【登場人物紹介】1章に登場する主要人物
1章の主要な人物のみに絞って解説しています。
■宗谷家
●もとの世界の主人公 (名前未登場)
小学生の頃より「イケメンとは正反対」の容姿をしていたため、どうしたら人並みの恋愛が可能かずっと考えていた。
そこで導き出した答えは、「スポーツマンだったら、モテるんじゃないか?」だった。
もちろんスポーツで全国レベルの選手になれれば、それも可能だったかもしれないが、本人が選んだのは空手と柔道。
努力の甲斐もあり、身体は武道に適したゴツいものとなってしまい、よけいモテ道から遠ざかることになってしまった。
厳つい顔、太い腕や首、大きくパンプアップした身体、がに股という外見のため、女性とは事務的な会話以外、あまりしたことがない。
中学生のときの夢は、女の子と自転車を押して並んで帰ったり、休日にカラオケデートしたりすることだったが、雑談するだけで相手が身構える始末。
男子校に行くことが決まって、滂沱の涙を流していたところ、女神から声をかけられた。
女神の話に胡散臭さを感じたものの、「多少の不利益があっても、根性で乗り切ってやる!」と人生の交換を決意。女神の話に乗った。
その後、この身体を使った人物は、高校ではワンダーフォーゲル部に入り、そのまま登山家として活動した。
女神いわく「人生を満喫して、満足のうちにその生涯を閉じた」らしい。一生童貞だったという。
●宗谷 武人
伊月高校一年一組。
男女比がぶっ壊れた世界で15年間生きてきたイケメン男子。
なまじ容姿が整っていたことから、マスハラ(大勢から些細なセクハラを受ける)まがいなことをされたり、班員に売られたりと、中学二年生のときには、女性不信になっていた。
中三の班員による細やかな気配りによって、その三人とだけは普通に話せるくらいまで回復したが、共学校へ行くことがきまり、精神的に危なくなってしまった。
このままでは精神が崩壊しかねないと危惧した女神が、別の世界の人と人生を交換させる強硬手段に出た。
人生を交換した主人公は、「これでモテ人生が歩める」と喜んだが、男女比がぶっ壊れた世界を知って愕然とする。そう、ここは平行世界の日本だったのだ。
重要なことを話さなかった女神に胡散臭さを感じたものの、この世界の武人として生きていく決意を固める。
この世界のことを知るにつけて、「モテない人の気持ちが分かる男って自分だけなのでは?」と思うようになる。
「モテない女性」と「かつての自分」を重ね合わせ、彼女たちに親近感をおぼえる。
また、「せめて自分の周囲の女性たちだけでも幸せにしたい」と考えるようになった。
女性たちと親しくなるため活動をはじめる武人は、手始めに中三のときによくしてくれた班員たちをデートに誘った。
彼女たちから受けた恩をどうやって返すか悩んだ末、「フリーハグ券」を渡すことを考えた。
一方、高校では、まず特区外の女子と親しくなり、そこからクラス全体へ少しずつ親しくなる女性をつくっていく計画を立て、自己紹介文から四人の女性を選んだ。
四人の班員と中央駅でデートしたときの感触はよく、高校でのスタートも幸先のよいものとなった。
このあとはクラスの女子、そして周囲の女性たちを幸せにしたい。それを実現させるために、「もっとモテるぞ!」と、決意を新たにするのであった。
●宗谷 聡美
『千石テクノソリューションズ』という会社で、流通システムの開発をしているプログラマー。
日夜、地下流通網を使った物資の効率的な運搬ルート構築に励んでいる。
実家は長野の田舎であり、武人を産んだことによって特区に住むことを決意した。
仕事は忙しく、なかなか早く帰宅できないのが悩みの種。
息子のことは心配だったが、高校に入って落ち着いてきたので、安心している。
教育書には、「男の子は15歳くらいから反抗期がやってくる」と書いてあったので、内心ではビクビクしていたりする。
●宗谷 亜紀
優商女学院の三年生。
共学の小学校、中学校に通っていたが、高校は女子校に進んだ。
大学受験のため、本腰を入れて勉強している。
特区内の女子大を希望しているが、結構ギリギリ。共学の大学はすでに諦めている。
弟思いで、陰から見守るタイプ。
最近イトコと仲良くなっている武人をみて、姉としてのアイデンティティが脅かされている。
●宗谷 美奈代
武人の叔母。中央府広報局に勤めている地方公務員。
武人と同じ家に住んでいるが、居住空間は別々。顔を合わせることは少ない。
頭はいいが、姉の聡美には敵わない。
中央府中央局に出向要請が出て、これから『ネオ特区』構想に関わる仕事に就くらしい。
萌と咲という二人の娘がいる。
●宗谷 萌
