駄々っ子死神
死神降臨!
なんか知らんがメケヤサ王国の政府がうちの店にやって来た。
ええええええ俺なんかした!?
深く息を吸い込み
「はい、なんのごごごごご用件でしょうか。」完璧な対応だ。
「今日は貴殿の店がとても良いと評判なので依頼に参った」
よかったーマジ焦ったー、捕まるかと思ったー。
「で、依頼の内容は?」
「実は·····」
国王が何者かにさらわれたので、その何者かを見つけこちらに連れてこい、と言う内容だった。
それ、俺に頼むことじゃなくね?
話を聞いている間ずっと口が開いてた。乾燥した。
「それを?僕たちで?解決?しろと?」
「うむ、王を連れ戻した暁には500万円を授けよう。」
「よーし、乗ったー!!」
俺はメケヤサ政府の者から聞いた情報を頼りに国王がさらわれたとされる廃城にやって来た。
周りを見渡すと、死体が所々に転がっていた。
「俺ら生きて帰れるか?宇宙に還るんじゃないか?」
「まあ大丈夫ですよ。」
城の入り口に近づくと、その近くにはアンデット?がうろうろしていた。のだがそいつら目が見えないらしく、気づかれないまま城に入れた。
城内に入るとさらに沢山アンデット?がいてヤヴァイと思ったがそいつらも目が見えないらしく、楽勝だった。
まあそんな感じで次々にフロアを突破しあっという間に最上階にたどり着いた、そこに居たのは囚われた国王と死神?が居た。
するとその死神?がこちらに話しかけてきた。
「よくぞたどり着いた、我が名は死神グリム」 楽勝だったけど
「王を返してほしくば我と契約してほしい。」 すると途端に。
「俺友達いないんだよー!(泣)」 死神?が泣き始めた。
その様はおやつを買えと駄々をこねる子供の様だ。
「わかったわかっただから泣くな、契約してあげるから、ほら涙をふいて、このティッシュあげるから。」
死神は涙をふいてありがとう、と言った。
「じゃあここにサインしてください。」
ハラダ リュウキ
「ほい、書き終わったよ。」
「この紙に自分の血を塗って呪文を唱えればいつでも呼び出せるよ、いつでも呼んでね。」俺は契約書を受け取った。
国王は俺達の様子を檻の中で固まったように見ていた。
「国王様、助けに参りましたよ。」 国王は何も言わない。
俺達は城を後にした。
「またなー死神ー。」 死神は手を振っていた。
町に戻り、国王を城に連れていき、報酬をもらった。
まだ国王は何も言わない。
今回の仕事は実に楽ちんだった。
死神降臨?