6話 人間味
神兵試験・最終ステージ。
それは――
「チーム戦だ」
試験官の声が、会場に響く。
「これより“迷宮攻略試験”を開始する!」
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◆ 動く迷宮
神界の空間が歪む。
ゴゴゴゴゴ……
現れたのは、巨大な迷宮。
壁が動き、構造が変化する“生きたダンジョン”。
「チームはランダムで4人。制限時間内にボス部屋へ到達しろ」
「到達できたチームのみ――合格だ」
ざわめく受験者たち。
真「チーム戦……か」
(まともな奴と組めればいいけど……)
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◆ チーム決定
名前が呼ばれる。
「市川真」
「牛田モー太郎」
「チカ・マナミ」
「ルオーん」
真「……嫌な予感しかしない」
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◆ 集合
迷宮入口前。
まず現れたのは――
牛田「おおおおッ!!よろしくなァ!!」
筋骨隆々のミノタウロス系神族。
巨大な斧を担いでいる。
牛田「オレは強化型!!パワーなら任せろォ!!」
真「その声の大きさでいいと思ってる!?」
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次に――
チカ「は?アンタが“しゃもじ”?」
小柄な少女。
だが目つきは完全にヤバい。
チカ「足引っ張ったらブッ飛ばすからな」
拳に炎が灯る。
チカ「変質型。殴るのが一番早い」
真 変質型?
チカ はあ?あんた変質型も知らないの
真 なんだよそれ
チカ強化型 武装型 操作型がスタンダードで変質型は他と比べたらすごーくすごーくすごーく珍しいのよわかった?
真 よく分かりました。
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そして――
ルオーん「ふふ……よろしくねぇ」
中性的な少年。
どこか掴めない笑み。
真「……お前、型は?」
ルオーん「んー……内緒」
真「一番怖いタイプだこれ!!」
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◆ 試験開始
「スタート!」
ドンッ!!
一斉に迷宮へ突入。
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◆ 早速カオス
牛田「うおおおおおッ!!」
ドゴォォン!!
本来はギミック解除が必要な扉を――
破壊。
真「いや待て待て待て!!」
チカ「バカかテメェ!!音で敵来るだろうが!!」
ガアアアアッ!!
案の定、魔物出現。
鋼牙ワイバーン。
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◆ 各自の戦い
チカ「邪魔なんだよォ!!」
ドゴォ!!
炎を纏った拳で殴り飛ばす。
牛田「任せろォ!!」
ドンッ!!
強化された腕で押し潰す。
真
ルオーん「ふふ……」
いつの間にか敵の背後に回り、軽く触れる。
次の瞬間――
ズバッ
ワイバーンが静かに崩れた。
真「今なにした!?!?」
ルオーん「さあねぇ」
真「怖ぇって!!」
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◆ 真の立場
気づけば――
真だけやることがない。
真「……あれ?俺いらなくね?」
チカ「何ボーっとしてんだ!働け!」
その瞬間――
ドンッ!!
背後から尻尾攻撃。
真「ぐはっ!?」
吹き飛ばされる。
牛田「大丈夫かァ!?」
真「全然大丈夫じゃねぇ!!」
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◆ それでも
地面に転がる。
その時、目に入ったのは――
壁の破片。
ただのレンガ。
真「……これでいい」
握る。
キィィィィン!!
レンガが変形し、鈍器のような神器へ。
チカ「またゴミかよ!!」
真「うるせぇ!!」
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◆ 反撃
真「いくぞォ!!」
駆ける。
タイミングを合わせる。
ワイバーンの隙を見て――
ドゴォ!!
頭部に直撃。
ワイバーンが崩れ落ちる。
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◆ 変化
一瞬の沈黙。
牛田「……すげぇな兄ちゃん!」
チカ「……ちょっとはやるじゃん」
ルオーん「ふふ、面白いねぇ」
真「だから普通だって言ってんだろ!!」
でも――
さっきまでと違う。
“仲間”として見られている。
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◆ ラスト
迷宮の奥へ進む4人。
まだ連携はバラバラ。
だが――
確実に、一つのチームになり始めていた。
真(……悪くないかもな)
クセだらけの仲間と共に。
迷宮攻略が、本格的に始まる――。




