創世記+α
あ~、なんかもう、見たくなくなってきた…。
いや、称号で最後だ!!!見るぞ!!!
ふむふむ、ふ……む……ふ、フフフ、ハハハハハ………
運営ぶっころおおおす!!!
俺が見たのはこれだ↓
【運営《神》の反逆者】 運営《神》に対して反逆した者に贈られる。監視対象。悪いことしたらリアルタイムで分かっちゃうぞ☆
てっめええええ!!!プライバシーガン無視じゃねえか!!!くそが!!!
【大堕天使】 熾天使から堕ちたもの。光魔法と闇魔法を使うことが出来るようになる。
まだいいな。便利な称号だ。
【原罪の魔王】 原罪を司る魔王。その強さは計り知れない。原罪魔法、悪魔法、魔王法を使えるようになる。
まあ、使うかもしれないしいいもの…だな?
【成り代わり】もともといた者に成り代わったもの。認識阻害。
これは、いい。目立ちたくないしな。
【はじめてのてんせい】一番最初に転生した者。もう一段階転生できるようになる。
うん、チートがアップしたな。ハハ………これ以上強くなれ…と?
【美しいとは罪である】 美しすぎる者に贈られる。闇属性との親和率アップ。姫系称号のまとめ。
うん、【眠り姫】どこ行ったのかなって思ってたけど……ここかああああ!?
姫系って、他のも入ってんのかよおお!?もう、女にあげてやれよ。俺いらねえよ…。
【美貌の魔王】美しすぎる魔王に与えられる。麗しい城を建てることができるようになる。(自動)
楽でいいな。あとで試してみようか。アッハハハ。(壊れ中)
【運営《神》の宝物】 運営《神》のお気に入り☆(ゝω・)vキャピ贔屓しちゃうよ!!!バレない程度に。
もう……なにも……言うまい……。これ書いてるの誰だろう…?うっぜええええ!!!
【運営《神》の惜しむもの】 天使から堕天使に堕ちてしまい、泣く泣く追放された者に与えられる。ちょくちょく、神が見に来るよ!!!運営も他の神も含めて!!!
他の神なんているの!?初耳なんだけど!?
もう、つかれた…。ここの運営マジでふざけてる…。
ちょっと、精神科行こうかな?情緒不安定で…。
はあ、他の神って何だろう…?
………やりたくないけど……背に腹は代えられぬっていうし…。
チリリリンチリリリンチリリリン
『は~い!こちらGMだよ~!!!』
「よお、俺だ。神楽月だ。」
『ああ!!!やっと冒険する気になったの!?』
「いや、勝手に外に出された。ところで、運営以外の神ってなんだ?」
『え!?あ、もしかして……特殊クリアしたの君!?』
「何がだ。」
『ちょ、今どこ!?』
「後ろが茨の森で空が黒い、下に雲がある場所。」
『君だったかあああ!?!?リーダー見つけましたよ!!!』
『でかした!!!ゆるゆん!!!』
ぷっ、ゆるゆん…。クククク、ゆるキャラみたいにゆる~いあいつにぴったりだな…。クククハハハ!!!
