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神界転生  作者: テープ
5/9

第5話 醜いアヒルの子

神兵試験・第2試験。


フィールドは神界郊外に広がる戦闘訓練区域。


起伏のある地形、配置されたターゲット。

そして――


何もない。


真「……またかよ」


周囲を見渡す。


他の受験者たちは、自分の神器を構えている。


剣、槍、弓、魔導具。


対して――


真は、素手。


「終わってんな」

「またあいつかよ、しゃもじ侍」


ヒソヒソと聞こえる声。


真(くそっ……!だがあいつらはたかが強化型ってとこだろ)



◆ 試験開始


試験官の声が響く。


「制限時間内にターゲットを破壊しろ。手段は問わん」


同時に――


ドンッ!!


一斉に攻撃が始まる。


爆発。

斬撃。

魔法。


次々とターゲットが破壊されていく。


真「……やべぇ」


完全に出遅れた。


(何か……何かないのか……!)


必死に探す。


だが、何もない。


整備されすぎたフィールド。


神器真型が使えない。


真(終わりかよ……)



◆ 視線


観客席。


アレスが腕を組んで見ている。


アレス「……どうする」


トールは無言で見下ろす。


トール「……つまらん」


その一言が、真に刺さる。



◆ 見つけたもの


その時。


足元に、何かが引っかかった。


錆びついた金属。


壊れた――ホースリール。


真「……これ」


ただのゴミ。


誰も気にしない。


でも――


真(……俺には、これでいい)



◆ 神器真型


ギュッ――


握る。


ドクン。


心臓と同じリズムで、何かが脈打つ。


キィィィィン!!


ホースがほどけ、伸びる。


黒金の光を帯び、鞭のように変形する。


真「……きたきたきたかたかたかたああうあああ!!!」


その瞬間。


周囲の空気が変わる。


「は?ゴミから?」

「またあいつ……」


アレスが小さく笑う。


アレス「それでいい」



◆ 反撃開始


真「いくぞ……!」


振るう。


ビシュッ!!


遠距離のターゲットを一撃で貫く。


『ターゲット破壊』


真「当たった……!」


もう一度。


ビシュッ!!


連続で破壊。


周囲がざわつく。


「なんだあの武器!?」

「鞭……いや違う、形変わってる!?」


真は走る。


地形を利用し、角度を変え、連続で叩き込む。


『破壊』『破壊』『破壊』


真(いける……!!)


さっきまでの焦りが嘘のように消える。


体が動く。


感覚が繋がる。



◆ 評価


試験官が記録を確認する。


「……合格ライン到達」


ざわめき。


リア「……嘘でしょ」


トールが初めて、興味を示す。


トール「ほう……」



◆ 視線の変化


さっきまでの嘲笑が消えていた。


代わりにあるのは――


困惑と、警戒。


「ゴミを武器にしてる……?」

「いや、あれはもう神器だろ……」


真は息を切らしながら立ち止まる。


真「はあっ……はあっ……」


手に残る感触。


確かな手応え。


真「……やれるじゃん、俺」



◆ ラスト


観客席の奥。


フードを被った男が、小さく呟く。


「……創神型」


その目が細められる。


「やはり存在したか」


闇が、静かに動き出す。



真の戦いは、まだ始まったばかりだった。

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