークロード?ユニークモンスターの?」

「はい、魔神の配下にオークロードがいる事は確認しております」

「面倒だな。この街はオークロードに目をつけられたと言うことか?」

「恐らくそちらのエルフの姫が狙われているのかと、たまたま姫が逃げ込んだ先にリヒト様がいた為かち合ったのだと思われます」

「だがアイリスは自分のミスでトラップを踏み抜いてしまったんだぞ?おかしくないか?」

「恐らく前々から彼女に目をつけていたロードが罠にはめたのでしょう。ただ姫の運命を引き当てる力が思いの外強かった為、ロードの思惑通りに行かなかったのかと」

「それで配下のキングやジェネラルを使ってアイリスを捉えようとしてると?」

「恐らく…」

「胸糞悪いな。全力出すけど良いよな?」

「リヒト様の身心のままに」

「頼みがある俺の代わりに街を守る結界を張ってくれないか?力は全て攻撃に回したい」

「承知いたしました」

「セイクリッドフィールド!サンクチュアリ!」


全ての攻撃を無効し癒やしの効果のあるセイクリッドフィールドと、魔の侵入を完全に防ぐサンクチュアリの2つを発動し、街を覆うミカエラ。

サンクチュアリには、邪心を持つものを弾く追加効果もある。


「流石」

「お褒めに預かり光栄です。リヒト様」


戦いの準備は終わった。

俺は装備を最高の物に更新する。

着ている黒い防具類は、黒と白を基調とした甲冑に変わり腰の刀は神刀へと変わる。

全ての準備を終えた俺達は、つかの間の休息を取るのだった。

翌日早朝から戦いは始まる。

キリリカ防衛戦が始まりますね。

リヒトとアイリスの仲も少しだけ近づいた感じです。

このまま一気に駆け抜けましょう。

リヒトが自分の秘密を暴露しましたね。

皆が受け入れてくれて良かった良かった。

作者としても安心しました。

さてさて次回もお楽しみに〜。

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