十一杯目
「ふぅー……」
話が終わり、大きく息を吐いた。思っていた以上に緊張していたらしい。
「弥彦、そんなに緊張してたの?」
母さんがクスッと笑いながら言う。
「そりゃあね。改まって母さんに話すことなんて今までなかったし」
重い空気から解放され、すぐにでも自分の部屋に戻りたい気分だった。だが、まだ伝えておかなければならないことがある。
「母さん、もう一つお願いがあるんだ」
「……お願い?」
「うん。さっき話した通り、ラーメンを食べればステータスが上がる。だから、できるだけ食事はラーメンにしたいんだ。そのために母さんにも協力してほしい」
「なるほど。これから弥彦の食事は全部ラーメンを作ればいいのね」
「お願い。それと、まだ分からないことも多いから、その検証にも協力してほしいんだ」
「検証?」
「うん。能力値が上がることを確認できたのは、天海のラーメンと母さんが作ってくれたインスタントラーメンだけなんだ。
カップラーメンやコンビニのレンジで温めるラーメン、他のお店のラーメンでも効果があるのか確かめたい。
それに、醤油と味噌以外の味でどんなステータスが上がるのかも知りたいんだ」
「そうなのね」
母さんは少し考えた後、優しく微笑んだ。
「じゃあ、母さんができることは決まりね。弥彦用にいろんな味のカップラーメンやインスタントラーメンを買ってきて作るわ」
「本当?ありがとう、母さん」
「ふふっ。でも、栄養のことも考えて、野菜やトッピングもちゃんと入れるからね」
「うん、それも助かるよ」
母さんの言葉に胸が温かくなる。
こうして、俺の“ラーメンで強くなる生活”は、母さんの協力のもと本格的に始まるのだった。




