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『グランドファンタジア・闇の大地』をつくってみた  作者: 葉月 優奈
三話:キャンプ場の巨象をつくってみた
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傷が治っていても、スピカは戦いをやめない。

だが、ガネーシャの傷はドンドン治っていく。

まるでゾンビのように、ダメージは残らない。

勇者の剣でダメージを与えても、回復がすぐに行われてダメージが残らない。


戦いが続くと、戦況が変わっていく。

ダメージを受けても、すぐに回復するガネーシャ。

一方攻撃を続けるスピカのスタミナが、徐々に切れていく。


「はあっ、はあっ」

攻め疲れが、明らかに見えてきた。

疲れからか、肩で息をするようになったスピカ。

ガネーシャに対する一撃の威力も、疲れと共に下がっていく。


魔方円を森の中で探しながら、俺と五十土は二人の戦いを遠くで見ていた。


「これって、回復しているよね」

「ああ、ただ……普通の状況じゃない。周りに仲間もいない」

「そうねぇ」五十土も、周囲を見回す。

ここにいるのは、ガネーシャ一人だ。森の中には、人の気配もない。


「どう思う?」

「うーん、ガネーシャにそんな能力あった?自動回復とか」

「自動回復あるのは、巨人族のペストラだ。後はゾンビ系ぐらいだったよな。

ガネーシャはどちらでもないし、俺がデザインしたガネーシャが、そのままの姿だしな」

「違いがあるとすれば、精霊印かしら?」

「ああ、ある」オベロンの精霊印が、ガネーシャの右肩に確認できた。

袈裟のような服を着ていて、王冠を被るけどほぼ裸の象肌が見えた。


「アレには、回復の効果は無いよね」

「ないよな」

「まあ、それだけじゃない何らかの効果があるのかもしれない」

「つまりは、わかんないって事?」

「そういうことだし。

気になったことは、ガネーシャが発した魔王軍とともにいる『神』という単語だ」

「あたし達以外にも神って……」

「可能性が高いな。アイツの。

このままだとスピカは、倒すのが難しいと言うことだ」

俺たちの目の前で、スピカがガネーシャの両腕に捕まった。

右肩を押さえたスピカを、ガネーシャの右ストレートで吹き飛ばす。


「ああっ!」木に叩きつけられて、倒れてしまうスピカ。

ボロボロのスピカは、それでも立ち上がろうとしていた。


「無駄だ、我輩には絶対に勝てない。神がついているこの我輩に」

「それでも、諦めないのが勇者だ」

疲れた顔で、スピカは立ち上がって剣を振っていた。

気力を振り絞ったスピカは、苦しそうだ。

ガネーシャに斬りかかるが、ガネーシャに見切られていた。


「動きが鈍いぞ」

「ううっ」顔に重い灰色のパンチを、まともに受けてしまうスピカ。

そのままガネーシャのラッシュに、スピカは血を吐いた。

ガネーシャの一撃はかなり重く、スピカの体力が削られていく。


「どうした、反撃をできぬか?それでは、死んでしまうぞ」

殴られて、地面に倒れるスピカ。

持っていた勇者の剣が、地面に突き刺さった。

倒れたスピカは、起き上がることが出来ない。


「どうするの、スピカちゃんが死んじゃうわよ」

「でも、俺たちにはどうすることも出来ない」

俺たちは、普通の人間だ。

ゲームを作ることが出来る神かもしれないけど、所詮は一般人だ。


ステータスで、俺たちが凡人だと証明もされていた。

象と同じ大きさの巨大なガネーシャと、俺にも五十土にも戦う術がない。

剣も、魔法も、使うことが出来ない普通の現代人なのだから。

このまま遠くで、見守ることしか出来ないのだから。


「反応が無いぞ、勇者スピカよ」

腕を組んでボロボロのスピカを、上から眺めるガネーシャ。

俺がこの前買ってあげたスピカのジャンパーが、血と土で汚れていた。

意識が無いのか、スピカは倒れたまま動かない。


「ならば、死ぬがよい」

「スピカっ!逃げろ!」叫んだが、返事がない。スピカの意識がない。

ガネーシャが近づき、巨大な足で踏みつけようとした。

だが、次の瞬間……ガネーシャの様子がおかしくなった。

ガネーシャの体を支える左足が、バランスを崩して転がっていく。


「全く、私を家においていくからだ」

森の奥から、二人組が姿を見せた。

一人は大きな金髪の男。そしてもう一人は、小さな女の子。

赤いクロークでは無く青いパーカーと黒ズボンの鹿山と、黒いワンピースを着ていたエフネの二人組だ。

あり得ない二人組の登場に、俺は驚きが隠せなかった。



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