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44 防御力UP

「? なんで誰もいないんだ?」

 雫と共に四神神社を出ると、建築作業員どころか、人っ子一人周りにはいなかった。

 外は先ほどまでの雷が嘘であったかのように晴れわたっている。


「殿、、、ご無事で何より、、」

 物陰からヒゲ面ドワーフのディンガンドが声をかけてくる。よく見ると、みんな建築資材の下や、影に隠れてこちらを伺っていた。


「どうした? 何があったんだい? ディンガンド」

「いえ、、四神神社に何度も凄まじいいかづちが落ちまして、、皆心配しておったところですじゃ」


「タロウ様!!」

「へ、陛下、、ご無事ですか!」

 シュナウザー犬獣人のシュタイナーと白髪老エルフのグリューンも遅れて出てきた。二人共、ひょっこひょっこと腰を落としたような変な歩き方をしている。


「どうしたんだい? 二人共変な歩き方して?」

「さっきの雷で腰が抜けましたのじゃ」

「へ、陛下、、先程の雷は一体、、」


「ああ、あれかい? 四神のうちの一柱、青龍様だよ。俺に加護をくれたんだ。雫は玄武様に加護をもらったしね」


「何と! 陛下が青龍様の加護を!」

「おお!! さすがは奥方様!!」

 滂沱の涙を流し始めるグリューンとディンガンドとシュタイナー

 奥方様に反応したのか、雫が俺の背中に安定のネコパンチを放ってくる。


「どうしたんだ? 長老達?」

「か、感動せずにはいられません! 陛下と奥方様が神の加護を!」

「ドワーフの間には玄武様の信仰があるのです! 土や金属を司る神様ですから!」


「俺は前から玄武様の加護をもらってるよ。この城を守る障壁もそうさ」


 ひざまづいて、ダーーっと涙を流し始めるおじいちゃん達、、まあいいや、放っておこう。



◇◆◇◆◇


 場所を変え城の会議室、ここで3人の長老達と卓を囲んでいた。黒いメイド服の雫は、後ろに4人のメイド達を連れて俺の横に立っている。てか、気になるから座って欲しいんだけど、、


「シュタイナー、魔獣の解体作業はどれぐらい進んでる?」

「はい、タロウ様、本日の分は完了したと報告がありました」

「そうか、、、じゃあ後で俺の収納から50体ほど出すから、人数を増やして作業にかかって。毛皮より籠城のための食料生産がメインでおねがい。ディンガンド達も手伝ってやって」

「50体! 了解しました、タロウ様」

「ははっ、殿!」


「グリューン、例の回復薬の生産は明日の朝までにどれぐらい出来る? ちょっと数が必要になった」

「はい陛下、明日の朝までであれば現在備蓄している薬草で10本は作れます」

「そうか、すまんけど頼むよ」

「勿体無いお言葉! よろしければなぜ急に要り用になったかお聞かせくださいませんか?」


「ああ、ランクEXのデザートドラゴンと戦うことになった」

「何と!!」「殿!」「ドラゴンと!」


「ああ、それで出来るだけの事をしようと思う。俺が居ない間、このスタンピードを耐えられるよう食料生産と防衛をお願いしたくって、すまないけど頼むよ」

「「「ははっ!!」」」


「そして俺がもし帰って来なければ、、みんなで力を合わせてこの城で暮らして欲しい。ただし、デザートドラゴンが来たら逃げてくれ、、」

「陛下!!」「殿!」「タロウ様!」

 悲鳴のような声を上げる長老達、


「もちろん勝ってくるつもりだよ、一応万が一に、という時の話さ。そのときは雫と、」

「一緒に戦います」

 俺の言葉を遮って声を上げる雫、顔を見ると、、

 微笑みながらすこし首を傾げて、、あ、これ絶対譲らない時の顔だ


「私は太郎さんと一緒に戦います」

「はい、、」

 答えは『はい』か『YES』しか用意されていなかった、、



◇◆◇◆◇


 夜、俺は明日からの戦いに備えて少し早めに休むことにした。黒いメイド服を解除し白いワンピースを着た雫と自室に戻ると、雫がゴソゴソと部屋の隅に置いてあった網カゴの中から何かを取り出してきた。


「太郎さんのために、作ってみました」

 そう言って、きちんとたたまれた布を渡してくる雫、両手に持って広げてみると、、


 黒く筒状に縫われた布、裾の部分はモニカたちのメイド服と同じ白いレースが付いている。上は1つの大きな筒状、そして下は二股の筒状に、、

 こ、これは、、トランクス!!!

 今、俺が最も欲して止まないもの!


 ついに攻撃力100%防御力0%だった俺の腰ミノの中の防御力を上げる時が来た!!


 布地とレースから分かる! 雫が魔獣との戦いでボロボロになった自分のメイド服のスカートから切り出し、縫い合わせて作ってくれたんだ! あちこちの縫い目から苦労の跡が伺われる。


「あああ、ありがとう! 雫! さすが俺の最高の嫁だ!」


 トランクスを両手でひろげながら、あまりの嬉しさに勢いで口走る俺、『やーだー、太郎さんったら!』とかネコパンチが返ってくるかと思ったら、、



「はい、、」

「え?」


「はい!! 雫は太郎さんの嫁です!」


 そこには目から大粒の涙を流し、微笑みながら俺の顔をまっすぐ見つめている雫がいた。

 そして、雫が宣言した瞬間、俺と雫の間で何かがぱあっと光ってつながったような気がした。

 気になって雫を鑑定すると、、


シズク タナカ

レベル32

職業:空拳の勇者

HP:465/465

MP:158/158





 え? 雫の名前が、ハルノからタナカに?


 ステータス先生?

 ちょ、おま、、


 どうしよう、、

 どうすればいい?


お読みいただきありがとうございます。

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よろしければこちらもどぞ  すっぴん召喚のヤマナさん
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