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プロローグ
初投稿です。
お手柔らかにお願いします。
入学式の日。
桜が、ちょうど満開だった。
校門の前で、人の流れに少し遅れながら歩いていた美桜は、ふと足を止めた。
見上げた桜は、思っていたよりずっときれいで、
そのまま少しだけ見とれていた。
「……あ」
小さく声がして、横に視線を向ける。
人の流れの中、少しだけ違う動きで立っている男の子がいた。
少し無造作な髪。
明るい雰囲気なのに、なぜか落ち着いて見える。
目が、合った。
一瞬。
本当に、それだけ。
でもなぜか、その一瞬が切り取られたみたいに残った。
(……なに、今の)
胸の奥が、ほんの少しだけざわつく。
すぐに視線を戻す。
けれど、その感覚だけが、少しだけ遅れて残っていた。




