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第9話(全36話) ドラゴン退治と異世界探訪

 アルチュールはアイ城主となって面倒なことを背負い込んだ。

 アイ城主領は三千人ほどの人口を抱える領域だ。この規模だと王の戦争のために一五騎の騎士を抱えなくてはならない。

 そのうち六騎は土着の領主である騎士がアルチュールの臣下となる。あとの九騎はどうにかしないと……、という訳でとりあえず剣士アルチュール、魔導士ベルナール、司教レティシア、スカウトカミーユ、キャプテンジジの五名を確保、あとアルチュールの名声を慕ってやってきた若い騎士でなんとか形を整えた。あと、自前で武器を用意する歩兵一八名と、こっちで武器を用意する歩兵一二名を雇い入れた。他にも城主様のお城を管理する執事や下男、メイドなんかが必要だけど、そこまで手が回らない。とりあえず、城の周りの町場から通いのメイドに来てもらっている。なにもかもがとりあえずだ。

 

 近年は王国間の戦争は起きていない。魔王の脅威があるからだ。魔王による平和という、この奇妙な状況の中で、アルチュールが近いうちに城主として戦争に駆り出されることは考えられなかった。

 アルチュールが城主となると、レティシアはアイの町場の教会の監督になった。レティシアの教会での階級は司教なんだけど、アイには司教がいるべき大きな教会などない。だから、ここの教会の司祭の上位の監として赴任してきたという形になっているのだそうだ。階級組織というのはよくわかんないな。

 ベルナールは城のいくつかの部屋を占拠して、勝手に書斎と図書館を作った。カミーユは「知り合いの所に行ってくる」と言ってちょくちょく出かけている。暇をしているのはあたしだけなんで、城のハウスキーパーみたいなことをしている。昔のメイド経験が役に立ったと言えばそうなのかも。ああ、そうそうアイ卿様はいろいろ社交に勤しんでおられる。

 みんなそれぞれ忙しいのだが、予定を合わせて、このアイ城の探索を進めている。前城主のヴァンパイアが増改築を繰り返していたから、今でも危険があふれている。あたしたちは城主らしい生活を送るために、まずは自分たちの住居の地図を作り、安全を確保しなければならなかった。


 そのような時に、近隣の大貴族、キグヌス大公から五人で招待を受けた。

 キグヌス大公はこの国の一一州のうち二州を有する、国内最大の貴族だ。建国以来の名門でもある。三千人の領主であるアルチュールと八〇万人の領主であるキグヌス大公では格が違い過ぎるが、ご近所ということで、アルチュール以下、あたしたちも招待に応じて出掛けることにした。

 城主様一行のお出かけだから、何人もの行列を作らなくちゃいけないんだろうけど、それはそれ、あたしたち五人とそれぞれの従僕、侍女の計一〇名と馬車二台とその御者、騎馬四騎でということになった。身分が伴うと、いちいち面倒が増える。


 キグヌス大公の宮殿までの旅は楽しいものではなかった。いたるところの村々が荒廃している。貧しそうではなかったが、幸せそうには見えなかった。その理由は大公が話してくれた。ドラゴンの狩場になっているのだ。

 領内の村々に現れ、牛馬を襲い、時にはブレスで建物を焼き払うのだ。ドラゴンへの対処法などはなく、まだ人間が襲われていないことを幸運だと思う状況だった。

 大公は豪華な夕食でもてなしてくれたが、その場は沈痛な雰囲気が漂っていた。食事の合間での吟遊詩人の歌も、それに合わせて物悲しいものだった。

 大公がドラゴンについて話し始めた時から、その後の展開は読めていた。大公が計画していたとは思わない。そんな悪知恵の働く人でないことはすぐにわかった。しかしこんなに先が読めるなんて、二回目の体験の時にもなかった。

