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41 川を渡す

 翌朝、俺たちは大河ではないが大量の水をたたえた川を目の当たりにしていた。

 10m程度ではあるが、これを何とか渡れるようにしないと交易路を確保したことにはならない。

 もちろん、魔動車は水陸両用車として作られているので三鈴AIのサポートが無くても対岸に渡ることはできる。しかし重い荷物を運ぶ交易路という意味では橋は必須と言えるだろう。


『これは困ったな。この道を優先したのは間違いだったか?』


 西園寺は絶望的な顔で川面を見つめていた。


『さすがに、これはまいりましたね』


 西園寺に並んで川面を眺める紫雲も諦め顔だ。


「さすがに、10mの橋を作るのは難しいか。あれ? 10m? どっかで聞いたような」

「それフラグ回収だから」

「速かったな!」


「いやいや、さすがに無理っぽいぞ」


『そうなの? 三鈴?』


-お任せください。


 美琴が聞いてみた。で、やっぱりか!


「あれを使うんだよな?」


-はい、シルバースネークの骨を使います。アーチ型の支えに出来るでしょう。


 確かに、圧迫に強いチタンの背骨の使い道としては最適かもしれない。


「おお、下で支えるアーチか。上には枕木を渡してレールを引くのか?」


-その通りです。レールは資源が豊富な森の石から精製しましょう。


 ほんとかよ。まぁ、レールについてはとりあえず渡れればいいんだからな。高級品でなくてもいい。あと、木はいくらでも伐採できる。


 こうして俺たちは討伐したシルバースネークの骨を使って橋を作るのだった。もちろん、三鈴重機モードが大活躍である。


  *  *  *


 さすがに三鈴重機モードがあるとはいえ、橋の資材をそろえるだけで1日は終わってしまった。


『もう、夏も近いし水浴びしたいわね!』


 めずらしく紫雲がそんなことを言い出した。

 まぁ、夏も近い季節に汗を流したからな。気持ちはわかる。


「ははは。さすがにそれはまだ早いんじゃないか?」

『そうですよね?』


-いえ、いつでも水浴び可能です。水中で呼吸もできます。


 なんだと~っ?

 思わず三鈴を突っ込みたくなった。


「え~っ、でも水着ないでしょ?」


 代わりに荻野が突っ込んだ。


-エフェクト機能と樹脂で水着を生成出来ます。


「そういえば、衣装のようにカラーリング可能だったな。あと、樹脂を使えば完全な防水が出来るってことか?」


-はい。その通りです。また、素肌の部分は樹脂を使わずに水を感じることができます。


「それって、完璧な水着よね?」

「ほんとだな。しかも水中で呼吸できるって、スクーバダイビングできるってことだな」

「それ俺もやってみたいぞ!」


 いや、気持ちはわかるが地球側の俺たちには無理だぞ乙羽。


『できるって~っ』


 思わず美琴が討伐隊に教えた。


『おお、それは嬉しい機能だな!』


 いや、機能じゃないだろ! うん? 機能でいいのか?


『じゃぁ、泳ぎましょう』


 西園寺も早野も賛成らしい。


「あれ? 巫女隊はともかく、討伐隊も可能か?」


-10m以内でしたら討伐隊も着用可能です。


 まじですか! てか、それなら水に流されたりしないってことだよね?


「完璧というか、最強の水着なんだ」

「そうらしい」

「絶対、武器にもなるぞ」


 確かに。最強の女だな!


 その後、あっという間に水着になって流れる川に飛び込む巫女たちだった。

 まぁ、三鈴を付けてるところが普通と違うが、水着と一体となってるところが凄い。しかも、荻野のアドバイスでいろんな水着を瞬時に着替えるオプション付きである。

 なにこれ、ファッションショー?


『うそ~っ、私初めてなのに泳げる~っ』


 美琴が感激した。いや、それたぶんフロートついてるから。しかも、三鈴に頼めばジェット推進とかもできるに違いない。


『凄いわね。訓練しないで楽しめるなんて!』

『夢のようだね!』


 紫雲も朝霧も大満足らしい。


『これは凄いな。いや、これなら海も制覇可能だな!』

『人魚になれるかも?』

『私も人魚になる!』


 まぁ、このスーツなら毒にも対応できるからな。川でも海でも制覇可能だな。

 あれ? 今度、このスーツで天海村に行ってみるか? 本当に人魚と友達になれそうなんだが?


  *  *  *


 ここは、いつもの開発室。


「あれ、いいなぁ。私も異世界で最強の水着着て泳いでみたい!」

「俺も俺も」

「いや、さすがに1cmじゃ通れないからな」

「あの異世界ゲート、大きくできないの?」

「いや、あれ以上は無理なんじゃないか? ドリルで開けたのはあくまでもWebカメラの穴だし」

「うん、ちょっと広げようとしたけど無理だった」


 広げようとしたのかよ。


「そっか~、指は届いたのになぁ~」

「えっ?」

「何だって?」

「届いたの?」

「届いたよ?」

「届くんだ」


 そんな実験してたのか!


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