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『グランドファンタジア・闇の大地』をつくってみた  作者: 葉月 優奈
二話:大学の巨人をつくってみた
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パイアは、魔王四天王の中で魔法が一番得意だ。

魔法の専門職で、魔王バロルの軍師と言われる人物。

元々は凶暴な猪だけど、知能を与えた魔王バロルに彼は心酔し、服従していた。


パイアが使う魔法は、様々な魔法を使いこなす。

中でも一番厄介なのが、『悪魔魔法』という類いだ。

エフネも使える悪魔魔法は、人間の僕らが使う魔法の種類と少し違う。


威力が高い禁呪も多く、制御も難しい魔法が多い。

だけど、杖から放たれた電撃は僕の少し前で一気に弱くなった。


「どういうことだ?」

弱くなる電撃は、僕まで届かない。

その電撃を見て、パイアは驚いた様子だ。


「な、な、なんと!」

「自分の電撃が、こんなに弱いはずはありえない」

パイアは、明らかに動揺していた。

杖を持ったまま、困惑するパイア。

猪頭で、表情はわかりにくいけど想定外の様子だ。


それでも警戒しながら僕は、ゆっくりとパイアに近づく。

剣を持ったまま、勇者としての威圧感を放ちながら。


「よく分からないが、魔法の威力が落ちているな」

「く、来るな!」

再びパイアが、電撃を放つ。

連続で、電撃を放つが電撃は弱くなっていた。

弱体化されたパイアの魔法は、僕にダメージを与えていない。

僕は、間合いを一気に詰めて走り出す。逃げながら、魔法を放つパイア。


「ならば、この魔法で……眠っていろ」

杖を、僕に向けた。そのまま空気の弾丸を、僕に放っていく。


「しまった、『スリーピー・ガンズ』か!」

これは、パイアの眠りの魔法。

この魔法で、前回寝かされた。寝かされた後、目を覚ましたら僕はこの世界に来た。

あの魔法が命中したら……ダメだ躱(かわ)せない。


空気の弾丸が、僕に命中した。

命中したが、魔法の効果を全く感じられなかった。


「おや、大丈夫そうだ」

「う、ウソだ。自分の魔法が……」

焦るパイアが、歯を食いしばって走る僕から逃げようとした。

パイアの方が背は高いけど、小さな僕に気配で圧倒されていた。

そのまま、僕はパイアの目の前に走って来ていた。


「かくなる上は……」

杖を投げ捨てて、そのまま僕に突進してきた。

しかし、僕は冷静にパイアを見ていた。

突進したパイアが、そのまま僕の両腕を掴む。


「お前と差し違えても……勇者は消す」

パイアが唱えたのは、ファイナルボム。自爆魔法だ。

自分の命を魔力源に強いて、自爆する魔法。

パイアがそれを選択するほど、追い込まれていた。

そして、僕の中心に爆発が巻き起こった。


「スピカちゃんっ!」後ろで叫ぶ、五十土。

ずっと見守っていた五十土は、一気に不安そうな顔に変わった。

そして柵の中では、爆発がしていた。


爆発は小規模で、その煙の中から僕だけが出てきた。

ススだらけの僕は、穏やかな顔で神『五十土』に元気な姿を見せていた。


「スピカちゃん?」

「ああ、問題ない」

僕はにこやかな顔で、五十土に答えていた。

自爆魔法を使ったパイアの姿は、爆発の後に完全に消し飛んでいた。


「それより、スピカちゃん」

「どうした?」

「あなたの足元を見て」

五十土に言われて足元を見ると、コンクリートには不自然な黒い円が見えていた。

この円を見て、僕は直感した。


「これって……」

「魔方円よね、ただ」

「効果が失われていた」

黒い円には、何も魔法的な力が感じられなかった。

ここから、パイアが出てきたのだろうか。

いろいろと考えていると、僕は円の中にある小さな石を見つけた。


「どうしたの?」

「この石……まさか」僕はその瞬間、ある事を思い出していた。



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