#87
7月になるとスキル『異次元空間』がレベル5まで上がる。ステータスは、
[ステータス]
名前:マリス・アルニア(9歳)LV15→16(初代アルニア名誉男爵)
HP:140→150
MP:1343→1534→3068(×2)
STR:133→143
VIT:115→125
AGI:125→135
DEX:123→133
INT:137→147
LUK:70
スキル:生活魔法(着火、飲水、照明、堀穴、送風)
固有スキル:
・『オートマッピング』15MAX(マッピング半径200000m MAX、 機能・内包スキル:時計表示、日付表示、東西南北表示、自身位置表示、自身向き表示、タイマー、アラーム、検索バー表示、ビューモード、スクリーンショット、鑑定スキル、探索スキル、収納スキルMAX収納量無限、採取スキル、採掘スキル、索敵スキル、魔力感知スキル、魔力操作スキル、多重思考スキル、水魔法、火魔法、風魔法、土魔法、無魔法、光魔法、闇魔法、聖魔法new、盾術、体術、料理、解析スキル、調薬スキル、槍術、身体強化スキル、杖術、剣術、古代錬金術、設計スキル、精密加工スキル、細工スキル、加工機械スキル、書庫、錬金鍛治、付与魔法、操縦、最大魔力2倍、魔力回復大)
・『異次元空間』LV 1→5(空間領域2→3m×2→7m×2m、機能・内包スキル:内装変更機能、空間内制御機能、空間内出入制限機能、外部確認機能new、出口変更機能new)
称号:異世界転生者、美食を追求する者
増えた機能は外部確認機能と出口変更機能だけだが、地味に内装変更機能で変更・追加できる物が増えている。
例を挙げるとキッチン、浴室、窓、トイレが追加できるようになった。
キッチンはミニキッチンのみが選択可能。浴室はシャワールーム1つのみ。トイレも洋式トイレ1種、因みに洗浄便座はついていないが、トイレットペーパーは使っても減らない仕様だ。窓は透明なガラスか磨りガラスが選べ、窓枠はアルミのみ。背景はリアルの外ではなく画像、これは数種類の画像が用意されている。森や海、山、川、平原などなどだ。
配置したのはトイレ、シャワールーム、ミニキッチン。その他のベッドや机や椅子も、同時に配置できるようになった。最低限の設備のワンルームマンションという感じかな。
レベル5で追加された出入り口変更機能だが、スキル『オートマッピング』と連動して使え、オートマッピングの範囲内なら任意の場所に出口を設定できる機能だ。
この機能はとても便利な機能だ。オートマッピングの範囲は半径200㎞ある。その任意の場所へと出口を設定して移動できる。手間は掛かるが擬似的な空間移動として使える機能だ。
このスキル『異次元空間』はスキル『オートマッピング』ありきのスキルのような気がする。オートマッピングと組み合わせることで異次元空間はチート化する。勿論、そのままでもチートだがよりチートと化す。
ライデンではコング4機の他にテストしていた魔導2脚魔導機が正式に採用されて名前を、
“ライデンナイト”
と名付けれて運用され始めた。現在は3機作られている。騎士の数だけ作る予定だ。
カル爺専用機はまだ作成していない。仕様をまとめている所だ来月の8月末には完成予定だ。
コングにも変更が加えられた。メインコアは全てプラクリスに変えられて、そのコアに薄く伸ばして変形させた記憶媒体用の極小魔晶石を貼り付けて、燃料魔石への魔力自動補充の魔法陣を含めた全ての魔法陣を格納してシンプルにプラクリス+魔晶石と燃料用魔石が数セット積まれているだけになり模倣がかなり困難な仕様となった。これはユーボⅡやライデンにある全ての魔導具も改修して模倣が出来なくされている。
現在は、EOやランナーの改修をしている最中だ。今月には終わるだろう。
トラッターも改修した。この改修は主に今後行われるだろう販売を見越しての改修だ。
魔銅による魔力操作を廃止して丸いハンドルとブレーキにアクセルを付けた。勿論、コアはプラクリスだ。これを何台か作り、開拓民に使ってもらい問題点の洗い出しが行われた。
いくつかの細かい修正をして完成した。初めはアーナンテ辺境伯様に何台か納める予定だ。勿論、無償だ。五台と見込んでいる。後の注文は有償となる。
次回、ヨネンが来たら手紙を辺境伯様に届けてもらおう。暇を見て五台作れば問題ない。もう他の錬金術師もプラクリスと魔晶石以外は作れるからな。
領主館に帰ると食堂では新作クレープの試食を行っていた。
クレープの中身はブルーベリージャムと生クリーム、りんごを甘く砂糖で煮詰めた物と生クリームの2種があった。
執務室へと向かうとハルが新作クレープ2種を持ってきてくれた。ハーブ茶も出されて折角なのでいただく。
うん、どちらも美味しいね。甘酸っぱいブルーベリージャムと生クリームも良いが、俺はりんごを砂糖と煮詰めた物と生クリームが入った物が好みだ。美味しい。
あ〜〜今度、アップルパイでも作るかな?それに生クリーム添えて食べたら美味しそうだ。
さて食べ終えたので机の上の書類を片付ける。全部に目を通せば良いだけなので楽だ。読んでみるが特に問題はない。
ライデンは極めて順調だ。
あとは帝国との争いをなんとかすれば、平和な辺境スローライフだな。
すると扉をノックする音がする。サバスが入ってくる。何かと思えばヨネンが訪れたらしい。ん?早くないか?
とりあえず外に出てみるとヨネンがいる。近づいてみると、
「マリス様、今回はこちらの都合ですが早くきてしまいました」と申し訳なさそうに言う。
「ああ、それは構わないがどうした?」
「今月末に王都へ行かなければならない事情ができまして、それで早く来させてもらいました」と渋い表情。
「それで後ろの者は?」とヨネンの後ろに立っている2人に目を向ける。
こいつらのマップ表示は赤だ。ヨネンは青。どう言うことだ?
「え〜と、この者達は取引先から推薦されて、こちらに開拓民として連れて来たのですが」とこれも申し訳なさそうな顔をする。
「誰からの推薦だ?」
「そ、それは」と俯く。
「カル爺!その2人を拘束しろ!」と言うと近くにいたカル爺とアルカスが素早く動き拘束する。唖然とするヨネン。拘束された2人は何やら喚いている。
「お前らこんな事をしてタダで済むと思っているのか!」とか言ってくるが、
「何だ?宰相が何だと言うんだ?」としれっと言うと2人は固まる。カル爺に、
「連れて行って尋問しろ。どんな手を使っても良い」と言うとカル爺はニヤッと笑う。
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