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異世界転移したけど、地球の通販アプリが使えるので商売します  作者: すぱーく


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第26話

「それで、支払いは何ですればいいかしら。」


あ、考えてなかった。大した金額かかってないし何でもいいけど…


「今特にほしいものないなぁ。貸し1ってことで、私が困った時に助けてもらうでいいかな?」


「 …もちろん私はいいけれど、簡単に人を信用しすぎない方がいいわよ。持ち逃げされたらとか考えないの?」


「まあ、確かに。でも、知らない世界だからこそ人を信じれない人にはなりたくないのよね。あ、人じゃなくてヴァンパイアだっけ。」


お金は私ならすぐ稼げるしね。万一逃げられても大して痛くない。それに、無理に対価を考えるより後に残しといたほうが役立つ。


「そうね、分かったわ。ありがとう。」


そう言うと、リュミエラは姿を消した。


「…ユイはすごいね。リュミエラ様と並んでも気後れしてない。」


「フェルカナ?」


「僕の村はさ、昔…っていうほど昔じゃないか。数年前に魔物に襲われて、一回滅びそうになったんだよね。」


え、そうなの。


「その時、リュミエラ様に助けてもらったんだ。」


「ああ、それで知り合ったんだ。」


「うん。きっかけはそれだね。何回も会ううちに仲良くなっていったけど。」


「何回も?リュミエラってこのあたりに住んでるんだっけ?」


「いや、なんか世界中のヴァンパイアの集落?をまわってるって言ってた。お金は、商会主やってるからは勝手に入ってくるとか何とか。」


あー、なんか言ってた気がする。私が目指すはリュミエラかもしれない。





10日後


side:アルク


(ようやく…ようやくか来たか。)


討伐隊を送り出し、その後自分の仕事を片付けたアルクは1人感慨にふける。


ヴァンパイアとの戦いで両親を失ってから、ヴァンパイア殲滅に人生を懸けてきた。その後、人類が休戦状態に入るとそれに不満を持つ者たちで結成された討伐隊に加わり、歳を重ね戦場から離れた後は規模が大きくなった隊の王都支部長を務めている。


そんなアルクにとって、この討伐隊派遣は悲願だった。


(今までは、姿を現したヴァンパイアしか討伐出来ていなかったのがこちらから攻撃できるようになった。これは、ヴァンパイア殲滅への大きな一歩だ。ヴァンパイアの集落は多くあると言われているが、1つずつ潰していけばいずれ滅びる。なんとか俺が生きているうちに達成したいが…。)


「アルク様!討伐隊が帰還いたしました!」


そのとき、部下の一人が部屋に飛び込んできた。相当焦っている様子だ。


「早かったな。もう滅したのか」


「いえ、それが…とにかく、こちらへ!」


嫌な予感を覚えながら帰還した隊員の元へ向かう。





「なっ…。」


そこに広がっているのは、正に地獄のような光景だった。


半分程になった討伐隊、その多くが傷を負っており、医療班がその対応に当たっているが全く人数が足りない。


(なんだあの傷は…。)


妙なのは、隊員たちの誰もが切り傷、刺し傷ではなく爆発に巻き込まれたような火傷、または体に穴が空き、そこから血が出ていた。


(爆発はおそらく魔法、しかし実戦で使える大規模な魔法持ちなどいくら吸血鬼でもほとんど…それこそ「女王」以外に見たことがない。それに、あの体の穴、どのような攻撃が想像すらつかない。)


「アルク様。報告よろしいでしょうか。」 


駆けてきたのは副隊長のシーア。腕に包帯を巻いており、顔色が悪い。


「隊長は。」


「…シルバ様は、亡くなられました。」


「そうか。惜しい男を亡くした。」


シルバの、頼もしい後ろ姿を思い浮かべる。


「お前も体調が悪そうだな。続きはベッドで聞く。」


「御心遣い、痛み入ります。」





「それで、何があった。強力な魔法が使われたことは予想できるが。」


精鋭揃いの二千対数百。加えてこちらは武器も防具も最新鋭のもの。いくらヴァンパイアといえども普通なら惨敗などありえない。何か予定外のことがあったはずだ。


「ヴァンパイアが使っていたのは、魔法ではありません。恐らく、新たな兵器かと。」


「兵器だと?」


その後、小一時間にわたって部下の話を聞き状況を把握する。


曰く、遠距離武器であり弓矢より長い射程を持ち連続で金属の塊が飛んでくる、そしてその威力は当たりどころによっては一撃、腕や足に当たってもそこは使い物にならなくなると。


それを全員が装備している。


「結界魔法も破られ、剣などでは、近づくことすらできません。」


結界魔法。そこまで珍しい魔法ではなく、ある程度の攻撃を防げる。一般的には矢2.3発や剣の一撃で壊れる。


それでもあると無いとでは大違いであり、使える者は重用されている。


銃には通用しないが。


「対抗できる手段となると…強力な遠距離魔法、結界魔法持ちを連れてくる、もしくは同じような武器を手に入れるくらいか。」


「はい。しかし大規模魔法持ちを雇うとなると莫大な費用がかかる上、相手の使う武器の詳細が分からない以上それに頼るのは慎重になられるべきかと。」


「そうだな。では、やはり武器の解明が必要か。…それは進めておく。それと、武器のことは他言無用だ。部下たちにも伝えておけ。」


「承知いたしました。」


(新たな兵器か。ヴァンパイアが開発したのか、どこかから買い付けたのか…いや、考えてもわからんな。ここは時間をかけてでも調べるしかあるまい。)

3ヶ月の放置、申し訳ないです。それと、これから受験期のため不定期投稿となります。

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