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1本の電話
日付は4月1日、天候は雨。
ジメジメとした湿気を鬱陶しく感じながら部屋でゲームをしたり、漫画を読んだりしてダラダラと過ごす予定だった。
いや、さっきまではそうやって過ごしていた。そう、ほんの数分前までは。
しかし、その日、4月1日の午後1時頃にかかってきた1本の電話によって、それはあっけなく崩れた。
電話はただ簡潔に幼馴染であり親友である少女が車に撥ねられて病院に運ばれたとだけ伝えるとすぐに切れた。携帯電話からは無機質な機械音がただ虚しく鳴り、部屋中に響いたように感じた。
力なく携帯電話を握った手をおろし、まるで壊れたからくり人形のようにカレンダーで今日の日付を確かめた。
4月1日―――エイプリルフール。
日付を確かめて、嘘だよなと頭の中で力なく頷く。
しかし、それにしては電話の感情を殺したような淡々とした少女の母親の声が耳に張り付いていて違和感を覚えた。
自分の頭の中が真っ白になり、何かを口走った気がしたがわからない。
体中に嫌な汗が流れる。
そして――――




