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金貨の娘  作者: 之#u4e4b
第7章 群羊の空

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第7章 第4節 石塔の主(第3項)

(こう)()()(ぞう)(じゅう)(ざい)()いたわ。


 (せい)(ぞう)していたオーブに、

 (せき)(にん)()らせることもできたのよね。」



「そこに()()かろう。」



エリクが(あご)(ひげ)()でる。



(ただ)しさより()(えき)()んだ。


 というよりも、()ばされたのかしら。」



サンサの(げん)(どう)(かんが)えれば、

(かれ)には(えら)ばなければならない()(ゆう)

その(とき)にはあった。



(くれ)(あい)(せん)(そう)(かえり)みてのことだ。


 (えき)(びょう)によって(かく)()(りゃく)(だつ)()き、

 (ひん)(こん)(かく)()(かく)(だい)し、

 (おお)(ぜい)(にん)(げん)()んだ。」



――(きょう)(こう)ね。



(しい)()(ふだ)(あそ)びで()った

この(こと)()()()はスーから()き、

(とう)()()(ろく)(しょ)(しつ)にあった。



()()として(しる)された(ない)(よう)では(そう)(ぞう)(およ)ばず、

(あたま)(なか)には(はい)(いろ)(もや)(ただよ)ってしまう。



(がい)(こう)(はなし)退(たい)(くつ)だろう。


 ()(りょう)(せっ)(しょう)(おこな)わないオーブが、

 あのままカヴァのように()(りつ)するか、

 ネルタのように(どく)(さい)(はし)られても、

 エルテルにとって()(えき)はない。」



(たが)いに()()むだけの

 ()(ゆう)ができたのね。」



(いぬ)には(くび)()をせねばならん。」



(こえ)(ひく)くし、

(しず)かに()(はな)ったエリクの(がん)(こう)(するど)い。



「だが()(ぞう)をそのまま(もく)(にん)しても、

 いずれ(ほころ)びが(しょう)じるであろうし、

 ()(とく)(けん)(えき)()(すわ)()(ぞく)らは、

 ()(かお)をしないだろう。


 (ふた)つの(りょう)(しゅ)(せき)(にん)(かい)()する(ため)

 オーブの(ぶん)()であるオーネック()が、

 この(まち)でルース(こう)()(りゅう)(つう)(かい)()させた。


 いまの(だい)(ひょう)はマイダスか。


 (あと)()っての(とお)り、

 (ふる)(たい)(りく)(こう)()は、(かく)(りょう)()(ぎん)(こう)が、

 ルース(こう)()(こう)(かん)(おこな)ったわけだ。」



()(じょう)やお(かね)()()みは()らないまま、

(はなし)(なが)れを(さまた)げないように(くび)(たて)()った。



「サンサを(よう)()にしたのも、

 オーブと(ゆう)(こう)(かん)(けい)(きず)(ため)かしら?


 それともこの(しょう)(かん)で、

 (だれ)にも()うことのできないドレイプを

 ()()()してから?」



「どちらも(ちが)うな。


 (はなし)(さかのぼ)るがサンサにな、

 ワシの(つま)()ができない()(ゆう)

 (たず)ねたんだ。」



「…()(じん)はなにかの(びょう)()だったの?」



「その(げん)(いん)もワシにあった。」



エリクは()うと()()せて、

()れてきた()(ぶん)(まえ)(かみ)(うし)ろに()でる。



(えき)(びょう)(ほう)(こく)には(ぜん)()()(とお)し、

 (かく)()(りゃく)(だつ)(ちん)(あつ)には()()()し、

 (つき)(いち)()()()(つま)(はだ)(かさ)ねるのだ


 だがいつまで()っても()(ども)ができない。


 それでサンサに(そう)(だん)をすると、

 これも(かの)(じょ)(ひど)(しか)られた。


 (つま)のベリーも(いっ)(しょ)に、(しん)()らの(まえ)でな。


 (そう)(ぞう)できないだろう。

 ()()もない。」



()()()()(ごと)()(かえ)り、

()(ぎゃく)(てき)(かわ)いた(わら)いを()かべる。



(かの)(じょ)はワシに()(はな)った。


 『もっと()()(せい)(れい)しなさい!

