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マグナムブレイカー  作者: サカキマンZET
第4章 覇気使い四天王。

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第145話 最強の黒対最恐の眼鏡。

諸事情により遅くなりました。早く更新できるように頑張ります。

(まただ。だが、ちゃんと能力は発動している。俺自身も手加減等していない。だからと言って魔力も感じない……もしかすると俺の知らない未知の覇気か?)


 解せない面持ちで忍は考えていた。

 何故、透過能力が防がれ触れられるのか理解できなかった。


「どうした? そんなに自慢の透過能力が防がれたのを気にしてるのか?」


 困り果てている忍を見て高島は歓喜な表情を浮かべて挑発する。


「舐めんな。一個を潰されたから全て終わりではない」


 だが、解決できない現状に気持ち悪さが勝っていた。


(ここで宇宙の覇気を使ってもいいが、透過能力を防がれている時点で、隕石落として通じるかどうか不明だ。酸素を薄くするか、凍結させるか……)


 考えている中、高島から仕掛けてきた。

 容赦のない高島は忍の急所へ目掛けてパンチやキックを繰り出していく。


(力は大したことないが動きが早い。しかも正確に急所を狙ってきやがる……俺の体力が何処まで保ってくれるか)


 忍は高島の攻撃を受け流しながら、何故か自分の体力だけ心配していた。


(なんだか妙だ。さっきから受け流しだけで、それに反撃が来ない。それに……)


 何か忍の行動で腑に落ちない点が多くあり、高島は一個ずつ解決しようとしていた。

 疾風から右利きボクシングスタイルへチェンジした。


(ボクシングスタイルか。ここはガード……早い)


 忍は両腕でガードし攻撃に備えていた。が、高島の左ジャブは骨の芯まで届く強さだった。


「……」


 やはり何かおかしいと思う高島。


「ダークネススネイク!」


 忍は高島から大きく離れ、闇の覇気の利点であるワープ攻撃で仕掛ける。

 縦横無尽に闇色のワープホールが出現し、囲まれてしまった高島。

 そして無数の拳と蹴りが高島へと降り注がれていった。


「……」


 だが、避けることなく静かにと前へと進んだ。


「!」


 高島の意外な行動に忍は驚愕していた。が、今チャンスなのは自分だから躊躇なく攻撃した。

 左頬へ一発、右顎に一発、後頭部をチョップ、右肩は手刀、胸に突き、太股へキックを繰り出していた。

 手応えはあり忍も自信満々の表情だった。


「……少しおかしいな? 情報だと一発一発の攻撃は骨を一撃でへし折るぐらい強力だと資料に記載されていたんだがな」


 高島がその場で右片足を地面へ向けて蹴った。

 すると遠くに離れている忍の顎に猛烈な痛みを感じ、その場で上空へ投げ出されていた。


「グフッ!」


 口を切ったのか上空で吐血した。


(少し見えた。俺と一緒で何もない空間から足が飛んできやがった……それに忘れてた。光系統ばかり固執してたが、もう一つだけあった。同(・)系統なら俺にダメージを与えられる)


 答えが分かりならばこれから、どう行動すべきなのかと思った忍は……


「弁償代ってどれぐらいなんだろうな?」


 そんな事を空へ眺めながら呟いていた。


「コイツ! マズイ!」


 高島は忍の狙いに気付き、走り出し屋上から飛び降りた。窓ガラスを蹴り破り、各ホテルのドアを破壊する。

 そんな騒動で宿泊している客たちがゾロゾロと部屋から出た。

 そしてドアを破壊し終わると高島は火災報知器のボタンを見つけると、思い切り殴って作動させた。


「宿泊している皆様! このホテルに爆弾が発見しました! 速やかに避難してください、冷静となり財布等を持ちホテルから離れてください!」


 鬼気迫る表情で高島はホテル客に避難誘導していた。

 騒動に駆け付けてきた一人のホテルマンが高島に接近する。


「ちょっと待ってください! そんな事を私達は聞いて……」


 高島はホテルマンを壁際まで追い込め、少女漫画でよく見る壁ドンで顔をギリギリまで接近させる。


「私はアトラス財団代表取締役の高島陸だ。これは避難訓練ではない。ここのホテルのオーナーとはビジネスパートナーである。納得がいかないなら、私の名刺と携帯を渡す。この携帯でオーナーとの関係を聞き納得できたなら……速やかに避難してくれ。ここにホテル一つ吹き飛ばす爆弾が発見された。それも少しでも刺激すると取り返しのつかない威力を持った爆弾だ」


