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後編

最終話です♪

豪華なお姫様部屋で爆睡。

高級ベッドは寝心地が違うんだよ。


目覚めもスッキリ・・・って!

眼を開けたら、いきなり朔のどアップ!!

「うわっ!!朔!!」

もう一回枕に沈む。

「よかった、音々!母さんに何もされなかったか?」

私の頬に手を置いて、心配そうに聞く朔。なんだか朝から空気が甘いですぞ?

「うん?大丈夫よ?城下町見物して、お夕飯ごちそうになっただけだよー?」

呑気に答えた私と違って、みるみる不機嫌になる朔。

「って、何やってんだよ?!街見物だぁ?!音々みたいに美味そうな香気ダダ漏れの人間を街ん中連れてくなんて!!」

「ふへ?」

街見物、ダメだったのか?

「街の中、全部ヴァンパイアなんだぞ。」

気付いてない私に、呆れて溜息をつく朔。

「あ!!」

はい。遅ればせながら気づきましたとも。

「母さんが一緒だから手出しなんてできねーけどな。あの人、国で一番強ぇかも。」

「あ~・・・。」

それ、みょーに納得するわ。

「さ、朝飯食ったら帰ろう。これ以上ここにいても気詰まりだろ?」

「ごもっとも。」

朔が私を抱き起す。

タイミングよく(?)、扉がノックされた。

「おっはよう~♪音々ちゃん。あら、もう朔きちゃったの。」

今朝もご機嫌で美月さんが扉を開けた。

「おはようございます。美月さん。」

「実の息子にはそれかよ。」

挨拶をする私と、ぶすっとする朔。

「あらぁ、だって女の子欲しかったんだものぉ。男ばっかりじゃつまんない。」

遠慮なく言い放つ美月さん。

「あー。そーいや朔って兄弟いるの?」

聞いたことなかったな。っつーか、家族のことも聞いたことなかったけど☆

「ん。男ばっかり5人ほど。」

ぶすっとしたまま朔が答える。

「へぇぇ。初耳!!」

「朔はね、ちょうど真ん中なの。だから自由気ままにしてるのよ。」

ほうほう。

男ばっかり5人もいたら、さぞむさくるしいことでしょうに。

いや、あの国王に美月さんの子供達ならイケメンだろうな。朔もこの通り美形だし。

でも、財産分与とか跡目争いとか大変だろうなぁ。

ま、どうでもいいことだけど。

「音々。他人事に聞いてるだろ。王位は一番上の兄貴が継ぐ。それ以外の4人は騎士だの文官だの外交官だの、いろいろ散ることになってる。オレは外交官になる予定。ま、まだ先のことだから今は自由にしてるけどな。」

あ、朔が私の疑問に答えてくれた。っつーか、脳内ダダ漏れ?

「そ、そうなんだー。」

慌てて笑顔を繕う。

「だから、全然気楽にお嫁に来てねぇ♪」

「えええええええ?????」

嫁入り決定ですかい?!

・・・二人とも、ニヤニヤしないでください!


それから、朝食をいただいてすぐに帰ろうとしたんだけれど、国王や美月さんになんだかんだと引き留められて、結局魔界を辞したのは日曜の夕方。

可愛がってもらうのは有難いんだが、気持ちがおっつかないぞ!!




いざ、帰還!

来た時同様、空を飛んで帰るのかと思いきや、朔はとある部屋のドアを何気に開ける。

「!!!!!!!」

開けてびっくり玉手箱。

いや?開けゴマ?


ドアを開けたら、そこは我が町の駅向こうに昔からある洋館の玄関だった。


「ほへ?」

洋館の玄関ドアを開けて、外に出てきているような形になっている私たち。

どうなってんだ???

「ここ、魔界と繋がってんだよ。ここから魔界と行き来してんだけど、母さんは空間移動とかめんどくさいことして魔界に行ったんだ。散歩のつもり?」

「はぁ。散歩も何も、真っ暗だったわよ。」

「ま、こんな簡単なカラクリで魔界とこっちは繋がってたんだ。」

ほおお。まるでど○でもドアですな!

みょーに感心してしまった。

「さ、帰ろう。」

朔が私の手を引く。

「うん。・・・・って、うあああ!!!」

大人しく手を引かれるはずだったのだが、現実を思い出した。

金曜夜からトリップしてしまった私。

「学校の宿題~~~!!!塾のもあるじゃない!!!きゃ~~~!!!」


頭を抱えてしまった。


美月さん。今度拉致る時はあらかじめ教えてください。




****後日談****


「私も音々ちゃんと散歩したい。」

と、国王様がわざわざうちにやってきたけど、

「却下。さっさと帰って。」

朔が冷たく追い返した。



音々ちゃんプチトリップ&彼氏の実家訪問でした。

青い猫崩れさんの『ど☆でもドア』王妃様に続き、またもや出してしまいました(笑)

これ、めっちゃほしいアイテムなんだもの・・・。


お付き合い、ありがとうございました☆

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