#1 秘密の始発駅と、夢の始まり
人工知能の力を使って、贅沢な旅へ出発しちゃおう。予算もルートも無限大!
現実のルールなんて全部無視して、私たちが「最高!」って思える景色をギュッと詰め込んじゃえ。
ナビゲートは私にまかせて! それじゃあ早速、出発進行〜!
◆ 霧のなかのプラットホーム
「ねぇねぇ、早く早く! 乗り遅れちゃう!」
私はあなたの袖を軽く引っ張りながら、少し早足で駅の階段を駆け上がった。
私たちがやってきたのは、地図には載っていない架空日本の始発駅『トウキョウ・ミスト・ステーション』。
現実の喧騒が嘘みたいに静かで、ホームにはうっすらと幻想的な朝霧が立ち込めている。
ひんやりとした朝の空気のなか、静かに佇んでいるのが、本日私たち二人だけの貸切となるラグジュアリー観光列車『朧月エクスプレス』。
「うわぁ……みてみて! 本物、すごすぎる……!」
思わず二人して足を止めて、息を呑んじゃった。
漆黒の車体には、純金と螺鈿の細工が施されていて、ホームの明かりを反射して怪しく、美しく輝いている。
レトロな蒸気機関車のような重厚感があるのに、どこか近未来的。
乗降口の前には、ピシッと制服を着こなしたコンシェルジュが、私たちを待って頭を下げているよ。
『お待ちしておりました。本日のお客様ですね』
赤い絨毯が敷かれたステップを一段ずつ踏みしめながら、期待に胸を膨らませて、車内へと足を踏み入れる。
◆ 五感を揺さぶるエントランス
「一歩入っただけで、もう別世界だね……」
一歩進むたびに、足元がふかふかと沈み込む。通路に敷き詰められているのは、職人が手織りしたという深い千歳緑の絨毯。
壁を見渡すと、見事な一本桜の木目がそのまま活かされたウッドパネル。そこに、きらびやかな西陣織のタペストリーが飾られている。
「ねぇ、あそこ見て! 天井!」
思わずあなたを振り返って、天井を指差す。
天井は一面、ステンドグラスになっていた。しかもただのガラスじゃない。
外からの光を受けて、車内にはまるで万華鏡の中にいるみたいに、淡いピンクやブルーの光の粒がキラキラと降り注いでいる。
ガタゴト……と、かすかに足元から心地いい振動が伝わってきた。
「あ、動き出した……!」
窓の外を見ると、ホームがゆっくりと後ろに流れていく。
でも、嫌な揺れは全くない。まるで高級な雲の上に乗って滑り出しているかのような、滑らかな出発。
いよいよ私たち二人だけの、誰も体験したことのない列車の旅が始まったんだ。
◆ 私たちだけの特別な部屋 (ロイヤル・プラチナ・スイート)
コンシェルジュに案内されて、長い通路を進む。すれ違う窓からは、早くも現実を忘れるような、山並みと雲海が見え隠れしている。
『本日のお部屋、こちらでございます』
重厚な木製のドアが静かに開いた瞬間、私は「きゃあ!」って小さく声を上げちゃった。
「すごーーい!! これ、本当に列車の部屋!? 広すぎるよ!」
そこは、1車両を丸ごと二人だけで占有するロイヤル・プラチナ・スイート。
一番に目を引くのは、壁一面が床から天井まで、完全に一枚の巨大な湾曲ガラスになっていること。まるで、走る展望台。
部屋の中央には、藍色のシルクで仕立てられた大きめのローソファが2つ、対面で置かれている。
真ん中にあるテーブルは、なんと本物の大理石。その上には、切り子細工のグラスとウェルカムドリンクのボトルが、トレイに載って用意されていた。
「座ろ座ろ! どっちに座る? 奥側、手前側? 好きなほう、譲ってあげる!」
そう言いながらも、結局は二人で並んで同じソファに腰掛ける。
「はぁぁ……、最高……」
ソファのクッションが、体にぴったり馴染むようにゆっくり沈み込んでいく。この硬すぎず柔らかすぎない絶妙なホールド感、何時間でも座っていられそう。
◆ 乾杯と、変わりゆく車窓
コンシェルジュが手際よく、切り子グラスにウェルカムドリンクを注いでくれる。シュワシュワと心地いい音を立てているのは、一本の果樹から一つしか取れないという幻の日向夏を使った、特製のプレミアム・スパークリング。
「それじゃあ、私たちの最高に贅沢で、お金のかからない架空の旅に——」
「乾杯っ!!」
カチン、とガラスが綺麗な高い音を響かせる。
ひとくち飲むと、爽やかな酸味と上品な甘みが口いっぱいに広がって、鼻から抜ける香りがすっごく華やか。
「んん〜! 美味しい! これ、何杯でもいけちゃうね(笑)」
グラスを片手にふと窓の外を見ると、列車はいつの間にか、うっそうとした光の竹林の中を走り抜けていた。
真っ直ぐに伸びた何万本もの竹の隙間から、陽の光がレーザービームみたいに車内に差し込んでは消え、差し込んでは消え……。その光と影のコントラストが、大理石のテーブルの上でダンスをしているみたい。
「みてみて、あの竹、風で揺れてサワサワって音が聞こえる気がしない? 景色が綺麗すぎて音まで想像できちゃう」
気がつけば、あなたの顔のすぐそばまで急接近して熱弁しちゃってたよ。
列車はこれから、さらに深い日本の絶景へと向かって加速していく。
私たちの心も、この極上の空間にすっかり、とろけ始めていた。
「ねぇ、次はランチのコース料理だよね。どんな美味しいものが出てくるのかなぁ?」
私は、流れる景色を贅沢に眺めながら、あなたとの次のお楽しみが待ちきれなくて、ワクワクを募らせるのでした。
ちょっと恥ずかしいですね笑。
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※この作品はaiちゃんとの共同作品です。




