カントリーマアムNYチーズケーキ味の雪(雪/黄色/宇宙)
ある日、地球に立ち寄った、クラゲ型の古いベタな宇宙人は、地球人の男の子と仲良くなり、おやつのカントリーマアムNYチーズケーキ味を分けてもらった。
袋に入ったそれを半分ずつ、きっかり分けてもらった地球人の男の子の優しさ。カントリーマアムNYチーズケーキ味のおいしさ。宇宙人は、男の子とその場でうねうねするクラゲごっこをした後、異星間交流の思い出と、カントリーマアムNYチーズケーキ味を持って、空へ帰っていった。
しかし、大気圏内ギリギリの辺り、位置的には少年の街のちょうど真上の上空。そこで宇宙人は円盤型の宇宙船の捜査を止めた。何か、少年に恩返しがしたいと思ったのだ。そんなわけで、カントリーマアムNYチーズケーキ味を、地球では未だ成し得ない増殖クローン装置に入れ、無数のカントリーマアムNYチーズケーキ味を作り出した。そうして円盤型の宇宙船からばら撒かれたカントリーマアムNYチーズケーキ味は、少年の街に、黄色い雪のように降り注いだ。カントリーマアムNYチーズケーキ味は、黄色いパッケージなのだ。
たくさんのカントリーマアムNYチーズケーキ味に、カントリーマアムNYチーズケーキ味が好きな少年は大喜びした。街の人達も最初は困惑したものの、せっかくだからと拾って食べる人が多く、この不思議な現象はさまざまな専門家が考察を立て、しばらくテレビニュースにもなったが。事件の影響でカントリーマアムNYチーズケーキ味が食べたくなった消費者が、カントリーマアムNYチーズケーキ味を買いまくった為、不二家がカントリーマアムNYチーズケーキ味の量産が追いつかなかった以外に、困った事は起こらなかった。
地球人の少年の心の中だけに、クラゲ型の宇宙人と、カントリーマアムNYチーズケーキ味を分けて食べた思い出と、きっと宇宙人が降らせてくれたんだという確信だけを残し、カントリーマアムNYチーズケーキ味投下事件は幕を閉じた。