  ベリーのせいにするな!』

 と。」



「はぁ…。」



()(ぜん)としたわたしを()て、

(かれ)(わら)()ぎて(むせ)ていた。



(とう)()(じょう)(だん)(はん)(だん)(むずか)しい。



「いや、()(ちょう)(ひょう)(げん)だな。


 (はげ)しい()(かた)ではなかったが、

 もっと(ひん)(せい)()けた(こと)()だな。」



――あれより(ひど)(こと)()ってなんなのかしら。



(よる)(やかた)は、()(ひん)(きん)()よ。」



「なるほど、ここは(しょう)(かん)とは(ちが)うのか。


 (つぎ)()()(かい)があれば()をつけよう。」



(ぬの)(くち)()てて、(せき)(ばら)いを(はさ)んだ。



「それで(かの)(じょ)は、(てき)(とう)()(ゆう)(なら)べて

 (おとうと)のタルヴォに()(ごと)()()けると、

 ワシに(せき)(とう)()てろと()ったのだ。」



(せき)(とう)? (しょう)(ろう)ではなく?」



(しょう)(ろう)()(こく)()(さい)()らせるものでも、

(せき)(とう)ではただの()(ひょう)にしかならず、

(かつ)(よう)(ほう)(ほう)(かぎ)られる。



(ぶん)(すい)(がい)(しょう)(ろう)ほど(りっ)()なものではないさ。


 (せん)(だい)(りょう)(しゅ)、エドバードと、

 (えき)(びょう)()んだ(りょう)(みん)(たち)(はか)だ。


 ()(ぞく)(りょう)(みん)(おな)(はか)などと(はん)(ぱつ)もあった。


 (せき)(とう)(ひと)()てても、

 (けん)()(おびや)かされる(どう)()もないと、

 サンサが()(ぞく)(くち)(やかま)しく()()せた。


 『()()()れろ。』とな。


 ()()(ひら)き、(さく)(もつ)(そだ)てるのは、

 その()()きる(もの)(たち)()(ごと)だ。


 (りょう)(しゅ)としてやるべきことは、

 (やまい)()()めて(かく)すことではなく、

 (りょう)(みん)(たましい)()(どころ)(あた)えることだった。


 エルバードの()(こつ)()(はい)を、

 (りょう)(みん)()(はい)(とも)(せき)(とう)(おさ)めた。


 ワシもやがてそこに(はい)るだろう。


 (はか)(あな)(おう)(かん)(せい)だ。」



(かれ)はまた(わら)えない(じょう)(だん)()って(わら)う。



()(ごと)()ったからか、

 ベリーも()(ども)(さず)かったが、

 ()まれたのは(だん)(じょ)(ふた)()だった。」



(ふた)()()まれる()(あい)

(ひと)つの(じゅ)(せい)(らん)(かく)(ぶん)(れつ)すると、

二人(ふたり)()(ども)(せい)(べつ)(かなら)(おな)じになる。



二人(ふたり)(おな)(せっ)(けい)()()っている、

()(がく)(しょ)()かれていた。



これを(いち)(らん)(せい)(そう)(せい)()という。



(おな)(せっ)(けい)()()つこの(ふた)()は、

(かお)(せい)(かく)まで()ているという。



(にん)(げん)(ふた)つの(らん)(そう)(ひと)つの()(きゅう)()ち、

(じゅ)(せい)した(らん)()(たい)(ない)、その()(きゅう)(ない)

300(にち)(ちか)()けて(そだ)てた(たい)()(べん)(しゅつ)する。



(ふた)つの(らん)()(どう)()(じゅ)(せい)すると、

()まれた()(せい)(べつ)(こと)なる()(あい)もある。



()(らん)(せい)(そう)(せい)()ね。」



(せい)(べつ)(こと)なれば(せっ)(けい)()(こと)なる。



(せい)(べつ)(おな)じだったとしても、

(かお)(せい)(かく)(せい)(ちょう)(そく)()(こと)なれば、

()(らん)(せい)(そう)(せい)()という()(のう)(せい)もある。



――(こう)(けい)(しゃ)()まれて(だん)(じょ)(わか)れていた。



――それだけで()(たん)(じゅん)(はなし)なのかしら。



(けん)(りょく)()(もの)()(ども)

