パーティーから追放されました!そして覚醒しちゃいました!
第一部の一話目です!ぜひゆっくりしていってね!
血生臭さがダンジョンの中に満ちている。
目の前には数匹のオークの死骸。そして、疲れ切った仲間たち。
そう――私は冒険者だ。
といっても、前線で戦うわけじゃない。
回復役として、持続治癒をかけたり、怪我した仲間を癒したりするのが私の仕事。
「いつも怪我ばっかですまないなぁ」
声をかけてくれたのは、タンク兼アタッカーのジルさん。
二十五歳にしてSSランクのすごい冒険者で、いつも私に剣術や魔物の知識を教えてくれる優しい人だ。
「いえ! これが私の仕事ですから。皆の役に立ててるなら、それだけで嬉しいんです!」
そう答えると、隣から魔法師のユリネスさんが微笑んだ。
「本当にマリンちゃんは謙虚でかわいいわね」
「そ、そんなこと……! ユリネスさんのほうがお綺麗ですよ!」
あら嬉しい、と笑いながら頭を撫でてくれる。
私はこの時間が大好きだった。
「マリン! 今日もありがとね!」
同い年のエステルが明るく言う。
「ううん、こちらこそだよ。こんな私を仲間に入れてくれてありがとう!」
みんなに囲まれて、私は心から幸せだった。
――そう、本気で思っていた。
その時までは。
パーティーのリーダー、ベルモッドが私を手招きした。
「マリン。少し話がある。こっちへ来なさい」
珍しく声をかけられ、私は素直についていく。
しかし森の奥で振り返った彼の目は、驚くほど冷たかった。
「君はこのパーティーから抜けてもらう。リーダーとしての命令だ」
「……え?」
言葉の意味が理解できない。
「ど、どうしてですか? 私、なにか――」
「無能なんだよ」
大きなため息とともに吐き捨てられた言葉に、頭が真っ白になった。
「戦えもしないゴミは、うちのパーティーにはいらねぇ。これは皆で決めたことだ。全員、喜んでたぞ」
――嘘、だよね?
あんなに優しくしてくれたのに。
全部、嘘だったの?
「これから頑張れよ。じゃあな、負け組」
そう言って彼は去っていった。
私は、その場に立ち尽くすことしかできなかった。
どれくらい時間が経ったのだろう
ここは魔物の森。長くいれば危険だ。
それでも――もう、どうでもいいと思った。
「私には……もう何もないんだ」
そう呟いて立ち上がった瞬間――
激しい頭痛が私を襲った。
流れ込んでくるのは、知らないはずの記憶。
有名大学、起業、成功――
そして、ギャル男。
「……あれ? うち、通り魔に刺されて死んだんじゃね?」
そうだ。
望月悠斗。それが前世の“俺”。
「ってことは、転生ってやつ? え、マリリン可哀想すぎん?」
頭の中が一気に騒がしくなる。
「よっし、とりま街に戻るか……って、ここめっちゃ遠いじゃん!」
その時、ふと思い出した。
「あ、そういえば神様っちからスキルもらってたわ」
右上に浮かぶ謎の表示。
「とりま……ステータスオープン!」
――世界が、変わった。
どうでしょうか?面白いと思った方はぜひぜひ更新を待っていてください!!