「大公、その竜退治の役目、私たちにやらせていただけませんか?」

 アルチュールが食事の手を止めて言う。

「なんと申された?」

 と、大公。この人は小細工なんかできないだろう。これは必然なんだと思おう。

「私たちが竜を退治し、この地に安寧を取り戻して差し上げましょう」

「おお、やっていただけるか。これは頼もしい。是非ともお願いしますですじゃ」

 あたしはこんな小芝居じみたやり取りを、皿代わりのパンに去勢鶏のパテを大皿から取り分けて食べながら聞いていた。レティシアはワインをがぶ飲みし、ベルナールは無関心で食事を続けている。カミーユはどんなだったかな。


 翌日から竜退治の準備を始める。大公の宮殿には何泊かさせてもらうことになった。ベルナールは大公の図書室へ。レティシアはこの町の教会へ。カミーユは町の「知り合いの家」とやらへ。

 大公の宮殿があるのはこの地方の中心地だ。大公の家臣が集まり、宮廷を構成している。当然、彼らのための物資があつまり、彼らのためのものが生産される。そしてそこに人が集まってくる。王都ほどでないにしてもかなり大きな都市だ。そんな町に二人は向かった。残されたアルチュールとあたしは大公の副執事の案内でいくつかの村を巡った。


 空を飛ぶ、肉食で家畜を襲う、炎のブレスを吐く、村の教会や有力者の屋敷を襲い光ものを集める。ブレスの痕跡から、大体の大きさがわかった。北の山岳地帯からくるという。

 大公の副執事のおかげで必要な情報を効率的に集めることができた。よく気が利くし、村の人々との関係も良好なようだ。あたしはお礼を言ってチップを渡した。


 その夜、アルチュールの部屋に集まって、情報を整理した。ドラゴンは北の山岳地帯に住んでいる。一般的にドラゴンの住みかにはモンスターが寄生し、ダンジョンを形成している。村々の教会が襲われ、金品が奪われている。等々……。

 あたしたちは空を飛ばれるのが厄介なので、巣穴の中で戦うことにした。そのためにはダンジョン攻略が必要となる。ダンジョンではカミーユに働いてもらって、できるだけ戦闘を避けてリソースを温存する。ドラゴンと対峙したら、レティシアの魔法の盾でブレスを防ぎ、ベルナールの魔法で自由を奪い、あたしが弓で指示するところへアルチュールが両手剣で打撃を加えるという計画を立てた。

 次の日、アイ城へ必要なものを取りに行かせ、その他のものをこの町で調達した。あたしはエペと弓のほかに、両手用の突く剣であるエストックを持って行くことにした。ドラゴンの鱗には、エペじゃ強度が足りないと思ったんでね。


「追い払うのがやっとですのじゃ」

 そうキグヌス大公は言っていた。次にドラゴンがやってくる来る場所は大体わかるという。あたしたちはそこに良く肥えた牛を用意してもらって、その首輪に目印をつけておいた。ドラゴンが牛を襲った後で、魔導士のベルナールが探知魔法でドラゴンの住みかを特定する。

 牛に目印をつける作業中に感じたのだが、大公は領民に慕われているようだ。ドラゴンの被害の補償をしていているようで、積極的に村を出ていこうとするものはいない様だった。ドラゴンの襲撃を天災だと考えて、領主さまの元で耐えていくことを決心しているらしい。大公が案内に付けてくれた副執事も同じような意見だった。


 ドラゴンの住みかを見つけて侵入を開始した。情報通り、寄生するモンスターがいた。ここは入口、戦闘を避けることはできない。

「魔物だ! 突っ込めー!」

 キャプテンたるあたしの指揮能力が発揮され、モンスターたちが駆逐されていく。

 あたしがゴブリンを倒していつものように、エペをくるくるっと回して鞘に収めると、

「武器で遊ぶとツキが落ちるぜ」

 とカミーユが言った。うるせーよ。

 そのカミーユの活躍によって、余計な戦闘を避けることができた。奴が罠を解除しているのを側で見ていたレティシアは、

「すごいわ」

 なんて言って感動している。今までのあたしたちは罠は耐久力と引き換えに解除し、入れる部屋はすべてめぐってきたからな。すべての部屋を網羅した地図を完成させることができないレティシアは不満もあるかもしれないが、まあ、しょうがないよね。


