誕生!怠惰の魔王!(本人気づかず)
~noside~
世界中が今、興奮に包まれていた。
なぜなら、待ちに待ったSSOがあと5分で開始するからである。
βテストをした者は、またあの素晴らしい世界に入れるのだと。
βテスト当選に落ちた者も、やっと憧れたファンタジーの世界に入れるのだと。
みな、顔を赤くし今か今かと体を揺らしていた。
『それでは、カウントダウンスタート!10!9!8!7!6!5!4!3!2!1!0~!SSO開始で~す!!!いや~、感激ですね~、なんていったって世界初のVRMMOでしょう?やっぱり誇らしいでーーーー』
テレビのアナウンサーが0を言ったと同時にほとんどのプレイヤーがゲームの中に入っていった。
そう、ほとんどの…。
詳しく、具体的に言うと約一名を除いて…。
二重人格みたいなあの人とか、寝ること大好きなあの人とか、ヤンキー口調のあの人とか、惰眠を貪ることが一番好きだというあの例の人とか。
こんなに世界中が注目し、刮目している中、例のあの人、神楽はやはり、呑気にも寝ているのだった。
こんな主人公でいいのかよ…。大丈夫か?この小説?
「大丈夫だ、問題ない!……………ZZZZZZZZZ」( ー`дー´)キリッ
え、起きてんの!?寝てんの!?どっち!?
寝てるとしたらそれ寝言なの!?( ー`дー´)キリッっとした顔も!?
「……………グフフフ、もっと眠る………ZZZZZZ…。」
おおう、夢ん中でも寝てんのかよ。どんだけぇ…。
「グフフフフフフフフフフフフグフッグフフフ…………ZZZZZZZZZ。」
笑い方キモッ!こわっ!え?え?ホントに寝てんのこれ?
ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ
目覚まし時計が鳴る。…………なんかこの後の結末が読めたかも…。
ガシャン!ドカーン!
え?………………え?ドカーン?え?……え?
ごめんなさい、嘘つきました。全然読めてませんでした。
てか、こんなのおかしい!
そのハンマーはどっからきたの!?何で目覚まし時計が爆発するの!?
あと、どんだけ寝んだよ!?教えて!?神楽ちゃん!?
「ん、んゆ………、あ…と……………5分…………………………………と3年………………ZZZZZZZZZZZZZZZ。」
ながっ!長いよ!五分って普通とか思ったら、続いて3年って、そんなに寝てたら死ぬわ!あほ!
ま、まあ、そんなこんなで主人公は始まってから4時間後に起きたのだった。
~神楽side~
あ~、頭ボーっとする。でも、この感じがたまらない…。
このすぐ寝そうな感じがこう………ZZZZZZZZZZZZZZZZZZ。
ハッ!いけない、いけない!寝るなら向こうに行ってからじゃないと!
時間が無駄だ!あっちに行けば好きなだけ寝られるんだから!
よし、準備オッケー!
トイレ行った。水飲んだ。ゲームセットした。よし、行こう!
