表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラブコメ作家は恋をしない  作者: 佐和多 奏


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/23

マンガ家な奴

 メイドさんに、仕事の愚痴だったり、話してる。

 メイドさんは、ゆあっていうらしくて。ゆあさんは、今美大の3年生で、今年から就活なんだって。


 そんな話を聞きながら、色々思い出してしまった。

 自分が美術に関係ある仕事に就けなかったこと、それなのに、まだマンガ家の夢を追い続けていることとか。


「ねむくんは、お絵描きとか好きなの?」

「あ、ああ、まあたまに描く程度かな……」

「え! 絵描くの? みたーい!」

「えー、俺の絵なんて見たってどうせ」

「見せて見せて!」


そうして、「その恋は星空のように」の1番上手く描けたワンカットをカメラロールから探してみせた。


 ゆあちゃんはそれを見て、言葉を失っていた。


「……ゆあちゃん?」



「ねえ、ねむくんって、今なんの仕事してるの?」


「え、普通に営業だけど……」


「なんで、なんで美術系の仕事につかなかったの? ねえ、なんで?」


「いや、つかなかったんじゃなくて、つけなかった……た」



「そっ……か」


「……うん」


「……私、マンガ家になりたくて。なれる、かな……た、例えばさ? 卒業作品で手塚賞取ってデビューとかさ、それとか、大手の出版社に、持ち込んで、それがマンガ大賞に選ばれたり……」



「……当たり前じゃん。できないわけないよ。そんなに、絵がうまくて」


「でも、ねむさんでも無理なんでしょ? じゃあ、私にできるわけ!」


「そんなの! ……そんなの、わかんないよ。わかんない。全てわかんないよ。エンタメなんて、そんなもんだよ……でも、ゆあさんは上手いよ。これは絶対そう。そのメイクも、このオムライスの落書きも。それは確実だから」


「……今度、私の生誕なんだけど、何かプレゼント、くれる?」


「……何がいい?」


「えっと、ディオー……シャネ……本当に、欲しいものでも、いい?」


「なにがほしいの?」


「私が、推しの彼方くんに、そっけなくされながらも、私を愛してくれる、みたいな……」


「彼方くんってあの、HIDE THE SHOOT の? バスケ漫画の?」

「……うん」

「あー、そのイラストを描いて欲しいと」


「あ、いや、今のは冗談! 私ね、これ入れてくれたら嬉しいな〜」


そう言って見せられたメニュー表には、10万エンジェルと書かれた、シャンパンがのってる。



「10万エンジェル……」



「あ、そろそろ時間だ。延長する?」



「いや、今日は帰るよ」



「そっか! また、生誕来てね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