 ダンジョン攻略の途中、魔法の弓を見つけた。ベルナールの見立てによると、対ドラゴンに特効があるようだ。

「どうして、ダンジョンにはご丁寧にボス戦が有利になる武器が隠されているんだろう?」

 あたしがポツリと言うと、

「確かに。そんなことがこれまでもあったな」

 とアルチュールが反応した。

「よそに置いておくと心配だから、身近なところで管理したいんだろう」

 とベルナール。

「そう。だから巧妙に、厳重に守られているんだよ」

 カミーユも入ってきた。

「ふーん、そんなものか」

 あたしはそう答えて、弓はあたしがもらうことにして先へ進んだ。


 ドラゴンの寝床は狭いところだった。そこに至る途中に天井が開いている部屋があった。ここから出入りしているんだろう。その部屋の近くにドラゴンがいた。目覚めている。ブレスの準備のために息を吸い込んだ。

 あたしたちはレティシアの盾の遮蔽に入った。ベルナールが防御魔法を唱える。

 ブレスが来る。来た。

 最善の防御をしたはずなんだけど、かなり耐久力が削られた。ここまで温存してきたものがバターのように溶けていった。

 レティシアが広範囲回復魔法を使う。あたしは弓を構え、ドラゴンの急所を探す。アルチュールはドラゴンの爪とかみつきをかわしながら通常攻撃を行う。レティシアはその補助につきながら回復魔法を祈る。ベルナールは魔法でドラゴンの動きを封じながら、火力を打ち込む。カミーユはフォールションで陽動している。

 もう当初の計画とは、ズレが出ている。

 あたしの弓はなかなか急所に当たらない。ベルナールの魔法では動きを鈍らせることはできても止めることができず、カミーユの陽動はドラゴンには効かなかった。何より連携が取れていない。

 結局、アルチュールの両手剣と、レティシアのウォーハンマーでドラゴンの耐久力を削って仕留めた。全員、満身創痍だった。アルチュールもベルナールもあたしも何回も気絶して、そのたびにレティシアに回復してもらって、戦闘を継続した。全く、エレガントさに欠ける戦いだった。


 このドラゴンもたんまり財宝を貯めこんでいた。この財宝、全部あたしたちでもらっちゃっていいんだけど、アルチュールは返すって言っている。領地や屋敷のためにいろいろ入り用だってのに、気前のいいこった。金銀とかはそれでいいとして、あたしは魔法の品をあさった。かっこいいレギンスを見つけたので、これはもらっておくことにした。レティシアは教会から奪われたものを探している。鐘なんかもあるけど、豪華に装飾された祭具が幾つも見つかった。


 傷を癒し、大公の宮殿に戻った。人の住む領域に入り、ドラゴンを倒したあかしを示すと、それまでの沈痛そうな人々の表情が明るいものへと変わった。そこから宮殿へは行列になった。


 大公はあたしたちのために祝宴を開いてくれた。この前以上の美味しい食事だった。

 シカ肉? のロースト。あたしたちが野営で捕まえて食べる硬い肉と違って、よく熟成されている。柔らかい。クジャクもあった。羽が飾りつけてあった。アーモンドの砂糖がけみあった。みんな美味しんだけど、全体的に酸っぱくて、沢山の香辛料が使われていた。


 食事の合間に吟遊詩人が出てきて、あたしたちの歌を歌った。ドラゴンスレイヤーアルチュールだって。カミーユだな、ネタを提供したのは。自分たちのことが歌になるなんて感動的だった。アルチュールは涙を流している。


