2章20話 ソロモンの夜明け
タイボ岬に上陸した一木支隊は一個大隊規模の約2300名。彼らは海岸沿いに西に行進し、20日にはテナル川を超えてイル川西岸まで進出した。
もっとも、イル川東岸には米軍のぶ厚い陣地がある事を知らなかった。
18時、一木少佐は飛行場への突撃を二個中隊500名によって開始した。鬱蒼と茂るジャングルを駆け抜け、狂気のように叫びながら突っ込んだ。それを出迎えたのはキャリバー50と砲弾だった。
敵の複数の火線が重なるように配置された機関銃陣地は弾をばらまくように撃ちまくり、後方の75ミリ、105ミリといった重砲がそれを援護する。
小銃と軽機関銃しか持たない二個中隊はたちまち兵士が倒れ始め、100名の犠牲を出しつつ撤退した。
イル川を超えて挟みこむように第一海兵連隊が水陸両用戦車6両と共に攻撃を仕掛けてきた。
歩兵砲が戦車を潰すために火を吹くが75ミリではぶ厚い前面装甲を貫通できなかった。
もう少し距離が近ければ貫通できそうだがそうする前に戦車砲によって蹂躙された。
司令部は大混乱に陥った。たちまち海岸に追い詰められ、機関銃と戦車砲の餌食になりつつあった。バタバタと倒れ、やがて全滅した。生存者は意識不明の15名のみだった。
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機動部隊はガダルカナル島攻撃の為にラエから出撃した。出撃したのは次のとおりだ。
第一機動部隊
第二航空戦隊…空母翔鶴 瑞鶴 瑞鳳
第三戦隊第一小隊…戦艦金剛 榛名
第四戦隊…重巡高雄 愛宕 摩耶
第八戦隊…重巡利根 筑摩
第二水雷戦隊…軽巡神通、駆逐艦11隻
第二機動部隊
第三航空戦隊…空母飛鷹 龍驤
第三戦隊第二小隊…戦艦比叡 霧島
第七戦隊…重巡最上 三隈 鈴谷 熊野
第三水雷戦隊…軽巡川内、駆逐艦12隻
以上だ。主力は第一機動部隊、第二機動部隊はサポートとなる。
アメリカ軍も制空権奪取の為機動部隊を出した。
第16任務部隊
空母…ワスプ エンタープライズ
重巡…ポートランド、ミネアポリス、ソルトレイクシティ
軽巡…アトランタ
駆逐艦…16隻
以上22隻だ。サラトガはハワイ近海で魚雷攻撃を受けドックで修理を受けているため参加できなかった。
来月26日(10月)はアメリカ海軍記念日である。その日までには優勢に持って行こうと、フレッチャーは決意を固めていた。
しかし、日本軍の主力空母5隻という差はそう簡単には埋められない。フレッチャーはエセックス級空母の就役を楽しみにしていた。
戦艦大和では彰と近藤、山本が大和で作戦会議をしていた。
「じゃあ、武蔵は無理そうだな……」
武蔵は先週就役したばかりの新艦で、今回の砲撃作戦からは除外された。
「第一戦隊と第二戦隊、この5隻の戦艦で行くしかないな。」
「しかし長官、扶桑と山城を出すのですか?ソロモン諸島は狭く、艦隊行動に支障が出るのでは……。」
「確かに扶桑型は23ノットと遅い。でも6基12門の主砲による火力は今回出さないのはもったいなさすぎると思うんだよね。」
彰が説明した。つまり、機動部隊による空襲のあとに戦艦群で艦砲射撃を行うというものだ。
出撃するのは第一戦隊(大和、長門、陸奥)と第二戦隊(扶桑、山城)の5隻の戦艦と数隻の重巡、そして駆逐艦だ。重巡は第四戦隊と第七戦隊が後に合流予定だ。
第二戦隊には伊勢と日向がいるが日向の第五主砲塔爆発事故により伊勢と共に大規模改装を含んだ修理を受けているため不参加となる。
「いささか不安ではあるが、昼間はラバウルとブイン、ラエなどの陸上機地の航空機の護衛がある。機動部隊は南雲たちが追い払ってくれることを祈ろう。」
今回のガダルカナル島空襲は機動部隊の撃退も入っていた。
もしこの戦いで追い払うことができたら、飛行場総攻撃の輸送舞台の護衛はこの戦艦だけでもできる。
そう、今回の飛行場砲撃作戦には輸送作戦も入っている。彰は史実を知っているが、ガダルカナル島のジャングルを知らない。
総攻撃は来月26日を想定している。
それまでに基地航空隊を壊滅させなければならない。今回の輸送はすぐに動かせた川口支隊の一個連隊およそ5300名だ。
空襲は24日であるため、その後になる。
この時は知らなかった。ブルと呼ばれる新たな指揮官が訪れる事を。
Fin
最後まで読んでくれてありがとうございます。松ちゃんです。
この作品を書いていて気づいたんですが、もしかしてこういうのって受けないんじゃ……と不安になってきました。
でも読んでくれている人は、面白いと言ってくれてます。読んでくれる人がいるってほんと嬉しいですね!
さてさて、今回は一木支隊の全滅と海軍の行動を書いたわけですが、何分まだまだ下手くそなもので。ご理解いただけましたでしょうか?
まとめるのって大変なんですね……頑張ります。
誤字が無いように努めてますが、万が一あった場合は遠慮無く「間違えてるよアホ」と罵ってください。Mではありません。
感想もおまちしてます!
それでは22話でお会いしましょう!