(とう)()(しゃ)()であれば、

(せい)(べつ)(わか)れていた(ほう)()い。



()(ぞく)()()()()(そう)(ぞく)(ぶん)(じょう)できても、

(けん)()までは(きん)(とう)(ぶん)(かつ)できない。



その(ため)()まれてきた()の、

どちらかを(ころ)してしまうことも(おお)くある。



(おな)()(ぞく)(どう)()であっても、

(おとこ)(ぜん)(てい)で、()まれた(じゅん)(けん)(こう)(じょう)(たい)

(おや)(ちが)いで(あた)えられる(けん)()()(べつ)される。



この(じょ)(れつ)に、

(ただ)しく(したが)(もの)であれば(もん)(だい)はない。



()(めい)()がせられない(もの)からは、

(ぎゃく)(しん)(おそ)れもある。



()(そう)としては(さき)()(おとこ)であり、

()(こう)(おんな)(のぞ)ましいとされる。



――エリクの(おとうと)はすでに()がいて、

  (せい)(ねん)だとすると…。



「ワシにとっては(たい)(ぼう)()(ども)で、

 (つま)のベリーも(よろこ)び、

 ()(ども)(たち)(ふく)()(ほう)(だい)(つく)った。


 ()(そだ)ては()(ろう)させたが、

 ワシ(たち)はサンサのおかげで、

 ()たされていったよ。」



わたしの()(ねん)()()ぎた()(こう)で、

エリクは(おだ)やかな(こえ)(はなし)(つづ)ける。



「サンサから(おそ)わったシルクの(せい)(さん)も、

 (なが)(ねん)(げつ)()かったが、ようやく、

 (りょう)(さん)(かく)(りつ)することができた。


 (かの)(じょ)はなんでも()っていても、

 ()りないものがあった。」



(いぬ)(おな)(ちゅう)(せい)(しん)かしら?」



「ははっ。(たし)かに。

 (せい)(かい)ではあるが、()(ちが)っている。」



わたしの(じょう)(だん)ではない()(けん)に、

(なっ)(とく)しかけたエリクは(わら)った(あと)に、

(てい)(さい)(たも)つべく(せき)(ばら)いをした。



(いぬ)には(くび)()を、と()ったのは

 (せん)(だい)、エドバードの(くち)(ぐせ)だ。


 (みぎ)(うで)()(おんな)でその(うえ)(しょく)(しょ)()い。


 オーブのグレイ(ろう)は、

 (かの)(じょ)()()(あた)えなかった。


 (りょう)(みん)には(じん)(ぼう)があったが、

 (かの)(じょ)には(うし)(だて)()くあの(せい)(しつ)だろう?


 (ほう)()とはいえ(りょう)()(あた)えては、

 ()(ぞく)から(はん)(ぱつ)()む。」



「だから(よう)()なのね。


 エルテル・セポ・サンサ。

 (かり)()めの()(ぶん)(かた)()き。


 それなら(そう)(とく)()()も、

 (あた)えられないものね。」



(よう)()にしたところで()(ぶん)(あた)えられず、

(りょう)(しゅ)としての()()(けい)(しょう)できない。



(さい)(しょ)()()をつけて、

 (りょう)(ない)()(ゆう)にさせた。


 (とう)(ぜん)、オーブの(けん)(じょ)(たい)する

 (かん)()()ねてのことだ。」



「それがどうしてこの(まち)に?


