依頼①
その日の夜、23時・・・。
プルルルルル・・・プルルルルル・・・
雪華の仕事用の携帯が鳴った。
その携帯に登録されているのは主人と殺し屋、掃除屋。
そのほとんどは主人からの雪華への依頼の連絡。
今日もきっとそうだろう・・・。
《・・・もしもし》
雪華は電話に出た。
《もしもし、dollか?》
《当たり前じゃないですか》
《ははは。そうだな》
どうやら主人かららしい。
《で、ご用件は?》
《依頼だ。依頼主はコニシマリ。ターゲットはヤマダチカ。》
用件はやはり依頼だ。
《・・・年齢は?》
《二人とも19歳だ。コニシマリは財閥の一人娘。それなりに金もある》
《なるほど・・・》
《ヤマダチカはコニシ財閥と争っているわけではないが、コニシマリの好きな男が
ヤマダチカのことが好きらしい・・・情報によるとな》
《そうなんですか》
《ああ。ヤマダチカは今○○区の××ホテルのパーティに出席している・・・パーティは
明日の夜まで続くそうだ》
《・・・分かりました》
《それとチケットがいるらしい。コニシマリが送ってきたチケットを今からファックスで送る》
《はい。それでは失礼します》
雪華は電話をきるとすぐにノートパソコンを取り出し、カタカタといじりだした。
雪華はすぐに“ヤマダチカ”を検索する。
「・・・こいつか」
ヤマダチカは白い肌に大きい目でさらさらの黒髪、大和撫子という表現がピッタリだ。
普通なら-こんな綺麗な人を殺すなんて・・・-と思う人もいそうだが、
雪華には顔なんてどうでもいいのだ。
依頼が来たから殺すだけ・・・。
それ以外理由なんて無い。
それが雪華だ・・・。
次に雪華はパーティ会場の様子を探るために会場内のシステムに侵入する。
そう、ハッキングだ。
いともたやすくシステム内に侵入でき、監視カメラを確認する。
「・・・いた」
ヤマダチカは着物ではなく、ピンクのロングドレスを着て、
綺麗な身なりをしている。
その隣には20歳ぐらいの男がいた。
軽めの茶髪に整った顔立ち、スーツを着ている。
どうやらこの男がコニシマリの好きな人・・・。
そしてその二人を5メートルほど先で見つめる、いや睨む女がいる。
「これがコニシマリか・・・」
コニシマリはヤマダチカみたいに綺麗ではなく、可愛いの部類に入る。
茶髪の紙を巻いていて赤のミニドレスを着ている。
コニシマリは顔をゆがませ、髪を人差し指でくるくる巻きながらその光景を見ていた。
ハッキングが済んだところで雪華は準備をした。
パーティということなのでドレスを探す。
白のロングドレスに白のヒール。
髪は軽く巻くことにした。
そしてメイクをちょっと濃い目にして<いつもは薄め>主人から届いたチケットを持って
家の前にでた。