「ライフリンクオン!」ヴォンッ
パチッ
ふう、無事に来れたみたいだな。さ、寝ようか!『満腹』のスキルで腹は減らないわ、『状態異常無効』で筋肉痛などの痛みもないし。
さ、おやすZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ
~運営ルーム~
「ふんふふーん♪あ、そういえば、あの子どうなったかな…?えっと、プレイヤー名『神楽月』で検索っと…。」
ザザッ ブーン
『ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ。」
「ホントにねてるううううううううう!?え、ちょ!?ゲームでしょ!?遊ぼうよ!?外で冒険しようよ!?ちょ、起こさなきゃ!」
~ゲーム世界~
ピピピピピピピピピピピピピ
「ん~、なんだあ?」
『ちょっと~!起きてよ~!?ゲームしてよ!外で冒険しようよ!?寝ないでよ~!』
…………………ガンガンする。うるっせー。
『ほかの人は冒険してるよ!?今、最高レベル13だよ!?追いつけるように頑張ろうよ!?』
……………………………はあ、うるさい。
『もう!ゲームしてよ!データ取れないじゃん!このバカ~!!!』
……………………………………ブチッ
「っるっせーんだよ!?なんだっていいだろ!?どう遊ぼうが自分の勝手だろうが!?他は他!うちはウチ!お前らのことなんざ知るかボケエエエエエエエエエエエエ!!!寝されろやああああああああ!!!俺はずっと!寝てるんだああああああああ!上司に連絡すっぞあほ!このボケが!」ブチッ
…………なんか、あいつが酷いって言ってそうな気がする…。
「お前のせいだろーが。自業自得だ。」
全く!……ZZZZZZZZZZZZZZ
~運営ルーム~
「ヒック、ヒック、酷いよ~。僕のせいなの?うう、結局、どうなったかな?」
ザザッ ブーン
『お前のせいだろーが。自業自得だ。』
「…………。(なんでわかったの!?)」((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル
~ゲーム世界~
ZZZZZZZZ
一週間後
ZZZZ「んがっ」ZZZZZZ
二週間g
ZZZZZ「グへへへ」ZZZZZZ
三週k
ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ
ピロリン
「んがっ!なんだ?称号?【眠り姫】?…………………ブチ、誰が姫じゃゴラアアアアアアア!!!この称号創ったやつどいつだあああああああ!?〆てやらあ!?!?ふざっけんじゃねえぞ!?殺してやる!?殺す殺す……殺す……ころ……す……………こ……ろす……………………こ………………ZZZZZZZZZ」
それから一週間後
ZZZZZZZ
二週かn
ZZZZZZZZZZZ
三sy
ZZZZZZZZZZZZZZZ
ピロリン
「んあ?なんだ?称号?まあた、【眠り姫】なんちゅう、変なのじゃあねえだろうなあ?……あ?【怠惰の魔王】?まあ、ましか。はあ、寝ようZZZZZZZZZZ」
『種族名[怠惰の魔王]の特殊転生条件をクリアしました。転生しますか?YES/NO』
「んん、うるさい。だまれZZZZZZ」
『転生しますか?YES/NO』
「勝手にしろ!」
『転生しますか?YES/NO』
「んんん!もう!イエスでいい!寝させろ!ZZZZZZZ」
『対象者の了承を確認。種族名[怠惰の魔王]に転生させます。………転生中……転生中……………。転生完了。
対象の職業を[原罪の王][怠惰の魔王][堕天使の王][夢の王][眠りの王]に固定…成功。
スキル及び魔法を付加します。
スキル『完全防御』、スキル『怠惰』、スキル『堕天』、スキル『終焉の子守唄』、スキル『悪夢』、スキル『眠り姫』、スキル『妖精の悪戯』、スキル『永眠』、スキル『状態異常無効却下』、スキル『夢の世界』、スキル『夢の王』、スキル『精神掌握』、スキル『悪意の詰まった玩具箱』、スキル『眠り猫』を取得……成功。
精神魔法LV.10、幻夢魔法LV.10、原罪魔法LV.7、悪魔法LV.10、魔王法LV.7、暗黒魔法LV10、影魔法LV.10、光魔法LV.LV5を取得………成功。
対象に称号【運営《神》の反逆者】、称号【大堕天使】、称号【原罪の魔王】、称号【成り代わり】、称号【はじめてのてんせい】、称号【美しいとは罪である】、称号【美貌の魔王】、称号【運営《神》の宝物】、称号【運営《神》の惜しむもの】を贈呈…成功。
対象を[怠惰の魔王]初期地『眠りの森』に送ります。』
『SSOをプレイ中の皆様、ワールドクエスト【原初の大罪王~怠惰の魔王~】が特殊クリアにより、なくなりました。成功者名は秘匿されました。ご了承ください。SSOをこれからもお楽しみ下さい。』
ヒューヒュー
「ハックション!あ?…………どこだ?ここ?ああ、なんだ。夢か…ZZZ」
うーん、やっぱり無理矢理だよね~。
時間軸、おかしくね?って思った人!
使用だと思って許してくださいm(__)m