 (つい)(ほう)したの?」



「ははっ。

 タルヴォも(おな)(かん)(げん)をしてくれた。


 その(ほう)(ただ)しかったのかもしれんな。


 (しょう)()()()っているなど、

 エルテルを()(じょく)する(こう)()だとな。」



()われていたのね…。」



(かお)()らない(おとうと)()(こう)(あん)()した。



(あつか)いに(かんが)(あぐ)ねていると、

 (かの)(じょ)から()(がみ)()た。


 (ぶん)(すい)(がい)のゴミ()が、

 (たい)()(よう)()するというのだ。」



「マルフの?」



「あぁ。

 いまは(そう)(とく)だったな。


 ()(さん)(がい)(ひも)()しが、

 よくもあれほど(えら)くなれたものだ。


 サンサの(くち)()えがなければ、

 (たい)()などは()()れなかった。


 (かの)(じょ)(たくら)みを(うたが)い、

 (こう)(どう)(ひと)つを(あさ)めても()()はない。


 (もと)(せき)(にん)(こう)(けん)(にん)のワシにある。


 それならば、(りょう)()(やまい)(ひろ)めたワシが、

 (そし)られるだけで()むだろう。


 (つま)のベリーは(みょう)(たと)えをしたよ。


 『(いぬ)(くび)()ではなく、

  (ねこ)(しょく)(しょ)(あた)えた。』のだと。


 なるほどな。


 その()(ねこ)は、

 (たい)(りく)(きん)()よりも()()があった。」



(ぶん)(すい)(がい)(あそ)(ある)いてた、

 (ほう)(とう)(むすめ)ではなかったのね。」



(ひと)()きが(わる)いわね。」



「わっ。」



サンサの(むかし)(ばなし)(しゅう)(ちゅう)して、

(ほん)(にん)(ちか)()ったことに()()かなかった。



(さい)(ばん)()(がい)(べん)(めい)()()けないわよ。」



(もと)はと()えば、サンサのお(きゃく)さんなのに。


 サンサが()ないのが(わる)いんだよ。」



サンサに(こう)()しても()(みみ)()たない。



わたしは()って(かの)(じょ)(せき)(ゆず)った。



西(にし)(がわ)()()()ていた

イオスを()いて()こすと、

()いてわたしに(こう)()する。



「ふむ。()(にお)いがするね。

 サンサが(りょう)()したのかい?」



「いいえ。


 この(まち)(いち)(ばん)(すぐ)れた(ちゅう)(ぼう)(ちょう)

 (ちゅう)(もん)しただけよ。」



「サンサは(ちゅう)(ぼう)への()()りは(きん)()なのよ。」



「なるほど。

 『やらかした』のかい?


 サンサにとっての、

 (きん)(そく)()というわけか。」



エリクが(わら)いかけてきたので、

わたしも(くび)(たて)()り、(かれ)(じょう)(だん)(わら)った。



「ちょっとニクス。

 エリクに()(みょう)なこと()()まないでよ。」



(しん)(よう)(こう)(どう)から、でしょ。」



サンサは()(かえ)せず、

エリクは(こう)(しょう)してまた()()んだ。



「サンサ。お(きゃく)さん?」



「おかえり、スー。

 レナも(いっ)(しょ)なのね。」



アイリアの(こう)(ぼう)(かよ)二人(ふたり)が、

(めずら)しく(ゆう)()(まえ)(やかた)(かえ)ってきた。



挿絵(By みてみん)



(ぶん)(すい)(がい)(ぼう)(へき)(そと)

エルテルの()()(だん)()て、

(まち)(なか)(さわ)がしいせいで

アイリアが二人(ふたり)(はや)めに(かえ)らせた。



「レナも()なさい。


 ベリーの(ふく)

 いつもお()()になってるものね。


 エルテルの(りょう)(しゅ)で、

 わたしの(よう)のエリクが()たのよ。」



「ようこそ、(よる)(やかた)へ。」



(れい)()(ただ)しく(あい)(さつ)をするレナタに(なら)い、

スーも(かの)(じょ)真似(まね)をした。



「あそこのエルテルの()()(さま)にも

 ()()(よう)()してあげて。


 今日(きょう)はここで(いっ)(しょ)(ゆう)(しょく)にしましょう。」



「ハーフガンも、(いっ)(しょ)に?」



レナタがわたしの(かお)()る。



「スーとニクスは(ちゅう)(ぼう)(りょう)()を、

 レナは()()(はこ)んできて。


 みんな()(あら)ってきなさい。」



「…()かりました。」



わたしが(どう)(せき)するせいか、

ハーフガンを()いていない(ため)か、

レナタは()(しょう)()(しょう)(へん)()をした。




 ▶

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