 宴会の翌日、副執事に声をかけられた。

「ジュヌヴィエーブ卿、お話が」

「なんだい?」

「アイ卿とみなさまが、家事使用人をお探しになっているとお聞きしているのですが」

「そうなんだよ。人手を探してるんだけど、全然わかんなくて困っているんだ」

「もし執事をお求めでしたら、私はいかがですか?」

「? 君がいいなら願ったりだけど、いいのかい?」

「私、現在副執事ですが、執事が辞めるまではずっとこのままです。使用人が昇格のためにお屋敷を変えることは良くあることです」

「わかったよ。引き抜きみたいな形になるのは嫌だから、大公の紹介状をもらって、アイ城に来てくれ。歓迎するよ」

「ありがとうございます」

 あたしが今回のドラゴン退治で得た最高の宝物は執事だったのかもしれない。




「助けてください」

 そんな声が聞こえるはずがなかった。馬車が魔物に追いかけられている。アルチュールには助けを求める声が聞こえたんだと思う。彼はベルナールに何か言うと、ベルナールは頷き、火球を放った。

 すでにアルチュールは駆けだしている。

「待ってよ」

 そう言いながら、あたしは弓を準備してアルチュールを追った。レティシアは無言で、カミーユはやれやれと首を振ってから続いた。

 

 アイ城に執事がやってきて、城内の組織が整備され始めたある日、あたしたちは見知らぬ人物に話しかけられ、見知らぬ場所へ連れてこられた。

 気づいたら夜の荒野にいた。空には月が三つあった。

「時空転移だな」

 ベルナールが言った。自分の言葉にうんうんと頷いている。

「なんだ、それは?」

 アルチュールが尋ねる。ベルナールはみんなに聞こえるように言った。

「ここは俺たちの住んでいる世界じゃない。夜空を見てみろ。月が三つもある。星々の位置もでたらめだ。俺たちは魔法で別の世界に連れてこられたんだ」

 えー。高レベルになると何でもありだな。

 そんな会話をしているところで、悪い魔法使いに襲われているソフィー王女とその侍女の魔法使いイレーヌと出会ったんだ。


 その話はあとにして、この世界の話。アルチュールは戦士、ベルナールは魔術師、レティシアは僧侶になった。アルチュールってばすごいんだよ。この世界にきたら鎧の使い方が二倍上手くなった。まあ、それはいい。問題なのはあたしとカミーユだ。この世界はあたしたちのような武器も魔法も使えるって存在は魔法戦士と盗賊なんだそうだ。この二つの違いは、魔法を正規に習ったかどうからしい。あたしはエルフだから、順当に魔法戦士になったんだけど、カミーユも魔法戦士になった。キャラ、かぶってるよ。一つのパーティに魔法戦士が二人ってなんだよ。

 カミーユは元の世界ではスカウトだから、順当に盗賊だと思ってたから、驚いた。どこで、正規な教育なんか受けたんだよ。お前、実はどっかのお坊ちゃんなのか?

 

 あたしたちは行きがかり上、王女を守ることになった。その過程で侍女のイレーヌとも仲良くなった。こっちの世界ではなかなか腕の立つ魔術師なんだそうだ。あたしやベルナールが向こうで使っていた魔法とは体系が違う。なかなか興味深いってベルナールが言っていた。彼女が得意とする魔法は知性を衝撃波にして、汚いののしり言葉と一緒に相手にぶつけるものだ。彼女がこの魔法を使うたびに、ベルナールは「なんとエレガントな」と目を輝かせていた。

