第8話 続き
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◆ 門、開く
黒き鍵が、手の中で微かに震える。
ゴォォォ……
天井に浮かぶ“鍵穴”の紋章が反応し、重々しい音を立てる。
牛田「お、おい……なんか来るぞォ!!」
チカ「静かにしてなさい!」
真はゆっくりと鍵を掲げる。
真「……差し込めばいいんだよな」
鍵穴に向けて――
カチリ。
次の瞬間。
ドゴゴゴゴゴゴゴ……!!
空間そのものが揺れ始める。
壁が動き、道が再構築されていく。
ルオーん「ふふ……やっぱり“そういう仕組み”か」
真「何かわかってんのか?」
ルオーん「さぁねぇ」
真「絶対知ってるだろお前!!」
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◆ 新たな通路
さっきまで行き止まりだった場所に、新しい道が現れる。
奥へと続く、暗い通路。
チカ「……行くしかないでしょ」
牛田「もちろんだァ!!」
真は黒き鍵を見つめる。
(これ……ただのアイテムじゃない)
(なんか……嫌な感じがする)
だが――
真「……行くぞ」
4人は、新たな通路へと足を踏み入れた。
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◆ 違和感の正体
歩き始めてすぐだった。
カツ、カツ、カツ……
足音がやけに響く。
真「……静かすぎないか?」
チカ「確かに……さっきまでの魔物もいない」
牛田「全部倒したんじゃねぇか?」
ルオーん「……違うねぇ」
真「何が?」
ルオーんは、ゆっくりと天井を見上げる。
ルオーん「“ここには最初からいない”」
真「……は?」
その瞬間――
ゾワッゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワゾワ
全身に寒気が走る。
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◆ 視線
誰かに、見られている。
真「……おい」
チカ「気づいた?」
牛田「なんだこの感じ……!」
ルオーんは、ニヤリと笑った。
ルオーん「やっと“本番”ってわけだ」
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◆ 試験ではない何か
ドクン
黒き鍵が、脈打つ。
真の手の中で、明らかに“反応”している。
真「……なんだよこれ」
鍵が、通路の奥を指すように微かに傾く。
まるで――
“導いている”ように。
チカ「気味悪いわね……」
牛田「でも行くしかねぇだろ!!」
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◆ ラスト
通路の奥。
ゆっくりと、巨大な扉が見えてくる。
それは今までとは違う。
明らかに――
“ボスの間”
真は小さく呟く。
真「……これ、試験だよな?」
ルオーん「どう思う?」
真「……違う気がしてきた」
ルオーんは、静かに笑った。
ルオーん「正解」
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4人は、扉の前に立つ。
その先に待つものを知らずに。
そして――
黒き鍵は、さらに強く輝き始めていた。




