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通販スキルで、楽しい異世界生活  作者: 黒蜜きなこ
第2章 ドラゴンとお姫様
12/66

02


「………来ませんね?」

「ああ、いくら何でもおかしい」


今日の紅茶はレインボーカラーのグラデーション。

見た目さえ気にしなきゃ味は絶品です。


(ますた、おなかへった)


リンゴでいいか?ほら。

シャクシャクとリンゴを食べつつご機嫌なハク。


「何かあったのかな…」


待てど暮らせどカリナが来ない。

さすがにギルドマスターも心配そうだ。

この町はわりと治安も良さそうだけど、万が一ってこともあるし…


「ヨシト、申し訳ないが頼まれてくれないか?」

「いいですよ、カリナはどこに泊まってるんですか?」

「ユニコーン亭だ」


ユニコーン亭って、俺が泊まった金獅子亭の隣か。

最初そっちに行ったら女性専用で断られたんだ。


「じゃあちょっと見て来ます」


レインボー紅茶ごちそうさまでした。

さ、ハク行くぞ。




◇◇◇◇




カリナはすぐ見つかった。


「ふわぁ……むにゃ……」

「もう、歩きながら寝ないでよ!」


カリナと、歩きながら寝るという器用な事をしてるメイド姿の少女。

しかも、またもや猫耳!猫耳メイド!!

カリナ黒猫なら、こっちは白猫だ。


「らいじょうぶ、れふ、おきてまふ……」

「寝てるじゃないの!もう先生たち待ってるのに!」


なるほど、これが遅刻の原因か。


「おい、カリナ?ギルドマスター待ってるぞ」

「ヨシト!」

「何やってるんだ?道の真ん中で…その子は?」

「説明するから、お願い!手伝って!」


何で俺が……あぁもう、そんな顔するな。

はいはい背負いますよ。


「ふにゅ〜〜…」


立ったまま寝てる猫耳メイドを背負い、カリナを連れギルドマスターの部屋へ。

ソファで気持ちよさそうに寝てるメイド少女のことは、ひとまず放っておこう。


「まさか追いかけてくるなんて…行先だって言わなかったのに」

「さすがサマンサ、カリナの行きそうなところは把握済みか」


この猫耳メイド少女名前は、サマンサ・クロム。

カリナの幼馴染でもある、側近中の側近。

武術…暗殺術に優れ、カリナの警護を担当。

普段は優秀なメイドとして、カリナの身の回りの世話をしているそうだ。


………優秀?


「サマンサも相変わらずだね、この寝汚いところさえなければねぇ…」

「まったくです…」


残念な子を見るような二対の眼差し。

うん、何となくこの猫耳メイドの立ち位置が分かるってもんだ。


読んでくださって、ありがとうございます。

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