9.『献身による加護ガチャ』
『日曜神テラス』様の天啓に導かれ、俺は森の奥に進み、巨石に対して『献身』スキルを発動した。
そして、何のダメージかわからないが、巨大なダメージを引き受けた。
そのおかげか、『献身』スキルのレベルが1つ上がり、レベル3になった。
これにより、新たな機能が使えるようになった。
実は俺が引き受けたダメージは、『献身ポイント』としてカウントされていて、10,000ポイントを超えると1回『献身による加護』が発動できるというのだ。
『献身による加護』を発動すると、ランダムでスキルが取得できたり、何か良いことが起きると説明されている。
おまけに、100,000ポイントを使って10回まとめて発動すれば、11回分の加護が得られるというお得なモードまであるのだ。
そして今現在の『献身ポイント』は、100,000を超えている。
このスキルの効果を試す意味でも、俺は早速使ってみることにした。
『献身』スキルの中に、『献身による加護ガチャ』というコマンドがある。
“ガチャ”という言葉は、いまいちよくわからないが、早速コマンドを使ってみる。
……頭の中でイメージすると……『1回』と『10回』という選択が現れる。
もちろん、お得な『10回』を選ぶ。
すると……脳内で、何か光の玉のようなものがぐるぐる回りだした……。
明滅しているが……最終的に大きくなった光の塊から、11個の小さな玉が飛び出した。
玉の色は、めまぐるしくいろんな色に変わっている。
————『献身による加護』が発動しました。
————『献身による加護』で取得したものについては、特別に獲得通知が流れます。
————加護の効果で、スキルのレア度など通常のステータス確認では表示されにくい特性も、特別にアナウンスされます。
————通常スキル『物理耐性』を獲得しました。
————通常スキル『痛み耐性』を獲得しました。レアスキルです。
————通常スキル『聴力強化』を獲得しました。
————通常スキル『痛覚強化』を獲得しました。レアスキルです。
————通常スキル『望遠』を獲得しました。レアスキルです。
————通常スキル『探索』を獲得しました。レアスキルです。
————通常スキル『極大自然回復(HP)』を獲得しました。スーパーレアスキルです。
————通常スキル『剣術』を獲得しました。
————『魔法の水袋』を取得しました。『下級』階級のアイテムです。
————『カントール王国式金貨』千枚入り『耐火アタッシュケース』を取得しました。『上級』階級のアイテムです。
————移動用ゴーレム『オートホース』を取得しました。『究極級』階級のアイテムです。
おお! すごい!
スキルを一気に八個も獲得した!
それに、突然目の前に三つのアイテムが現れている!
これが『献身による加護』の力……凄すぎる!
スキルは……通常のスキルが三個で、レアスキルが四個で、なんとスーパーレアスキルまである。
少しだけ内容確認しよう。
『物理耐性』は物理的なダメージに強くなるスキルで、『痛み耐性』は痛みに強くなるのか……これはありがたい。
『聴力強化』は、遠くの声が拾えたり、騒音の中でも声を聞きやすくなるみたいだ。
『痛覚強化』は…… 対象の痛覚を強化するスキルか……。
自分に使うわけはないから……拷問とかに使うのかな……?
『望遠』は、遠くのものが見えるようになるみたいだ。
これもありがたい。
『探索』は、周辺の地形を調べたり、生物の気配を察知したりできるし、罠の気配、宝箱の気配も察知できるらしい。
このスキルの力があれば、優秀な斥候になれるということだな。
まぁもう一人だから、斥候も何もないが。
『極大自然回復(HP)』は、ダメージを受けて『身体力(HP)』が減っても、かなりのスピードで回復できるみたいだ。
自然回復力を大きく伸ばすということだろう。
俺にとっては、非常にありがたいスキルだ。
固有スキル『献身』と、相性がドンピシャのスキルだな。
『剣術』は、剣を使った攻撃に補正がかかるスキルだ。
このスキルは、兵士、衛兵、冒険者の中でも、かなり持っている者が多いスキルだ。
突然目の前に現れた三つのアイテムについても、簡単に確認しよう。
『魔法の水袋』は、常に新鮮な水が出てくる便利な『魔法道具』だ。
今の俺にとっては、非常にありがたい道具だ。
これで飲み水に困る事は無い。
『耐火アタッシュケース』は、強固な材質でできていて、火に強いだけでなく、物理的な衝撃にもかなり強いだろう。
そして何よりも……中に金貨が千枚入っていてくれていることが、非常にありがたい!
凄い大金だ!
一般の人が、一月働いて手に入れる給金は、おそらく金貨十枚から十五枚といったところだろう。
そう考えると、しばらくお金の心配をしなくても良さそうだ。
もっともこんな僻地では……金があっても……あまり使いようがない。
本当なら良い武具を揃えたいところだが……そもそもが質の良い物は売ってない。
まぁそれでも、いずれ良い武具に巡り会えるかもしれないから、それまで取っておけばいいだろう。
移動用ゴーレム『オートホース』……これは凄い!
移動用のゴーレムなんて……王都の貴族はもちろん、国王でも持っていないのではないだろうか?
まぁ貴族の事情はよく知らないから……実は持っている人とかもいるのかもしれないが。
この魔法道具がどれほど貴重なのかは、正確なところはわからない。
ただ……こんな魔法道具を持っていることを知られたら、それだけで命を狙われそうだ。
しかも階級が、『究極級』だし。
この『オートホース』は、見た目は黒い大きな木馬だ。
魔力を通して起動させた後は、口頭で指示を出すと、それに従って動くようだ。
歩いたり、走ったり、止まったり、馬車を引いたりできるらしい。
戦闘で、騎馬として使うこともできるみたいだ。
早速、魔力を流して起動する。
——ヒヒィィィンッ
うわっ、びっくりした。
木馬なのに、ほんとの馬みたいに鳴くのか……
「歩け」
試しに指示を出してみると、ゆっくり歩き出した。
「戻れ」
戻ってきた。
「俺を乗せろ」
おお、なんだ……足が折りたたまれた。
乗りやすい高さになっている。
本当の馬にはない機能だ。
……まぁ当たり前か。
このゴーレム馬……他にも機能があるのかなあ……?
今のところ、指示に反応して動くという事しかわからないが……まぁそれだけでも充分だな。
動かし続けるのに魔力は消費するが、本当の馬みたいに疲れることがない。
乗っている俺が疲れさえしなければ、ずっと走らせ続けることができる。
すごい魔法道具を手に入れたみたいだ!
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この物語は、私の書いているもう一つの連載「異世界を魅了するファンタジスタ 〜『限界突破ステータス』『チートスキル』『大勢の生物(仲間)達』で無双ですが、のんびり生きたいと思います〜」と、同一世界線の違う時代の違う場所の物語です。
https://ncode.syosetu.com/n8768ff/
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