ノルド・シュトルム(3)
オベレノ隊の、全滅。
一番早く戻った僕とガイアブレード達が外周部隊と合流した時に入った情報は、それだった。
「あの、オベレノの部隊がやられるとは……オベレノ本人は?」
「オベレノ様は部隊が必死で守った為、負傷し後方に搬送されたとの事です」
「現況報告は、こんなものか。デルテ様は?」
ガイアブレードが尋ねると衛兵が首を振る。
「確認は取れないが、城の中央で爆発があった事は分かっているとの情報は入ってます」
「ーーむぅッ」
ガイアブレードが、悔しがる。
「しょうがないさ。ーーだが恐らく、デルテ様なら問題ないかと思われますよ」
だから、僕はそう言う。部隊を元気付ける為でもあるが、一つの確信があったからだ。
「何?」
ガイアブレードが首を傾げる。
「彼ほどの男が何も策を持たずして、殺されるはずがない。そう考えただけです」
「……一理ある」
だが単純なのかガイアブレードは、そう頷いた。
「……突入、するのかい?」
ソレイユさんが僕に向かって聞く。
「ーー敵は民と、反乱軍。それを潰すには、大将首として前線に出る必要があるか」
「ガイアブレード。僕が此処で指揮してひき付けるから、潜入は頼めるか? 無論、もう直ぐイーゴン達がたどり着くだろうし、夜にはアトスも戻ってくるだろう」
「ーーそうだな。私はメンテナンスが済み次第、敵地に潜入する。多少バレたところで、葬ってやればいいことか」
ガイアブレードは納得してくれ、そしてソレイユさんがこちらを見た。
「ーー貴女は、どうされますか? 差し支えなければ僕の屋敷、アトスが使っていた部屋に待機という手もありますがーー」
「今は戦の最中だろう? 無闇に動いてアトスに心配をかけたくない。こちらで待機しているさ」
ソレイユさんは疲れた様子をさほどもみせずに、笑いかけてきた。
「反乱軍の首謀者すら掴めない今、疲弊したやつらは休ませなければ。この国全土に被害が広がる前に……」
僕の胸の中に、責任感が湧いてきた。この国をどうするかも、今からの自分の選択に掛かっているということなのだから。




