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20.再会と

短いです、すいません。

チャールズに駆け寄った彼女は、何を言うでもなくただじっと静かにチャールズからの言葉を待っている。やや経ってから、チャールズが言った。


「…知っていたのか」


「エドマンドが教えてくれたの」


真実を確かめてごらん。と言った彼の言葉に背中を押され、役所まで自分の戸籍を見に行った。そこには、ジェシカ・ルイスと明記され、父親の欄にはポールの名があった。ショックではないと言えば嘘になるが、どこか嬉しい気持ちがあったのも事実だ。


「…いいの、事実がどうであれ。あなたの側にずっといることが出来るなら」


ぽつりと零した彼女に、チャールズは少しの間押し黙り、やがて戸惑ったように切り出した。


「ジェシカは、何を望む?」


「チャールズが望むことを」


幼い少女の面影を脱ぎ捨てて、力強い眼差しを彼に向けた。


「…俺は、ずっとジェシカと一緒に居たいと思っている」


小さな声でそう言ったチャールズ。だが、ジェシカはその言葉だけではよしとしなかった。


「そういうときは何て言うの?」


可愛らしく首を傾げて問いかけた。チャールズはやや困ったように眉を寄せて考え込んだ。


「…何て言うんだ?」


「何で僕に聞くんだよ、全くもぉ」


ゆっくりと二人の元に歩いてきたエドマンドとポールに、どこか抜けている彼は尋ねた。呆れたように答えたのは長い友人であるエドマンドだ。


「…ジェシカ」


「なぁに?」


低い唸り声を上げていたチャールズが、真っ直ぐにジェシカに向き直った。


「この世の誰よりも君が愛おしい。…これからも、俺の側にずっといてくれるか?」


「どんなことがあったって、離れないんだから」


「…本当に?俺でいいのか?」


「しつこいっ!チャールズ以外に誰がいるっていうの」


「…ありがとう」


泣きそうに笑ったチャールズが、ジェシカに告げた。


「ジェシカ、俺と結婚してくれ」


「はいっ。…チャールズ、大好き!」


頬を染めて頷いたジェシカが、喜びを体全体で表現しながらチャールズに抱きついた。そんなジェシカをしっかりと抱き留めて、彼女を軽々と抱き上げた。そんな二人を微笑ましく眺めていたエドマンドがぽつりと零した。


「ここまで来るまで長かったなあ」


「…君が一番苦労したね、お疲れ様」


エドマンドはとても満足そうに、ポールはどこか寂しげに月光に照らされた二人をいつまでも眺めていた。

広い王宮の空に輝く美しい月が照らすその光は、まるで四人が進むそれぞれの道を照らしているように見えた。

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