幻想少女四編《Quartette》
この小説の筆者も、この小説そのものも、むろん架空のものである。にもかかわらず、昨今の創作界隈を見てみると、このような人物は、今の社会に存在しうるのみならず、むしろ存在するのが当然なようにも思える。私は、いわゆる中2病と呼ばれる人間の持つ性格の一つを、皆さんの面前へ引きだしてみようと思った。それは今だに、創作界隈の人間によくみられる、典型的な人物像であるとすら言えると思うからだ。
『タペストリーのプリンツ・オイゲン』と題する最初の断章において、彼は猫とシド・ヴィシャスに対する愛着について語り、自分のような人物が現われた理由、否、現れなければならなかった理由について、説明しようと欲している。以後に続く、『時空管理局の女』『黒衣の少女』『古書店の尼僧』の各断章において、並行世界における彼の別の可能性が語られるが、その全ての断章において、ヒロインたちは、実体を持たない。にもかかわらず、圧倒的な存在感を持って、それぞれの物語における彼に語り掛けてくるのである。
なお、『古書店の尼僧』におけるヴァルダさんは、私には『黒衣の少女』に登場する幻影と同じ存在のように思えるのだが、断言はしないでおく。私はただ、別に世界線に存在するアケミから送られたビジョンを、忠実に引き写すだけである。
『タペストリーのプリンツ・オイゲン』と題する最初の断章において、彼は猫とシド・ヴィシャスに対する愛着について語り、自分のような人物が現われた理由、否、現れなければならなかった理由について、説明しようと欲している。以後に続く、『時空管理局の女』『黒衣の少女』『古書店の尼僧』の各断章において、並行世界における彼の別の可能性が語られるが、その全ての断章において、ヒロインたちは、実体を持たない。にもかかわらず、圧倒的な存在感を持って、それぞれの物語における彼に語り掛けてくるのである。
なお、『古書店の尼僧』におけるヴァルダさんは、私には『黒衣の少女』に登場する幻影と同じ存在のように思えるのだが、断言はしないでおく。私はただ、別に世界線に存在するアケミから送られたビジョンを、忠実に引き写すだけである。
第一章「タペストリーのプリンツ・オイゲン」
プロローグ1『はじめに』
2020/08/30 19:16
(改)
第1話「全力さんと友人の悲劇」
2020/08/30 19:18
(改)
第2話「ネコのいる街のシド・ヴィシャス」
2020/08/30 19:19
第3話「半力さんとシドの出会い」
2020/08/30 19:21
第4話「シドの決意」
2020/08/30 19:22
第5話「半力さんの病気」
2020/08/30 19:25
第6話「優しくて、悲しくて、可笑しな小説」
2020/08/30 19:26
第7話「国分町のシド・ヴィシャス」
2020/08/30 19:28
第8話「半力さんの夢」
2020/08/30 19:28
第9話「思考するシド・ヴィシャス」
2020/08/30 19:31
第10話「施設に居た頃」
2020/08/30 19:33
(改)
第11話「豹変するシドヴィシャス」
2020/08/30 19:34
第12話「八月末のシド・ヴィシャスへ」
2020/08/30 19:36
エピローグ1「未来から来たメール」
2020/08/30 19:38
第二章「時空管理局の女」
プロローグ2『時空管理局 世界線監視室』
2020/08/30 19:54
第13話「師匠」
2020/08/30 19:58
第14話「人生を変える箱」
2020/08/30 20:09
第15話「剣乃さんの遺品」
2020/08/30 21:18
第16話「最後の質問」
2020/08/30 21:21
(改)
第17話「呑まれた金を取り返せ!」(前編)
2020/08/30 21:23
(改)
第18話「呑まれた金を取り返せ!」(後編)
2020/08/30 21:25
第19話「政治家と相場師の関係」
2020/08/30 21:27
第20話「僕のやりたい事」
2020/08/30 21:28
第21話「運命の一日」
2020/08/30 21:29
第22話「片隅に生きる人々」
2020/08/30 21:29
第23話「強制捜査」
2020/08/30 21:32
第24話「逃亡」
2020/08/30 21:33
第25話「バカボンとテストの結果」
2020/08/30 21:36
第26話「最初の嵌め込み」
2020/08/30 21:37
エピローグ2「創作への道」
2020/08/30 21:38
第三章「黒衣の少女」
プロローグ3『ある相場師の手記』
2020/08/30 21:51
第27話「性癖」
2020/08/30 21:53
第28話「意識と言う病」
2020/08/30 22:18
第29話「叩きの心理」
2020/08/30 22:19
第30話「病気の人間の自意識」
2020/08/30 22:20
第31話「ハツカネズミの苦悩」
2020/08/30 22:21
第32話「壁の話」
2020/08/30 22:22
第33話「誇り高きものの堕落」
2020/08/30 22:24
第34話「僕が書けなくなった訳」(前編)
2020/08/30 22:27
第35話「僕が書けなくなった訳」(後編)
2020/08/30 22:29
第36話「本当の始まり」
2020/08/30 22:32
第37話「退歩的な紳士」
2020/08/30 22:34
第38話「異世界転生・チート物を生み出す装置」
2020/08/30 22:39
第39話「普通の人間の自覚」
2020/08/30 22:40
第40話「将棋指しの心理」
2020/08/30 22:41
第41話「理想の女」
2020/08/30 22:42
第42話「物語を書くのに必要なもの」
2020/08/30 23:07
エピローグ3「二人の少女」
2020/08/30 23:09
第四章「古書店の尼僧」
プロローグ4『死者の書のしもべ』
2020/08/30 23:10
(改)
第43話「オーナーシグネチャ―持ち主署名—」
2020/08/30 23:17
第44話「シルレルの嵌め込み」
2020/08/30 23:19
第45話「盗人の心理」
2020/08/30 23:23
第46話「悪魔祈祷書―BOOK OF DEVIL’s PRAYER―」
2020/08/30 23:24
第47話「堕天使たちの復讐
2020/08/30 23:27
第48話「長老たちの陰謀」
2020/08/30 23:28
第49話「祈祷書の秘密」
2020/08/30 23:31
第50話「妻の不倫」
2020/08/30 23:32
第51話「ヴァルダさんの嵌め込み」
2020/08/30 23:34
第52話「事件の顛末」
2020/08/30 23:37
エピローグ4「ヴァルダさんの正体」
2020/08/30 23:39
(改)
後書きに変えて『僕が作品を書く理由』
2020/08/30 23:53