外出
賢人は車や電話などの話をするがはやい速度で移動できることや遠い場所にいても話すことができるという事しか通じない。しかし賢人は料理が得意だったので食文化のことは詳しく伝えることができた。
「この世界とは全く違うということが分かりました」
『今度ケントさんの世界の食べ物を食べさせてください!』
「マキナに今度作り方とか教えて作ってもらおう」
「任せてください!・・・あ、もうそろそろ豚が焼けてると思うので取ってきます!」
そう言うとマキナは奥の部屋に入っていく。部屋に残った賢人とリュウナは部屋まで漂ってくる故小橋い香りによだれを口から垂らすのであった。
それから10分ほど経って奥の部屋からマキナがサービスワゴンの上の皿の上に豚の丸焼きを乗せて入ってくる。
「や、やばいよだれが止まらない・・・」
マキナはその豚の乗った皿をテーブルの上に乗せる。
「さ、食べていいですよ」
その言葉を聞いた瞬間、リュウナは豚にかぶりつきもぐもぐと食べていく。賢人も負けじ自分の左腕を大きなナイフにして豚の足を切り落とす。そして右手でつかみかぶりつく。皮はパリパリで中は柔らかく短時間でどうやってここまで味をしみこませたのか不思議なくらい美味しかった。
賢人たちは10分ほどで食べ終わりお腹を膨らましている。
「お腹いっぱいだけどまだ食べれる気がする」
『また今度食べたいです!』
「食材を用意してくれたらいつでも作りますよ」
あとかたずけをして外に置いてあった内臓をマキナの魔法で燃やす。
「そろそろ地上に行くか~マキナの家はどこにあるんだ?」
「ミレア王国の王都マリアスですね」
「とりあえず人間族の大陸の入り口あたりに行くか・・・そういえば迷宮の入り口があるのはどこなんだ?」
迷宮
人間族の大陸の入り口はノクサリア王国にある。
「ノクサリア王国ですね」
「そうらしいな。じゃあアイテムの準備をしたほうがいいな」
そう言い賢人はディスプレイに手を当てて必要そうなアイテムを念じる。
出てきたのは賢人が着ているようなローブと宝石のついたアクセサリーと液体の入った試験管20本ほどだった。
「これは何ですか?」
「このローブが俺の着ているのと同じやつでアクセサリーが魔法の攻撃からある程度身を守ってくれるものでこの液体が体力が回復するものだ。マキナが持っているといい」
「いいんですか?こんなにすごいアイテム」
「怪我したら困るしな」
賢人はリュウナに必要なものがあるか聞いてみるがマキナのおいしい料理があればいいと言っていたので胡椒を多めに出してポケットに入れておく。
「じゃあ1階層に支配者じゃないと入れない隠し部屋を作ってそこに転移魔法陣を作るか」
賢人はディスプレイに手を当てて念じる。するとすぐそこに魔法陣が現れる。
「じゃあ行くか」
「『はい!』」
賢人たちは魔法陣の中に入る。すると周りが明るくなっていき動けなくなりそれから一瞬で景色が変わる。
賢人たちが移動した場所は壁が石でできていて地面に魔法陣があるだけの小屋の大きさしかない部屋だった。
「成功だな」
「ですね」
「てかどうやって外に出るんだ」
そう言って賢人が壁に手を触れると腕が壁を透けていく。
「ここを通り抜けれるぞ」
賢人たちはそのまま壁を通り抜ける。そこは横幅が20mぐらいあって壁が石でできたトンネルだった。