 いや、お前、俺が興味があるのは魔法ですって顔をしてるけど、本当に興味あるのは彼女自身なんだろ? 自分では気づいていないと思うけど、それは恋だよ。


 さて、あたしは魔法も他人の恋愛話にも興味ないんで、武器屋に行った話をしよう。この世界には多種多様な武器があった。

「あれは?」

 あたしは店員に、カウンターの奥に飾ってある剣を指さした。

「テンダイス・ソード。すごい威力の剣」

「どのくらい?」

「お客さんのエペの三倍くらい」

「ふーん。いくら?」

「貴重なもので、売りもんじゃないよ」

「テンダイスってどういう意味?」

「知らない」

 今度は棚のナイフを指さした。四方に刃を伸ばした凶悪な形の武器だ。

「あれは?」

「アフリカ投げナイフ。投げて使うんだ」

「アフリカってなに?」

「知らない」

 次は武器とは思えない、鳥の形をした置き物のようなものを手に取って、聞いた。

「これは?」

「アトゥル=アトゥル。槍を投げるときに使うんだ。貸してみな」

 店員は店の奥にあたしを招いた。奥には中庭があって、武器を試せるようになっていた。店員は手近な棒を取って、アトゥル=アトゥルの使い方を説明してくれた。槍の刃のない方の先端にこれを当てて飛ばせば、てこの原理でより遠く、より強く飛ばせるのだという。あたしはそれと槍数本を買って、そのまま郊外に行って試してみた。なかなか使えるよ、これ。

 あたし、最近エペじゃ威力不足かなって思ってエストックも使っている。向こうの世界じゃ騎兵が主に使う刃のない、突き刺すだけの両手剣なんだけど、こっちの世界じゃエペよりも威力の低いものしかなかった。やっぱり文明が違うと、武器も変わるんだな。

 向こうの世界の両手用のエストックなんだけど、悪い魔法使いの宝物庫からトロールパワーゴーントレットという魔法の腕の防具を手に入れた。魔法の防御効果に加えて、使用者にトロールの腕力を与えてくれる。これであたしはエストックをエペのように使うことができるようになりました。


 襲われていたのはこの異世界の王女様だった。キタキター。こういうクリシェな展開大好き。で、襲ってきたのは悪い魔法使い。なんでも王女様の持つ秘密の力を狙っているんだって。

 で、アルチュールは優しいから、王女様を守ることになった。いつか騙されるぞ、こいつ。その後その魔法使いの弟子と戦ったり、魔法使いの塔を襲撃したりなんかした。

 あたしたちももう高レベルだし、この世界ではあまり剣技が発達していないようで、アルチュールの両手剣も、あたしのエストックも思うようにダメージを与えていた。レティシアのウォーハンマーも相変わらず、敵の頭蓋骨を粉砕していた。カミーユは情報収集。この異世界で生き残ることができたのは彼のおかげかな。

 あたしたちが王女様の護衛をしている間に、王女様はアルチュールに特別な感情を抱いたみたい。

「ここに残って、この国の王になってくれませんか?」

 とか言っていた。キタキター、こういうクリシェな展開大好き。

 アルチュールも素直に受ければいいのに。ここで王女様と幸せに暮らすことにすれば、不幸な死に方しないで済むのに。なんで断るんだよ。もしかしたらプロポーズだと気づいてなかったのかもしれない。

 ベルナールもイレーヌに、

「ここに残ればいいのに」

 とか言われていた。

「俺には、むこうの世界でやらなくちゃいけないことがあるんだ」

 とか言ってた。どうして、うちの男連中はこうなんだろうね。


 そうそう、悪い魔法使いが魔物の集団を送って寄越した時に、あたしは王国の騎兵隊を指揮して戦った。弓を装備させて、偵察と奇襲と追撃でそれなりの戦果を挙げた。軍隊を率いるの、性に合ってるのかもしれない。王国の将軍にって誘われたけど、面白そうだけど、贅沢できそうだけど、みんなに感謝されるかもだけど、アルチュールと一緒にいたいから断った。アルチュールが残るって言ったら、一緒に残っていた。


 悪い魔法使いを封印すると、あたしたちは元の世界に戻った。

 カミーユはタダ働きだってボヤいてたけど、アルチュールとベルナールにとっては成果の大きい冒険だったんじゃないかな。

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