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就職試験

 四日連続投稿!


 このままの勢いで二月中だけでも毎日更新頑張ってみます!


 最低でもヒロインだけは出したいです!


 まだおっさんと受付嬢しか出てないですから……


 まあ、閻魔さまは出しましたけどもう出てきませんしね!

「騎士になりたいのか? それなりに大変だぞ?」


「はい。お願いします」


 少しの間視線を合わせる。しばらくした後武藤さんはやれやれといったように肩をすくめた。


「まあ、考えなしに言ってるわけじゃなさそうだし別になってもかまわないんだが、一つ条件がある」


 武藤さんはゆびを立ててにやりと笑いながら言う。





「俺に一撃入れろ」






     ※※※






 武藤さんの出した条件である一撃入れろというのは、騎士に入る試験として実施されているもので、騎士になるために全員通った道らしい。


 まあ、騎士の仕事の中には治安維持が含まれるのだから当然強くなければならないのだから、当然と言えば当然だろう。


 問題は僕が能力を使ったとしても武藤さんに一撃入れることができるかどうかが怪しいということだ。


 武藤さんは東の国の首都らしいこの街で騎士隊長の内の一人らしく、相当強いらしい。


 一応ハンデとして五分間は『停止の魔眼』を使わないでくれるらしいがそんなものハンデにもならなそうだ。


 先ほど言われた『繊月海月(ロスト・エモーション)』の使い方を考慮しても能力による強化がされていない武藤さんに一撃入れることができる可能性は少ない。


 その理由のうちの一つは、この世界、『外れた世界(ドロップワールド)』には成長限界というものが存在しないのだ。


 もともと『外れた世界(ドロップワールド)』は人生を終えた者たちのボーナスステージとして存在している世界だ。


 生前才能がなくて何かができなかったということを無くせるようになっているらしい。つまりこの世界は長い間生きていて、その間鍛えていればその分だけ強くなれる。


 ということは首都の隊長を任されるほど強いということは人間の動きをしていなくてもおかしくない。この世界は能力だってあるんだ。何があってもおかしくない。


 つまりこの世界では何処までだって強くなれる。


「そんじゃあ、時間は無制限。気絶したら負け、一発俺を殴れたら勝ち。まあ、ハンデとして俺は武器なしで、五分たつまでは『停止の魔眼』を使わない。これでいいか?」


「大丈夫だと思います。闘技場での怪我はすぐにでも治るんですよね?」


「ああ、すぐ直るぞ。あと、なんか欲しいものがあるなら今のうちに言ってくれ。あり合わせでいいなら作ってやるよ」


「今作れるんですか!?」


「ああ、『停止の魔眼』でちょちょいとな」


 なんでもないことのように武藤さんは言う。……僕の能力の汎用性と比べてずいぶんと応用性があるなあ。少しだけ羨ましいと思うけれど、生前からしみついた癖でその感情を劣化させる。しかも『繊月海月(ロスト・エモーション)』まで無意識に使ったからすぐに嫉妬は収まった。


 欲しい武器と言ったら剣に憧れるけど、どうせ使いこなせないだろう。だったら小手とすね当てでも作ってもらおう。武藤さんに伝えると僕の腕の周りの空気を『停止』させるという荒業ですぐに小手とすね当ては完成した。見えてなくても停止させられるとは凄い。


 それにさっき武藤さんが言っていた話だとその座標に停止させることも、物体同士の運動を相対的に停止することもできるようだ。


「それではよろしく路願いします!」


「ああ、存分にかかってこい! 手加減はしてやるから」


 僕は武藤さん言葉とともに突っ込んでいった。

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