衝撃
ちょっと短いです
結局部屋に上げてしまった男(変質者)にお茶まで出してししまった。
男(変質者)は出したお茶を美味しそうに飲んでいた。そんなにおいしいのか?普通のパックのやつなのに…。
「ねぇ、朱音ちゃん」
「は、はい」
お茶のことを考えていたら、男(変質者)が自分を呼ぶ声で我にかえった。男(変質者)は朱音の顔をじっと見つめていた。よくよくこの男(変質者)の顔を見るとものすごい美形だったことに気付いた。肌は白く、睫毛も長くて細い目は開いているのかわからない。前髪で左目を隠しているがかげが出来て不思議な雰囲気をかもしだしていた。モテるんだろうなぁ、と柄にもなく見とれていると、不意にふわりと男(変質者)が優しい笑を浮かべていた。
「…何か顔に付いてますか?」
「い~や、何も☆」
茶化すように笑いお茶を一口すする。ホント何なんだこの人。すると呟くように男(変質者)が話し出した。
「…朱音ちゃんは、この世界って理不尽だと思わないかい…?」
「…へ?」
突然何を言い出すんだ、はじめはそう思った朱音だったが、朱音を見つめていた男(変質者)の顔が先程とは違い何だか真剣に見えて、一応真面目に答える事にした。
「そ、そうですね…。うーん、まぁ理不尽って言うか何て言うか、時々何で自分だけがこんなめに!!、とかは思いますけど」
これでも一応真面目に答えたつもり。途中から自分でも何を言いたいのかわからなくなってしまったが、ふとあの「事故」の事を思い出した。確かにあの頃は毎日さっきみたいなこと言ってたなぁ、…まぁ今もあんまりかわらないけど。と、あまり思い出したくないような事を思い出しうつ向いてしまった。
「……」
「……」
何ともいえぬ静寂が漂いはじめる。何を話していいのかわからない朱音はただうつ向く事しか出来なかった。
「…そう、だよね」
静寂を破ったのは男(変質者)だった。そして次の瞬間、おもいもよらぬ言葉を口にした。
「…ご両親に、お兄さんにあんな死に方されたらねぇ」




