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実弾射撃訓練

25メートル縮尺射撃。

通常部隊での射撃訓練では300メートルを基本とし、装備品もサスペンダー付き弾帯だけでなく防弾チョッキ追加や、ガスマスクなど多岐にわたる。今回はサスペンダー付き弾帯に加え弾のう四つ。脱落防止を施して、超至近距離の射撃を実施する。

「当たるかなあ…」

体を震わせながら腰が抜けた状態で谷口は銃を握りしめた。

「さっさと行けや」

鬼眉に加え素の顔のいかつさが引き立つ卯月が谷口を蹴飛ばす。弾薬交付所の手前非常に迷惑な話だ。小銃は綺麗に整頓されて人のいない方向に銃口を向ける、射場では射場規律を厳守、射群ごとに射撃は実施され未実施者は待機、各号令に従う。射撃幹部からの安全教育を受けてからの俺たちは緊張の連続だ。薬莢は薬莢受けに吸収されて紛失がないようにされる。コーチが弾薬受領してコーチと共に射手から射場に入った。

銃口正面ッ構えええええっ(つつ)ッ!

射撃指揮係からの号令に従い構え銃。

コーチは薬莢を置き、さらに号令がかかる。

射手、その場に伏撃ちの姿勢を取れ!

その言葉に従いみどりの雑毛布の上で姿勢を取った。

体を横にして左手から地面に着く、ついで右足を軸にして左足を大きく30度ほどに開く。撃った時の衝撃を体から逃がすためだ。

左手は89の被筒部あたりに添える感じで、右手は引き金に。頰に手を添える形をイメージして手の形を作れば銃は真っ直ぐ保持できるのだ。

実弾射撃の前に伏撃ちの演練や空砲射撃を積んだ経験もありそこまでは落ち着いて行けた。照星は覗き込まない、自然な姿勢で照門と合わして見ていられるようにしないとやはり正確な射撃はできない。コーチが弾薬を作成すべく薬莢を弾倉に込めた。

弾倉が渡され銃に弾込めする。

開きっぱなしの槓杆を閉めた。

「弾込めよおおおおおおし!!」

大きく声をあげて伝える。

右肩よおおおおおおおい!左肩よおおおおおい!

号令がかかる。俺たちはひたすらその号令に答える。

射撃よおおおおおおおおおいいいい!!

その言葉を聞き、右手の親指を切り替えレバーに掛けた。

「撃てッ!」

「単発よおおおおおおおし!」

切り替えレバーを安全装置から切り替えた。

引き金をに人差し指をかけて、ゆっくりと圧力をかけていく。遊びの部分が89には多い。いきなり力をかけるとちゃんと弾が飛ばない。

撃發した瞬間凄まじい音と共に鼓膜がキーンとやられていく感覚がした。煙と共に火薬の匂いが立ち込める。きやがった。もう一発だ。

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