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(EFUE’S EYES)
魔城トーリーは、私の育った場所。
だけど、私には産んでくれた両親を知らない。
物心ついたときから私はここにいて、父……と言うか年老いた魔王バロルがいた。
幼い頃から、魔王バロルは私を新味に育ててくれた。
周りは悪魔だらけ、私はそれでも不安は無かった。
「ここの場所が、楽しかったからだ」
私は、若き魔王バロルを見上げていった。
着ている服は、白と赤のボーダー服。
神である男駆が、買ってくれたスカートをはいた私。
真っ黒なローブに白いシャツの父を、見上げていた。
「別にわしが若くても、楽しいことは変わらぬだろう」
「それは違う」私の後ろには、傷ついた勇者スピカ達一行だ。
ラタトスクとの戦いに苦戦し、彼らは傷ついてボロボロだ。
そんな彼女らを庇うように、私は前に出ていた。
「父が若くなってやりたいことは、世界征服だろう」
「無論だ。魔王の存在意義は、世界を征服し滅ぼすことが目的だ。
それが神……恵太に与えられた役目で、わしに与えられた力ではそれが出来る」
「かわいそうだな、父は」
哀れんでいるようなエフネに、筋肉質の右腕を見ていた。
「何がかわいそうだ?わしは今が、一番幸せだぞ。
若いときの絶対的な肉体、老練の知識と魔力。
その二つが兼ね備わり、さらに神の恵太が無限の寿命を約束してくれる。
これこそ無敵で、最強の存在になれるのだ!」
「強くなって、それで満足か?」
「満足だ、わしは魔王だ。
多くの人間に迫害されて、差別されて、残されたのは痩せ細った土地だけ。
数の暴力に屈したわしらは、力を得て世界を制することで……」
「滅ぼす」
「魔王だから、当然だ」
胸を張って、堂々と言う魔王バロル。
だけど、私は首を横に振っていた。
「滅ぼすことは、決して間違っていない。
でも、滅ぼす世界は間違っている」
「あの世界に戻ると、わしは元の体に戻ってしまう。
あの老人の体では、ダメだ。世界を征服する力が無い」
「だが、それは不正して得た力では無いのか?」
「不正?何を言っている?」
「神……恵太が与えた力は不正の力。
その力に溺れる父は、情けない」
私は心の中でモヤつく感情を、ようやく言語にして発した。
そうだ、父が若返ったのは父の力ではない。神に与えられた力だ。
父が、自ら得たモノではない。
不正の力で、ズルして得た力に私はモヤモヤしていた。
それを聞いた父は、笑っていた。
高らかに、嘲笑するように笑っていた。




