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子供たちと森の主⑧

 作戦会議の翌日、ヨハン達は早朝から平原を進んでいた。

 馬が二頭減ってしまったため、トーアーサとベズィーに二人乗りをしてもらい、ヨハンの馬にはポルルに同乗してもらう事になった。

 行進の陣形はこうである。進行方向が尖った二等辺三角形のような布陣を形成することにした。まずは先頭を進みつつ、前方警戒にあたるのはコギル。

 周囲の索敵警戒は左右後方に展開したシモンとベズィーが担当する。ベズィーの馬にはトーアーサが乗っているのだが、なるべく体を休めるようにしてもらう。

 そして残ったヨハンとポルルはなるべく体を休めながら、出来るだけ荷物を持って中心に位置するようにした。

 会議で決まった予定としては、これを2時間続け、15分の休憩を挟んだ後に前方警戒をコギルからヨハンに、左右の警戒をトーアーサ、ポルルに変更する。

 この時に、ヨハンの馬にシモンが同乗し、シモンが乗っていた馬にポルルが乗る予定だ。

 この交代を交互に行う事で全員が順番に休み、 なるべく疲労を蓄積させないように考えたのだった。

 馬の数が人数分無いので、多少無理が生じるかもしれないが、この交代制は思いの外好評だった。

 提案者のヨハン自身、6人で旅をするのは初めての経験なので自信を持って提案したわけではないが、全員の役割が明確になるのはいい事だとシモンも賛成してくれたのである。

 そんな手探りでルールを作っている段階の一行だが、ヨハン含め、全員の表情は明るかった。

 そんな中、右後方で位置索敵に当たっていたベズィーが馬の速度を上げて近づいてくる。

 何かあったかと思い、ベズィーに視線を向けると、ベズィーは馬を寄せてきて警戒した表情で言う。 


「ヨハンくん。ちょっと見えないかもだけど右前方に動いている集団がいるよ。1キロくらい先かな、数は遠くてわからないけどあの動きには意思を感じる。群れを持つ何かの集団だと思う、どうする?」


 言われて、ヨハンは右前方を見やるが、ヨハンの目では全く見えなかった。

 その様子に、左後方に居たシモンも寄ってきて声を掛けてくる。


「何かあった?」


「ああ、右前方に集団ありだ。敵かどうかはわからない」


「了解。コギル! 一回集まって!」


 シモンがコギルに声をかけ、全員が集合する。彼女はテキパキと指示を飛ばす。


「敵か味方かわからない集団をベズィーが発見してくれたから、これから確認するよ。ベズィーは目がいいみたいだから私と一緒に来て。コギルとお兄様、ポルルの三人は少し距離を開けて付いてきて」


 どうやらその集団に近づくつもりのようだ。名前の上がらなかったトーアーサがシモンに質問する。


「私は?」


「そのままベズィーと帯同。有事も一緒に行動して」


 この指示に、トーアーサは緊張した表情で頷く。

 全員の行動が決まったところで、ヨハンは声をあげた。


「よし、決まったね。では! 行動開始!」


 その声に、それぞれ短く返事をし、シモンを先頭に一行は未確認の集団の方へ向かうのだった。

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