12,僕達の出会いは(依斗視点)
珠沙君が理事長室を立ち去って数分。。
えっ?陽?あんな毬藻知らないよ……よりによって、珠沙君に惚れるなんて。
ただでさえ嫌いだったのに、もう存在する必要ないよね←
惚れたってわかるのは、よく一緒にいたからね、不可抗力で。
まあ、珠沙君の笑顔は犯罪だから仕方ないか//////
スープカレー食べに行った時の表情には、適わないけれどね。
珠沙君との出逢いは、約4年前。。
〜†〜†〜‡〜†〜†〜
高校や家などで上手くいかなくて、ちょっとやさぐれていた。
そんな時、ネットで出逢ったのが珠沙君だった。
当時から、立派な腐男子だった俺達は、とても気が合った。
好みも似ていて、何より王道学園ものが好きだった………今も好きだけど。
ネットの彼は面白く、端々に可愛らしさが滲み出ていた。
最初、純粋さで出来た可愛らしさだと思い、少し嫉んでいた。
其れが間違いだと知らずに。
実際に顔合わせしたのは、ネットで知り合ってから三ヶ月ほどしてからだった。
待ち合わせ場所に着いて目に入ったのは、鮮やかな赤い肩ほどの髪を靡かせ、黄金色の瞳を持つ綺麗な少年…珠沙君だった。
無表情で、吸い込まれそうな透き通った瞳。
周りの人は皆、珠沙君を見て頬を赤く染めてた。
勿論、俺も例外ではない←
まるで、華のような儚い美しさで。
いつの間にか俺は珠沙君の前に居て、声を掛けていた。
「君が九尾珠沙君?」
「あ、はい!珠沙です☆
あなたが依斗さんですね」
「……………うん」
見とれてしまった。
先程の無表情が嘘のようなくらい、豊かな表情に…笑顔になったから。
純粋な子だと信じて疑わなかった。
この頃の俺を、出来るなら殴ってやりたい。
でも、俺はまだ子ども過ぎた。
ほんの少しの違和感にすら気付けない……
「「王道学園は正義!」」
珠沙君と、好みが近過ぎる!
「でも、王道学園って実際あまりないですよね〜
実際にあったら行きたいなぁって思うんだけど…」
「王道学園ねぇ…」
「「はぁ…」」
現実に夢が無さ過ぎる。
でも、王道学園作るの考えてみようかと思ったのがこの時。
それから、ちょくちょく珠沙君と会っては話した。
この日も、珠沙君と会いに行ったんだ。
「で、ちょっとキレちゃったんだよ
だかr「無理して元気な振りをしなくていいよぉ?」…えっ?」
「無理に空元気でいる必要はないんだよ
俺らは、まだ子どもなんだ
甘えることが、許されるんだ
周りなんかに捕らわれずに」
俺は財閥の跡取候補で、甘えるなんて……いや、実際は甘えているんだ。
まだ、子どもだから。でも、それは有限で…限られている。
今だけ…今だからこそ出来ているんだと気付かされた。
それから、あらゆる事に対する見方が変わり、上手くいくようになった。
珠沙君に救われたと言っても過言ではないくらいに。
余裕の無かった俺は気付けなかった。後になって、ちゃんと思い返せば気づけることを…よく聴いていれば気づけたことを…………
まるで、珠沙君自身に言い聞かせるように言っていたことを……
王道学園を作るのを決意したのがこの時。
作ったのが、高校卒業して1年経ってからだ。
救われた日から何度も、美味しい料理の店に珠沙君を誘うようになった。
洋菓子は量とか食べられないし、食べ過ぎたら体調崩すと知った。
和菓子とカステラの切れ端が好きなお菓子だと知った。
魚の煮物とカツがあまり好きではないと知った。
カレーなどの辛い料理が好きだと知った。
美味しいものを食べた時、一番素敵な笑顔を浮かべると知った。
少食で、食事を忘れることもあると知った。
一緒に居る時間が増えて、様々なことを知った。
でも、未だにわからない事だかけ。
何故・・・・?
〜†〜†〜‡〜†〜†〜
久々に会った珠沙君は、また細くなっていた。
きっと食べるのを忘れていたんだろう。
スープカレーは、半分くらいしか食べきれなかったみたいだ。
前までは頻繁に食べに連れて行ってたけど、この頃忙しくてなかなか連れて行けなかった。
半年近く会っていなかったなぁと思い出す。
よし、最低月1で食事に珠沙君を連れて行こう!
そう決意した。
あの時、気付けなくてごめん…
『……ょりとさ…』
助けられなくてごめん…
『っ……だぃ、じょーぶだ・ら…』
間に合わなくてごめん…
『ありがとぉ……』
珠沙君…………




