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開廷
そして、裁判当日。
どうにか420倍という超高倍率の傍聴券競争に競り勝った私は、傍聴券を手に、裁判所の中へと入る。
今回は、記者の人たちといえども倍率が高すぎると言う理由で、一般と同様に扱われることになっていた。
場所は、地裁の中で一番大きな部屋で、入ってすぐに、左右の壁に巨大なテレビがついているのが見える。
裁判員裁判となるため、3人座る裁判官席の両脇に、合計6人の席がある。
それらの後ろにも、3人分の席があり、そこには予備裁判員が座ることになる。
私は、それらと対面する形で設けられている傍聴席の、一番前の席を確保できた。
そして、裁判長と裁判官2人が入廷した。