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とても酷い頭痛に苛まれて目を覚ました。
まだ、朝の4時過ぎだ…
10月の朝は冬には早く夏の名残りもなく
暑くもなく寒くもない混沌とした時間だった。
そっと、窓を開けて空気を入れ替える。
空はまだ薄っすら暗い。
そうだ、今日の夢。
頭痛のせいで思い出せない。
何か必死になっていたのだけど…
忘れることはとても怖い。
もしもそれが大切なものだったら。
もしもそれが嘘だったとしたら。
口から出た虚しさ、と書いて 嘘 。
漢字は実に人の感情を上手く捉えて
的確に表現していると思う。
わたしにとって嘘はすべての始まりで
それを忘れないように生きてきた。
-嘘は連鎖するのだよ、
おばあちゃんが言ってた言葉を
何度も何度も思い出しながら
空を見上げていた。




