第8話 入学準備2
前回のあらすじ
村へ到着→騎士と遭遇→入学の勧誘→新たな仲間探し→洞窟発見
洞窟の中へ入ったエルク達はのんびりと進んでいた。洞窟に入ってからモンスターが襲ってこないため、警戒しつつも奥へ奥へ進んでいった。洞窟に入ってから約1時間。洞窟の中は行き止まりが多くなかなか思うように進めていなかった。新しい仲間を探しに来たのに、モンスター1体も見かけることもなく奥へ進んでいた。奥へ進むにつれてだんだんと道幅が広くなっており、ところどころに広間があった。広間で休憩を取り、また奥へすすもうとしたとき、ウルが何かに警戒し始めた。
「ウル? どうしたの?」
『危険なやつが来るぞ、大丈夫だとは思うが……』
「危険? 皆! 気をつけて! 何かくるよ!」
ウルが警戒したことをエルクは皆に伝え、自身も警戒し始めた。エルクもなんとなくだが魔力の動きが分かるようになっていた。そしてエルクは動いている魔力が尋常ではないものだと分かり、焦りだした。そして、ついにそいつはエルク達の目の前に姿を現した。
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アースドラゴン モンスター
レベル:7
HP :37000
MP :19100
攻撃力:28300
守備力:48000
素早さ:23300
魔法 ???
能力 ???
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クラウとメルは目の前にドラゴンが現れたことで衝撃と恐怖によって腰を抜かしてしまっていた。エルクはというと、事前に尋常ではないモンスターが近づいてくることが分かっていたため、何とか立っていられた。
『ほう。何者かと思えばお主か』
「え? もしかして、あの時の!?」
『どうやってここに入った? 洞窟の入り口は隠してあったはずだが?』
「え!? 全然隠れてなかったよ!?」
『ほう。そういえばお主には加護を与えたな、そのせいか。本来ならば我が同胞と眷属しか洞窟は見えぬはずなのだがな。』
「加護ってすごいんだね!」
『まぁよい。お主らは何をしに来たのだ?』
「僕の新しい仲間を増やそうと思って」
『お主にはそのウルフとスライムがいるではないか。なかなか強いはずだが?』
「強いけどモンスターの大群が来たら手数で負けちゃうよ! だから押されないように前衛を任せられるモンスターを仲間にしに来たんだ!」
『なるほどな。ならばついて来い!』
エルク達は逆らえるはずも無く、言われるがままに洞窟の奥へ進んでいった。30分ほど進んだだろうか、いままでで1番広い空間に出た。その頃にはクラウとメルも立ち直っており、ドラゴンを熱い眼差しで見ていた。大きな広間には多くの魔力が動いていた。そこに居たのは全てドラゴンであった。どのドラゴンを見てもかなり強い。エルク達が全員で戦っても勝つことはできないだろう。様々なドラゴンに睨まれながらアースドラゴンの後ろを着いていく。とある一画に着いたところでアースドラゴンがエルク達に向き直った。
『出て来い!』
そういって出てきたのは、3匹の小さなドラゴンだった。その中の1匹だけ鑑定してみた。
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ドラゴンパピー モンスター
レベル:1
HP :500
MP :250
攻撃力:250
守備力:250
素早さ:250
魔法 火
能力 ブレス 飛翔
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「つ、つよい……これで赤ちゃんか~」
『はは、まだまだだがな、これから強く逞しく育てようと思っていたところでな。』
「僕達をここに連れてきた理由って、もしかして……餌!?」
エルクはこのドラゴンパピー達の餌にされるんじゃないかと思っていた。
『そんなことはせぬ!お主ならと思ってな。まぁ待て』
ドラゴンパピー3匹がエルクに近寄ってきた。そして1匹が頭を擦り付けてくる。ドラゴンパピーといっても体長は人間よりもでかい。エルクは押しつぶされないように必死だった。
「うわぁぁ! 食べられる~」
『ふむ、やはり懐いたようだな』
「え!?」
『お主にはよく分からんが特別な力を感じる。それに惹かれる同胞がいるかもと思ったのだ』
「と、いうことは?」
『懐いたやつはお主と共に行くだろう。ということだ』
「うっそーーー!!!」
『嘘ではないぞ、お主のテイム魔法だったか? 早くしろ気が変わるかも知れんぞ』
エルクは早速テイム魔法を目の前のドラゴンパピーに向けて放つ、エルクが放つのはやはりビーム型のテイム魔法だった。そのビームは白く、ドラゴンパピーに当たり、ドラゴンパピーを包み込んでいった。そして、エルクはドラゴンパピーとの繋がりを感じた。テイムに成功した証だ。エルクはドラゴンに名前を付ける。
「え~と、ん~とドラゴだ!」
早速鑑定した。
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ドラゴ 従魔 ドラゴン
レベル:1
HP :5000
MP :2250
攻撃力:3200
守備力:3000
素早さ:2300
魔法 火 闇
能力 ブレス 飛翔 威圧 覇気 怪力 統率 自己治癒 物理抵抗 魔法抵抗 捕食
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「つよぉ!」
流石ドラゴン種である。まだまだ成長の余地があるにもかかわらず、エルクの従魔で1番強いウルのステータスを超える。能力もウルと大差が無く、かなり強くなってしまった。エルク達のバランスを考えるとかなり良い状態になっただろう。前衛としてドラゴン、後衛にはスラとライ、遊撃にウルとエルクがいる。
「これからよろしくね!ドラゴ!」
「よろしくなのだ!」
ウル、スラ、ライもドラゴと挨拶を交わし、早速慣れ始めていた。ドラゴ以外のドラゴンパピーも仲間にしようとしたが、アースドラゴンに止められたため、エルクは渋々了承した。それでもエルクはドラゴンが仲間にでき、嬉しくてたまらなかったが、現在ドラゴンに囲まれている状況なためどうしても緊張してしまって喜びきれなかった。アースドラゴンがまた転移してくれるということで、言葉に甘えてまた洞窟の外に飛ばしてもらうことになった。
「本当に良かったの?」
『なに、旅はさせるものだ。ではまたどこかで会おう』
「何かいろいろとありがとう! じゃあまたね! アース!」
エルク達はそういって洞窟の外に飛んだ。緊張から解き放たれたエルク達は周りを気にせずはしゃいでいた。
「おい! エルク! すごいじゃないか! ドラゴンだぞ!!」
「やったーー!」
「おめでとう! エルクはやっぱりすごいね!」
など騒ぎながら村へ帰ることになった。村までの道中はモンスターが襲ってくることもあったが、難無く倒すことができていた。新しい仲間のドラゴの強さも半端じゃなかった。村の周りのモンスター相手なら蹂躙することが余裕で出来ていた。さすがドラゴンだなぁとエルクは感心した。
村に着いたとき、また村の人々が大勢集まっていた。エルク達の近くにドラゴンがいたからだ。クラウとメルは村人達にエルクの従魔だということを広めて回っていた。そのせいで、ドラゴンを見ようと大勢集まってしまったのだ。初めてイェール村に来たときと似たような状況になってしまって、エルクは苦笑しつつ今日あったことを村の皆に説明した。
「そうじゃエルク。お主の入学の準備はできたからの! クラウ達と明後日王都へ向かえば余裕で間に合うじゃろ」
「あ……はい……ありがとうございます……」
村の皆に説明し終わった後、村長からありがたい報告を受け、苦笑いしつつお礼を言う。
ドラゴを仲間にして喜んでいたエルクに突然悪い知らせが届いてしまった。そして明日はどうしようかと考えるエルクであった。
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