第10話:【管理塔への進撃――全武装、全力駆動!】
東京タワー、もとい――天を貫く巨大な管理塔『バベル』。
その周囲には、これまでの刺客たちが「量産型」として数千、数万と配備され、赤黒いノイズを放ちながら仁たちの行く手を阻んでいた。
「……冗談でしょ。パッチ・バスターズに、ムラマサの劣化コピーまでいるじゃない」
イヴが忌々しそうに吐き捨てる。
空には巨大な「再起動」のカウントダウンが映し出され、世界がデジタルな砂となって崩れ始めていた。
「シェル、いけるか?」
仁が問いかけると、全身のアーマーが熱を帯び、耳元で愛おしげな声が響く。
『……はい、マスター。あなたの肌が、私の意思。一筋の傷も、通させません。』
【総力戦】
「邪魔だあああああっ!!」
仁が地を蹴った。
シェルのパワーアシストにより、その一歩は音速を超える。
「ピピ、道を空けろ!」
「「合点承知の助ーっ!」」
左右から放たれるピピの跳弾が、量産型バスターズの隙間を縫って急所を正確に射抜く。
さらに、巨大な鉄槌を振り下ろす処刑人たちに対し、アイリスが仁の前に展開する。
「ここは私にお任せを。……『アイギス・フルリフレクト』!」
絶対防御の盾が衝撃を吸い込み、そのまま衝撃波として倍返しで敵を吹き飛ばす。
その背後、仁の肩からはライカが最大出力で吼えた。
『チャージ不要! 仁の怒りで、あたしはいくらでも熱くなれるんだから! ――沈みなさい!!』
【絆の連撃】
敵の軍勢のど真ん中。仁は一人ではない。
右手に魔銃、左手に大太刀、背中に電磁砲、そして全身を護る最愛の鎧。
「はあああっ!」
仁の振るう一撃一撃に、武器娘たちの意思が乗る。
大太刀で切り裂けば、イヴの鋭い剣気が敵を両断し。
魔銃を連射すれば、ピピたちのいたずら心が敵を翻弄する。
それはもはや「戦闘」ではなく、運営という理不尽に対する、「バグ(愛)」の逆襲だった。
塔の入り口に辿り着いた時、仁の前に再び漆黒の霧が集まった。
ムラマサのコピーではない。より強大で、感情を排した「運営のAIそのもの」が、最終防衛ラインとして具現化しようとしている。
「……イヴ、ライカ、ピピ、アイリス、シェル。みんな、貸してくれ」
仁がスマホを天に掲げる。
画面には、すべての武器娘たちのアイコンが重なり合い、一つの巨大な「剣」の形を成していた。
「運営が世界を消すっていうなら……俺たちが、新しい世界を書き換える。――全武装連結、最終奥義!!」
塔の扉が、眩い光に飲み込まれていく。
その先に待つのは、この地獄のようなゲームを始めた「神(運営)」との対峙。
仁の指が、運命の「最終承認」をタップした。
【第1章・完 ―― 第2章『運営殺し(ゴッド・キラー)編』へ続く】




