表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

90/448

スケベな政治家の護衛

 バカップルがエイトガーディアンに仮入隊して翌日が経過した。朝の支度をし、バカップルはタルトの元へ向かった。


「おはよう。昨日は眠れたかい?」


「うん。質のいいベッドだったから、気持ちよかったよ」


 シュウは背伸びをしながらこう言った。そんな中、クリムはタルトが持つ一枚の紙を見てこう聞いた。


「依頼ですか?」


「ああ。政治家のコンリから護衛の依頼なんだが……はぁ」


 返事をするタルトの表情はどこか曇っていた。クリムはタルトから依頼表を受け取り、中を見てウェッと声を出した。


「何ですかこの条件?」


「護衛する戦士は皆女性で、十代前半か後半である事。応対がない場合、三日後にこのギルドに来る……か。こいつロリコンなのか?」


 シュウはコンリの写真を見て、汚物を見るような目でこう言った。それに対し、タルトはため息を吐いて返事をした。


「ああ……コンリはかなりのスケベでロリコンであると有名だ。政治の腕は大したことないのに。毎回毎回裏のつながりや金の力でいい役を取得している……まぁ真っ黒な政治家だな」


「何でこんな奴の依頼を?」


「金がいいんだとさ。私も依頼を見た時、あまりの酷さに拒否しようとしたのだが……どうやら今日、コンリがこのギルドに来て戦士を指名するらしい」


「指名? ギルドをエッチな店と勘違いしてるんじゃないんですか?」


「だな……。ギルドの役員もこいつがいやで、引き延ばしをしていたのだが……それがどうも効かなくてな」


「何かしたら半殺しにしてもいいですか?」


 と、クリムが物騒なことを言ったため、タルトは慌ててクリムを止めた。


「あくまでコンリとは依頼者としての関係だ。ギルドの戦士が護衛対象を半殺しにしたら、それはそれで大問題だ」


「じゃあ、依頼が終わった後でも……」


「それも止めてくれ。もし仮に、今度の選挙でこいつが何かの大臣になり、あれこれ言われたら何もできない」


「チッ、飛んだクソ野郎ですね……」


 クリムが舌打ちをしてこう言った直後、サイレンが鳴り響いた。


『エイトガーディアンの女性の皆さん。政治家のコンリ様がお見えになりましたので、ギルド入口に来てください』


 サイレンを聞いたタルトは、大きなため息を吐いてこう言った。


「仕方ない、行くとしよう」




 数分後、シュウ達はギルドの入口に来ていた。そこには大柄で肥満体の男性が葉巻を吸って座っていた。


「ん? やーっと姿を見せたか」


 待ちくたびれたような態度で、肥満体の男性は立ち上がった。そして、クリム達女性陣の顔をまじまじと見つめた。


「この子達がエイトガーディアンなのか?」


「はい。しかし、依頼に出せる戦士は4人までです。そのうちの一人は私となりますのでご了承ください」


 タルトの言葉を聞き、コンリははぁ!?と叫んだ後、問い詰めた。


「何でお前みたいなおっさんが私の護衛に参加するんだ!?」


「これでもエイトガーディアンのリーダーでして、政治家みたいな重役の護衛には必ず出るように言われてるのです」


「言われてるのです? ルールなんて破ればいいじゃないか」


「それが政治家の言うセリフですか?」


 タルトの反論を喰らい、コンリは舌打ちをして再びクリム達を見つめた。


「いい子がいるのぉ……エイトガーディアンにもかわいい子がいるもんじゃ」


 下品な顔で見られたせいか、クリムは嫌そうな顔をして横にいるシュウにこう言った。


「なんだか……お気に入りにされたみたいです。ぶっちゃけ嫌です」


「俺も女性だったら、同じ気持ちだ」


「よし決めた‼ 私の護衛は君と君、そして君じゃ‼」


 コンリが指名したのは、クリムとリナサとナギだった。だが、その瞬間にシュウが銃を抜いてコンリの額に突き付けた。


「俺のクリムに手を出すな」


「ヒィィィィィィ!?」


 すぐさまコンリの護衛がシュウに銃を突きつけたが、シュウを守るかのようにクリムがバリアを張った。


「私の先輩に手を出さないでください」


「バリアか。これじゃあ撃てない」


 護衛はそう言って、すぐに銃をしまった。だが、コンリは慌てた声で護衛にこう叫んだ。


「おい馬鹿‼ 諦めるな、その坊主に銃を突きつけろ‼」


「だってバリアが張られてますもん」


「あんたが給料を上げてくれたらやるけどさー」


「そんな理由で給料を上げてたまるか‼ 貴様らは私の部下だ‼ 部下は部下らしく私の命令に従え‼」


「嫌です」


 この会話を聞き、フィアットは笑いながらこう言った。


「あんた人望無くなーい?」


「黙ってくれないか? 私もそのことは十分周知している」


「おいロリコンデブ爺。どうしてもクリムを護衛にしたかったら、俺も連れてけ。だったらこの銃を下ろしてやる」


 と、シュウが低い声でこう言った。この言葉を聞き、コンリは慌ててシュウを護衛にすると叫んだ。


「それならいいんだ。最初からそうしていればこんな目に合わずに済んだんだ」


 シュウは銃をしまいながらこう言った。というわけで、今回の依頼のメンバーはシュウ、クリム、タルト、リナサになった。


「では行ってくる」


「リナサちゃん、クリムちゃん。変態に気を付けてねー」


 と、フィアットの声を聞きながら、シュウ達は用意された車へ向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