睡眠時間は隠しエリアで買えますか?
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華麗なる二度寝を決め込んだはいいが……あの変な夢を再放送されたらいやだな、どうにかして回避しないと。
ここで起きてイロナと話した時点でもう再放送決定。
『私が魔女と呼ばれてる』話を聞いたらまた再放送。
「何か満たさなきゃいけない条件でもあるのかな」
何かと言っても、何か。行動かもしれないし、会話かもしれない。
そもそも、テネプエラに行かなければいいだけなのかも。じゃあ、別の国にでも行くか。
考えれば考えるほど眠気がなくなって行った。部屋から出なければいいだけの話だ。起き上がるくらいはいいだろう。
「マキナ様、ご無事でしたか……」
「――は」
え、どういうこと? ヘライトは私を強く抱き締め、はにかんで言った。
「ノア様も手荒な真似をしましたが、特に大きな変化はありませんね。よかったです」
「……あの」
「今度からはあのようなことにならないよう気をつけます故……」
「……なんで、なんであんなことしたのですか」
確かに生が恋しいけど、元のルートに戻すためには私が死ぬしかないんだ。そのことを二人は知らないが。
「私達がそう簡単に死なせるとでも?」
ふふ、と楽しそうに笑うヘライト。意味が分からない。なんで知っているの? いや、薄々感じてたんだけどさ。
「マキナ様は分かりやすい」と言いながら私の首筋に頭を預けた。余程信頼してくれているのだろう。
「恋焦がれて、身体は手に入れられなかったけど……でも、貴女に愛して貰えているのです。何処にも行かないで下さい」
細身だのか細いだの線が細いだの思ってきたけれど、意識して抱き締めれば自分よりもずっと大きく感じて、母親にでもなった気分になる。
手だって私より大きいし、少し角張っている。そんな余計なことを考えてこの場をやり過ごそうとしている。
「出来ることならノア様とではなく一人で、私自身で貴女を独占したい」
この光景をノアが見たらどうなるか。どこか修羅場りそうな予感を感じながら目を閉じた。
「色々あって疲れただろうから、また二度寝決めましょうか」
「……絶対本気にされてない」




