麗しき王妃、「恋人とはなんぞや?」と呟く。〝連載版〟
第9回ネット小説大賞一次に通過しました。
隣国にも通り名が響く、エルムグリン王国の麗しき王妃リルリアンナ。
王宮の自室にて、分厚い本をたおやかな指で一枚一枚丁寧にめくりながら読み耽り、ある一点をゆっくりとなぞりながら呟いた。
「恋人とはなんぞや?」
聞かれても恋を知らないがゆえに答えられない新米侍女は取り乱し、同僚の動揺を見かねて側にいた女騎士は冷静を装いつつ王妃に進言する。
恋人とは想いを寄せ合う人々、又はその相手だと。
即位した後も多忙を極めている王。閨の渡りが無いことを王妃は気にかけていた。
陛下と妃殿下はまだ恋人同士にはなっていらっしゃらない。
出来るだけ早く恋人になって頂かねば。
女騎士の短くも的確な言葉に一つ頷くと、豊かな黒髪をなびかせながら王妃は王の執務室へと向かう。
恋人とは二人きりになるもの、邪魔をするなよ? と部下達に言い置いて。
執務室に入った王妃は高鳴る胸をなだめながら何度も読み込んだ指南書の文面を思い出した。
曰く
恋人になるためのレッスン その一
好きな人に気付かれずに十歩近づけたら恋が成就するかも!!
はたして王妃は無事、王に気付かれずに十歩近づけるのか、さらには王と恋人同士になれるのか?
孫を思い、祖母から届いた恋の指南書と共に王妃は王に迫る。
時に素直に、時に恥じらいながら。
*本作は、2018.7.6に投稿しました、
『麗しき王妃、「恋人とはなんぞや?」と呟く。』の連載版です。
*2018.9.9 完結いたしました。
*後日談あります。
無断転載を禁じます。
(c) なななん 2018
隣国にも通り名が響く、エルムグリン王国の麗しき王妃リルリアンナ。
王宮の自室にて、分厚い本をたおやかな指で一枚一枚丁寧にめくりながら読み耽り、ある一点をゆっくりとなぞりながら呟いた。
「恋人とはなんぞや?」
聞かれても恋を知らないがゆえに答えられない新米侍女は取り乱し、同僚の動揺を見かねて側にいた女騎士は冷静を装いつつ王妃に進言する。
恋人とは想いを寄せ合う人々、又はその相手だと。
即位した後も多忙を極めている王。閨の渡りが無いことを王妃は気にかけていた。
陛下と妃殿下はまだ恋人同士にはなっていらっしゃらない。
出来るだけ早く恋人になって頂かねば。
女騎士の短くも的確な言葉に一つ頷くと、豊かな黒髪をなびかせながら王妃は王の執務室へと向かう。
恋人とは二人きりになるもの、邪魔をするなよ? と部下達に言い置いて。
執務室に入った王妃は高鳴る胸をなだめながら何度も読み込んだ指南書の文面を思い出した。
曰く
恋人になるためのレッスン その一
好きな人に気付かれずに十歩近づけたら恋が成就するかも!!
はたして王妃は無事、王に気付かれずに十歩近づけるのか、さらには王と恋人同士になれるのか?
孫を思い、祖母から届いた恋の指南書と共に王妃は王に迫る。
時に素直に、時に恥じらいながら。
*本作は、2018.7.6に投稿しました、
『麗しき王妃、「恋人とはなんぞや?」と呟く。』の連載版です。
*2018.9.9 完結いたしました。
*後日談あります。
無断転載を禁じます。
(c) なななん 2018
プロローグ
2018/07/21 13:35
(改)
1 リルーは化粧が嫌い。
2018/07/22 08:25
(改)
2 リルーは再会に緊張する。
2018/07/24 18:14
(改)
3 舞台裏はてんやわんや。
2018/07/26 20:38
(改)
4 リルー、勇気を出して告白する。
2018/07/27 20:38
(改)
5 フィリッツはぐらぐらし、リルーを心配する。
2018/07/29 10:01
(改)
6 リルー、執務室でちょっと問いただされる。
2018/07/30 07:24
(改)
7 リルー、陛下はずるじゃ、と呟く。
2018/07/31 07:25
(改)
8 フィリッツ、いつの間にかしかれた包囲網に、思わずぼやく。
2018/08/03 16:19
(改)
9 フィリッツ、王妃の装いに驚く。
2018/08/05 15:09
(改)
10 リルー、ぎくっと肩をすくめる。
2018/08/07 10:20
(改)
11 リルー、至近距離に鼓動が跳ねる。
2018/08/09 17:45
(改)
12 フィリッツ、たまらず前髪を搔き上げる。
2018/08/11 13:47
(改)
13 リルー、少年を捕らえる。
2018/08/12 10:03
(改)
14 フィリッツはまたしても口を滑らし、リルーは冷える。
2018/08/13 10:48
(改)
15 リルー、自戒し、感謝して食べる。
2018/08/14 10:50
(改)
16 リルー、フィリッツにすまぬ、と告げた。
2018/08/15 15:00
(改)
17 リルーは顔を覆い、フィリッツはその手を外した。
2018/08/16 13:57
(改)
18 フィリッツ、リルーの寝顔を眺める。
2018/08/17 15:59
(改)
19 リルーはルイスに食ってかかり、フィリッツはにやりと笑った。
2018/08/21 07:34
(改)
20 ジルの謝罪
2018/08/23 08:24
(改)
21 フィリッツ、リルーのいろいろな事を心配する。
2018/08/24 18:04
(改)
22 リルー、背を向けて、叫ぶ。
2018/08/25 07:34
(改)
23 フィリッツ、側近と共に肩を落とす。
2018/08/26 13:17
(改)
24 リルー、分厚い本の上で突っぷす。
2018/08/27 08:30
(改)
25 三人娘、お菓子作りに奮闘する。
2018/08/28 17:14
(改)
26 フィリッツ、うっ、と言葉を飲み込む。
2018/08/29 17:11
(改)
27 フィリッツ、おそるおそる口に含んでみた。
2018/08/30 18:50
(改)
28 リルー、夢じゃなければいいのに、と呟く。
2018/08/31 16:57
(改)
29 フィリッツ、思案する。
2018/09/01 08:52
(改)
30 リルー、ジルとジルの母親を案じる。
2018/09/02 08:23
31 リルーは、露天商を見つけた。
2018/09/02 09:23
(改)
32 フィリッツは駆け、リルーは祈った。
2018/09/03 06:50
(改)
33 フィリッツ、側近達の行動に、苦笑いする。
2018/09/04 06:50
34 リルー、親指を、ぎゅう、と握った。
2018/09/05 07:17
(改)
35 フィリッツは、頷いた。
2018/09/06 06:27
(改)
36 リルー、ジルとソフィアを抱きしめる。
2018/09/07 06:27
(改)
37 リルー、いやじゃ、と言った。
2018/09/08 06:21
(改)
38 最終話
2018/09/09 06:37
(改)
後日談 ある日のエルムグリン byフィリッツ
2019/01/01 09:29
(改)