「で?質問の答えは?」
『ああ、ごめんね。協会にいる神がそうだよ。創造神が僕たちで…。ん~、長くなるしその世界の歴史送るね。君にはロールプレイングしてもらいたいんだ。その設定も読んでね。あ、基本的には君のままでいいから。』
一気に言われてもわからないが……とりあえず、協会にいる神が他の神だと分かった。
「分かった。」
『そう、よかった~。じゃあ、よろしくね!あ、やってくれれば情報を融通したりしてあげられるから、頑張ってね!!!』
………………何を?まあ、いいか。
「ああ。それじゃあ。」
『じゃあね!ガチャン!うぎゃあ!?いったたた…。あ!あう…。ま、またね。』チリン
最後まで騒がしい奴だな。また何かやったのか…。
シャラランシャラランシャララン
「なに?」
『ゴメン!次のイベントでね!キャラとして出えてほしいんだ。最初に涙を見せて!その後は普段のようにダラ~としてくれていいから。ただし!セリフの紙を渡すからそれを言ってほしいんだ。』
「……OK。」
『じゃあ!』チリン
なるほど、さっきの話はロールプレイングの話か。まあ、いい。俺は寝れればいいんだから。
でも、仕事となれば別だ。完璧にこなして見せますよ。フフフ。
ピロリン
『世界の記録が贈られました。』
さ、見ましょうかね。
――――――何もない空間、そこに一柱の神がいた。神は世界を創った。
それがこの世界『サリア』の始まりだった。
世界を廻して管理する、自身の化身を創った。
化身を補佐する天使を創った。
化身の神は星を創った。太陽と月を創った。
火を、水を、風を、土を、光を、闇を、生命を創った。
火からは竜人を創った。
水からは妖精を創った。
風からは森人を創った。
土からは大地人を創った。
光からは有翼人を創った。
闇からは悪魔を創った。
生命をそのままで創ると人間ができた。
大自然の力から精霊が誕生した。
獣が進化して獣人が誕生した。
こうして世界は廻り始めた。
初めの神は世界に溶け込んだ。
人々は初めの神を世界神『サリティーア』と呼んだ。
星を創った神を創造神『プラネット』と呼んだ。
火を創った神は焔神『プロクス』と呼んだ。
水を創った神は水神『ツェーレ』と呼んだ。
風を創った神は風神『シュトゥルム』と呼んだ。
土を創った神は地神『フェルス』と呼んだ。
光を創った神は光神『シュトラール』と呼んだ。
闇を創った神は闇神『フィンスター』と呼んだ。
こうして今も世界は廻っている。――――――
って、要約したらこんな感じだな。
ピロリン
『哀しき悲劇が届きました。』
ああ、これが俺の演じる奴か。
――――――怠惰の魔王は元熾天使だった。よく働き、よく笑い、よく励ました。
怠惰の魔王は世界神『サリティーア』の右腕だった。どちらも信じあい、共に支えあった。
でも、世界神『サリティーア』は世界へ還ってしまった。相談さえされずに……。
それでも、怠惰の魔王はいつか還ってくると信じて、世界神『サリティーア』が大好きと言った世界を守るために、笑顔で、働き続けた。
ある時、天使達が帰ってこなくなった。
おかしいと思い、様子を見に行った。
そこで見た光景は余りに悲惨な光景だった。
真っ白で綺麗だと褒めて以来、大切にしていたあの子の翼はボロボロで赤く、朱く、紅く、血く染まっていた。
光が反射して綺麗だと自慢げに言っていたあの子の髪は引きちぎられ、薄汚れ、そこら中に散らばっていた。
磁器のように白い滑らかな肌は天界一だと言っていたあの子の肌は傷跡と打撲痕で痛々しくなっていた。
そして全員、服を破られ、白濁にまみれ、下部からは血を流し、虚ろな目をしていた。
それを見た怠惰の魔王は怒りに我を忘れ、その惨状を引き起こした者たちを何回も何回も何回も何回も殺した。
怠惰の魔王は絶望した。私が、私達が守ってきた者はこんなにも醜きものだったのかと。
怠惰の魔王は天使達の心を守るために燃やした。彼女たちの顔は安らかな貌だった。
怠惰の魔王も頭では解っていた。そういう者たちだけではないと。
でも、心がそのことを否定する。
怠惰の魔王は仕事をしなくなった。無気力になった。笑わなくなった。世界を嫌いになった。
そうして、人と同族を殺した自分は熾天使には相応しくないと、堕天した。
怠惰の魔王は、哀しい無気力の仮面の裏で今日も争いの絶えない世界を想い、泣いている。
怠惰の魔王は思う。
願わくば、平和な世界が訪れんことを…。――――――
自身の思いつく哀しいものにしてみましたが、どうでしょうか?