聖院女子小学校の六年生。武人のイトコ。
武人の家族と同じ家に住んでいる。ただし、生活空間は別なので、これまであまり家の中で顔を合わせることはなかった。
武人や亜紀と違って、共学の小学校には上がれなかった。
特区に住めるのは武人のおかげであり、伯母の聡美が尽力した結果であることを理解している。
大人しく、礼儀正しい。
●宗谷 咲
聖院女子小学校の四年生。武人のイトコ。
姉の萌同様、自分のおかれた状況をよく理解している。
まだあどけなさが残るが、本人はせいいっぱい、姉のマネをしている。
武人の前では大人しいが、笑うと可愛いらしい一面もみせる。
■中三のときの班員
●時岡 真琴
一宮高校一年三組。
普段は、髪をポニーテールにしている。
勉強と運動は平均以上で、堅実な性格。
小さい頃からリーダーをよく引き受けてきた。人々のまとめ役や渉外役を率先してこなす。
将来の夢は役所勤務。
中三の初頭、焦らずゆっくりと武人に接することで、心にあった警戒心を解くことに成功した。
一時期悪評が立ったが、武人が動いたことによって沈静化している。
武人が通う予定だった男子校の近くにある一宮高校に皆で通おうと提案。武人が共学校へ通うことが決まった後でも、情報収集のため、そのまま通うことにした。
●佐々木 裕子
一宮高校一年五組。
メガネをかけている。知的な見た目を裏切らない知性を有している。
学校では優等生と評判だが、平凡な家庭ゆえに伊月高校は落ちてしまった。
将来は、研究者か医者になる予定。
武人の知りたい回答をすぐに寄越すことから、単に知識があるだけでなく、状況を推理し、最適解を導くこともできている。
もっと偏差値が上の女子校に通うことができたが、三人との約束通り、一宮高校へ進んだ。
●江藤 リエ
一宮高校一年二組。
背が小さく、ショートカットの元気少女。班の中では、マスコット的存在だった。
運動全般が得意。水泳部に所属し、何度も賞を取っている。
中三の最後の大会で、0.1秒差で特区にあるもう一つの共学校への推薦基準を逃した。
それでも普通に受験したら受かる可能性があったが、三人との約束通り、一宮高校へ進んでいる。
根が素直であるため、思ったことを口に出しがち。失言が多い。
■高校の班員
●遠野 彩乃
伊月高校一年一組。特区外に住んでいる。
口調はかなりはすっぱで、普段は丁寧に喋っているが、それでも荒っぽい。
見た目は、もとの世界のギャル風。
普段から、チェーンをジャラジャラとつけて、その先端に自作のアクセサリがぶら下がっている。
ファッションに興味があり、特区によく遊びに行く。
手作りのアクセサリを売ることで、小遣いの足しにしている。
●菊家 友美
伊月高校一年一組。特区外に住んでいる。
実家は埼玉の奥にあるため、二時間くらいかけて学校に通っている。
外見は委員長風味でメガネをかけている。
苦学生で、将来、母に楽をさせたいというのが心の支えとなっている。
気が強いこともあるが、それは責任感が強いことの現れ。
●橋上 雛子
伊月高校一年一組。特区外に住んでいる。
外見は大和撫子だが、中身はヲタという外見詐欺みたいな女子。
長い黒髪に、前髪を揃えた和服の似合うタイプ。
サブカルや機械に強い。
口調は大人しめで、話し方にお嬢様っぽさがある。
キャラが入ると口調や態度が変わったりする。
●青野 由宇
伊月高校一年一組。特区外に住んでいる。
スポーツ特待生で入学してきている。
ショートカットで、若駒のようなしなやかな身体を持つ。
身体能力が高く、陸上と球技が得意。
賭けスポーツに参加経験があるなど、見た目以上に活動的。
■その他
●白穂
主人公を宗谷武人の人生と交換させた張本人。その際、事実をすべて口にしなかったなど、意外としたたかな面を持つ神。
森の奥にある社在住。
日に日にやつれていく武人を見ていられなくなり、異世界のだれかと人生を交換させることを決断した。
拝んでいるもとの武人の前に姿を現し、気絶された経験を持つ。
結構ショックだったらしく、それからは静かに見守ることにしていた。
もとは数百年前の飢饉のときに奉られた祟り神で、病気によって稲が白くなる現象が名前の由来。
いまは人生を交換した武人のよきアドバイザーとなっている。
雑な扱いを受けてもお供えで機嫌を直すなど、現金な一面を持っている。
●久能淳
伊月高校一年一組。斉木中学の出身。
痩身で、男性にしてはやや背が低い。
この世界の一般的な男性の思考をしていて、女性から適度な距離をとっている。
武人の態度に、男らしさと頼もしさを感じている。
武人がクラスで目立つことによって、注目される機会が減って助かっている。