「それなら警察を……」


「警察を呼ぶなら避難してからにしてくれ。状況説明なら発見者である私ができる」


「わ、分かりました。皆様! 貴重品をお持ちになり、速やかに避難してください! 慌てず、ホテルから避難してください!」


 ホテルマンは高島の威圧と説得力に負け、客を全て避難するよう誘導する。


(神崎め、実力で勝てないと分かった途端に宇宙の覇気でブラックホールを作り出したな。ホテルごと沈めて、とんずらする気だな)


 高島は客に紛れ込みホテルから避難した。

 一方、何かを企んでいる屋上の忍は……


(悟られたのは驚きだが、暫く考える時間はできた。コレ一度発動すると自分でも止められないからな……)


 虚空見つめていた忍はペストマスクへチラッと目を配る。


「……『アトラス財団』の社長は君の何かを感じとって何処かへ行ってしまった。今、疲れている君を倒すのはチャンスかも……」


 ペストマスクは話ながら忍へ接近する。


「……」


 忍は能力を発動しているので一歩も動けなかった。が、彼の表情から焦りは見えない。


「でも焦る様子もない……悪魔は嘘をつくからブラフかな?」


「試してみたらどうだ? きっと楽しい事が起きるぞ」


 ペストマスクにいつも通りの調子で挑発を繰り出す。


「そう言うことか……社長とも約束があるし、ここは引くよ……後、それと上から伝言残しておいてって言われてたんだっけ?」


「ナイフ向けといて俺に聞くなよ」


 ペストマスクは容赦なく忍へナイフを突き刺そうとした。が、忍の周辺だけが無重力状態となり、上手く力が込められないでいた。

 これ以上の戦闘は不毛だと思い、ペストマスクはナイフを仕舞い、上からの伝言を思い出していた。


「鬼龍院善吉(きりゅういんぜんきち)が、アンタの知らない所で何かを企んでいる。アンタの管理が悪いから四人の幹部が好き勝手やってるから、責任取って対処しろってさ。鬼龍院善吉って誰?」


「……知らねぇ奴の名前だ。多分、上の奴は俺に言ったんじゃなく、左目(・・)の持ち主に言ったみたいだな」


「そう……じゃあ僕は帰るよ。もう眠たくなってきたから」


 ペストマスクはそう告げ忍から大きく離れる。

 そしてバンジージャンプの要領で屋上から飛び降りた。

 ジャンプした先には戦闘機が待機しており、ペストマスクはしがみついて彼方上空へと消えて行った。


「さて、俺も帰りてぇけど……コレが終わらねぇ事にはな……」


 タメ息を吐き、忍は痛む身体を休む。


 避難した高島はオーナーと警察に長く説明した後、付近にあった喫煙所で喫煙しながら待機していた。

 高島は八ミリタールのメビウスを肺一杯に満たし、喫煙していた。


(この騒ぎに乗じて神崎忍は何処かへ逃走するだろうな。だが、違和感がある。調査報告ではティーカップの取っ手を指圧で粉々にできる力があるのに、蹴りに力が入ってなかった。それに体力が無さすぎる。マトモに攻撃を受けたのは分かるが、早すぎる)


 高島は煙草を咥えながら喫煙所の窓を眺め、思い返してみていた。

 この五年の間で何故、神崎忍は弱体化したのか?

 それとも手加減なのか? 満身もしくは病気で弱くなったか?

 否、全て当てはまらない。

 手加減と満身ならば普通の攻撃は容易に回避できた筈。

 病気の様子もなく健康状態そのものだった。


「訓練をサボった? だが、この行方不明になる前は誰にも寄せ付けない強さを持っていた。サボったとしても弟をボコボコにできる実力はあった……少し自分で調査するか」


 フィルターまで喫煙しきった煙草を灰皿へ捨てた。

 喫煙所から出て、懐から消臭スプレーを身体中に吹き掛ける。

 高島の癖でもある。もしかしたら取引先と出会った時に匂いが気になるかもと心配性が勝り、常時消臭スプレーを持っている。

 忘れた時はコンビニに行ってでも神経質な性格だった。


(私の好きな石鹸の香りだ。落ち着くな)


 服を整え、もうすぐ何か起こりそうなホテルへ見に戻る。

いかがでしたか?


もし良ければ誤字や脱字や意見や質問等があれば教えてください。

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